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【海外発!Breaking News】検査結果の異変を“機械エラー”と誤診された男性 悪性腫瘍が判明し、12日後に死亡(英)

TechinsightJapan 2023年10月10日 16時55分

脳のCTスキャン検査で異変があったにもかかわらず、担当医が「機械のエラー」と判断し、のちに悪性腫瘍が判明したケースが注目を集めている。別の病院で余命3か月と診断されたイギリス在住の25歳男性は、この診断からわずか12日後に亡くなった。英ニュースメディア『Metro』などが伝えている。

英ロンドン南東部にあるクレイフォード在住のジョシュア・ワーナーさん(Joshua Warner、25)は今年6月26日、激しい頭痛に襲われた。当初はただの片頭痛だと思っていたが、2週間も続いたため、7月12日に「ダレント・バレー病院(Darent Valley Hospital)」を訪れた。医師が頭痛の原因を探るために血液検査や尿検査を行ったところ、炎症の初見が見られたという。さらにCTスキャン検査を行い、腹痛の症状はなかったものの、虫垂炎と診断された。医師から「頭痛は虫垂炎に関連する痛みです」と説明されたジョシュアさんは、翌日に虫垂炎の切除手術を受けた。

手術を終えた翌日に退院したジョシュアさんだったが、数時間後に体調不良に見舞われ、再度病院を訪れてCTスキャン検査を受けることになった。この時の検査で、ジョシュアさんの脳に異常所見が見られたが、担当医は「機械のエラーです」と話し、ジョシュアさんをそのまま家に帰した。



8月に入っても症状が改善されなかったため、ジョシュアさんは何度も病院を訪れた。「追加の検査で確認してほしい」と訴えて救急外来を訪れたこともあったが、担当医は「救急外来は命に関わる人が来る場所です。あなたの頭痛は命に関わるほどのものではありません」と話したという。

埒が明かなかったことから、ジョシュアさんは別の病院に電話し、MRI検査を受けられないかと相談した。しかしジョシュアさんは痛み止めなどの薬を飲んでいたため、4週間ほど薬を中断した後に検査を受けることになった。

薬の服用を中止したジョシュアさんだったが体調は悪化し、8月16日に祖父母の家の浴室で倒れてしまい、救急車で「クイーン・エリザベス病院(Queen Elizabeth Hospital)」に搬送された。そしてCTスキャン検査を受けると、機械のエラーとされていた以前の結果とまったく同じだったため、緊急でMRIの検査も受けた。

MRI検査の翌日、クイーン・エリザベス病院の医師は「脳の右から後ろ側、そして脳幹に大きな脳腫瘍があります」とジョシュアさんに伝え、治療のために腫瘍病棟へ移動することになった。この時、医師は「25歳の人が長期間の頭痛や体調不良を訴えているのであれば、何か重大な異常があるケースとして扱うべきです」と説明していたという。



そして腫瘍の種類を特定するため、9月5日に生検組織診断が行われた。ジョシュアさんの脳は、平均余命が1年未満という非常に悪性度の高い脳腫瘍「びまん性正中グリオーマ(Midline Diffused Glioma)」に侵されていることが判明した。医師らは「余命は3か月」と宣告したが、ジョシュアさんはその12日後、9月17日に緩和ケアを受けていたホスピス「Greenwich and Bexley Community Hospice」で息を引き取った。

ジョシュアさんの母親であるイヴ・ペイトマンさん(Eve Pateman)は「息子はイタズラ好きで、人を笑わせるのが大好きな子でした。最高の父親であり、きょうだいであり、息子であり、本当に素晴らしい人でした。美しい魂を持った親切な子で、ほとんどの人が息子のことを好きになるのがよく分かります。息子は人の心を動かすのです」と、若くして亡くなった息子を悼んだ。

イヴさんによると、ジョシュアさんは辛い闘病中にも、積極的に脳腫瘍の研究に協力を申し出たという。また「同じ経験をしてほしくない」という思いで、脳腫瘍が見つかるまでの自分の症状について情報発信を行い、病院で誤診をされないように訴えた。

イヴさんは「息子は一度も弱音を吐きませんでした。私だったら自分を憐れんでしまうと思いますが、息子はまったく違いました」と強い意志で闘病生活を送ったジョシュアさんを称えた。

ジョシュアさんの闘病中に立ち上げられたクラウドファンディングサイト「JustGiving」の支援ページでは、残された妻タシュさん(Tash)と4歳の息子アンドリュー君(Andrew)のための寄付を募っているが、目標金額の7000ポンド(約127万円)をすでに上回り、2万915ポンド(約380万円)が集まっている。

このニュースを見た人々からは、「なんてひどい医者なの」「CTスキャンで異常を見逃すことなんてある?」「脳腫瘍と虫垂炎って、まったく別物だよ」など、脳腫瘍を見逃した医師に対する批判の声が相次いでいる。

画像は『Metro 2023年9月28日付「Dad, 25, dies after doctor ‘thought tumour was a computer error’」(Picture: Eve Pateman / SWNS)、2020年1月3日付「Mum had both breasts removed after being wrongly diagnosed with cancer」(Picture: Sarah Boyle /SWNS)』『Irish Mirror 2023年5月10日付「‘Doctors told me I needed to lose weight for years, but I actually had a six stone cyst’」(Image: Paisley Dylan)』『The Mirror 2022年8月13日「Mum-of-four who thought she was going through menopause given four weeks to live」(Image: Jam Press)』『South China Morning Post 2022年9月9日付「Chinese baby with lotus seed shell stuck in mouth misdiagnosed with tumour, embroiling public health system in scandal」(Photo: SCMP Composite)』『Edinburgh Evening News 2019年2月4日付「Edinburgh dad dies of cancer after being told his throat issue was anxiety」(Picture: Contributed)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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