ブラジル在住のある女性が今年8月、不可解な死を遂げた。女性は路上で占い師に呼び止められ、「数日後に亡くなる」と死を予言されたという。女性は占い師の予言通りにその翌日に亡くなってしまったが、死因は占い師からもらったチョコレートにあるようだ。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えている。
ブラジルのアラゴアス州で8月4日、地元に住むフェルナンダ・シルヴァ・ヴァロス・ダ・クルス・ピントさん(Fernanda Silva Valoz da Cruz Pinto、27)が地元の病院で亡くなった。フェルナンダさんの家族によると、彼女は死の前日に路上で声をかけてきた占い師に「数日後に亡くなる」と予言されていたという。
そんなフェルナンダさんの死から2か月近く経った9月27日、警察は彼女の死が毒物による中毒死と発表した。警察が検視を行ったところ、フェルナンダさんの遺体からは高濃度の殺虫剤の成分に使われる化学物質「スルホテップ」と「テルブホス」が検出されたという。これらは「ブラジル農業・畜産・供給省」で規制されているにもかかわらず、国内で簡単に入手できるそうだ。
米ニュースメディア『New York Post』によると、フェルナンダさんは亡くなる前、家族にテキストメッセージを送っており、そのやりとりの内容がフェルナンダさんの従姉妹ビアンカ・クリスティーナさん(Bianca Cristina)によって明かされた。
その内容によると、フェルナンダさんは8月3日に請求書の支払いのためマセイオ市内に出向き、その際に路上で占い師と名乗る高齢女性に「手相を見てあげる」と声をかけられたそうだ。マセイオ市は占いのメッカでもあることから、フェルナンダさんは警戒することもなくその申し出を受け入れた。
しかしフェルナンダさんは、占い師から「あなたの余命はあと数日しかない」と言われて動揺した。すると占い師は、怯えるフェルナンダさんにチョコレートを手渡したという。そのうち小腹が空いてきたフェルナンダさんは、もらったチョコレートが包装されていたこともあり、警戒することなく口にした。
ところがその数時間後、フェルナンダさんの体調に異変が生じ、目は霞み、めまいがして嘔吐が止まらなくなってしまった。尋常ではない苦しみに、フェルナンダさんは家族に次のようにテキストメッセージを送っていた。
「心臓がバクバクして吐いてしまったわ。でもまだ口の中に苦い味が残っていて、視界もぼやけてとても調子が悪いの。転びそうになって、貯水タンクに寄りかかったわ。天に召されてしまいそうなほど具合が悪くて、なんでこんなことになっちゃったのかしら…。」
フェルナンダさんには胃炎や潰瘍などの持病があったため、家族はそのせいかと思ったが、彼女から占い師との出会いについて聞かされるとただ事ではないと察した。そしてフェルナンダさんは午後11時頃にサンタ・カーサ・ダ・ミゼリコルディア病院を訪れたが、到着した直後に鼻血まで出るようになった。
そのうち呼吸が苦しくなり、口から泡を吹き始め、フェルナンダさんは9歳のひとり娘を残したまま、翌4日の早朝に亡くなった。ブラジルのニュースメディア『Hugo Gloss』によると、家族はフェルナンダさんの遺体を納棺したものの、その死に納得がいかなかったため警察に検視を依頼したという。警察では検視の結果を踏まえて化学物質の出所を突き止めるべく、フェルナンダさんにチョコレートを手渡した占い師の行方を追うとともに、彼女が死亡する前に他に何を食べていたかなど調査する予定とのことだ。
フェルナンダさんの突然死は家族を困惑させたようで、彼女の従姉妹のルメニータ・ヴァロスさん(Lumenita Valoz)は「フェルナンダさんにこんなことをする動機を持つ人物を私は思い当たりませんが、人の心の中は誰にも分かりません。彼女を殺害するように誰かが命じたのか、それとも占い師が自分の欲求を満たすためにやったのか、真相は警察に突き止めてもらうしかありません」と語っている。
警察では、フェルナンダさんの死を殺人として捜査を続けているが、今も犯人の逮捕には至っていないようだ。
ちなみに今年8月にはアメリカで、同じアパートの住人宅の玄関内に毒性の物質を注射器で注入した男が逮捕された。男は化学の博士号を持っており、在籍していた大学から化学物質を盗んで調合し、同じアパートの住人家族を毒殺しようとした。幸いにも被害に遭った住人は異変に気づき、玄関前に監視カメラを設置したことで男の犯行を捉え、逮捕に繋がったという。
画像は『New York Post 2023年10月2日付「Woman killed by chocolate from palm reader who said she was going to die soon: reports」(Jam Press)、2023年8月25日付「Ex-chemistry student accused of injecting opioid under neighbor’s door used university lab to mix dangerous toxins」(News Chanel 8)、2019年3月5日付「Teen thought it would be ‘funny’ to spike stepfather’s drinks with tranquilizer」(Rock County Sheriff’s Office)』『news.com.au 2023年8月9日付「Ex-husband of mushroom chef Erin Patterson ‘almost died’ from sudden gut illness, was invited to doomed lunch」(Picture: Jason Edwards)』『The Sun 2021年9月11日付「FOOD ADDICTS Street food seller arrested for ‘adding OPIUM to his dishes’ to get ‘addicted’ customers coming back for more」(Credit: Lianyungang Haizhou Police)』『Heavy.com 2018年12月21日付「Yukai Yang: 5 Fast Facts You Need to Know」(Facebook)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
ブラジルのアラゴアス州で8月4日、地元に住むフェルナンダ・シルヴァ・ヴァロス・ダ・クルス・ピントさん(Fernanda Silva Valoz da Cruz Pinto、27)が地元の病院で亡くなった。フェルナンダさんの家族によると、彼女は死の前日に路上で声をかけてきた占い師に「数日後に亡くなる」と予言されていたという。
そんなフェルナンダさんの死から2か月近く経った9月27日、警察は彼女の死が毒物による中毒死と発表した。警察が検視を行ったところ、フェルナンダさんの遺体からは高濃度の殺虫剤の成分に使われる化学物質「スルホテップ」と「テルブホス」が検出されたという。これらは「ブラジル農業・畜産・供給省」で規制されているにもかかわらず、国内で簡単に入手できるそうだ。
米ニュースメディア『New York Post』によると、フェルナンダさんは亡くなる前、家族にテキストメッセージを送っており、そのやりとりの内容がフェルナンダさんの従姉妹ビアンカ・クリスティーナさん(Bianca Cristina)によって明かされた。
その内容によると、フェルナンダさんは8月3日に請求書の支払いのためマセイオ市内に出向き、その際に路上で占い師と名乗る高齢女性に「手相を見てあげる」と声をかけられたそうだ。マセイオ市は占いのメッカでもあることから、フェルナンダさんは警戒することもなくその申し出を受け入れた。
しかしフェルナンダさんは、占い師から「あなたの余命はあと数日しかない」と言われて動揺した。すると占い師は、怯えるフェルナンダさんにチョコレートを手渡したという。そのうち小腹が空いてきたフェルナンダさんは、もらったチョコレートが包装されていたこともあり、警戒することなく口にした。
ところがその数時間後、フェルナンダさんの体調に異変が生じ、目は霞み、めまいがして嘔吐が止まらなくなってしまった。尋常ではない苦しみに、フェルナンダさんは家族に次のようにテキストメッセージを送っていた。
「心臓がバクバクして吐いてしまったわ。でもまだ口の中に苦い味が残っていて、視界もぼやけてとても調子が悪いの。転びそうになって、貯水タンクに寄りかかったわ。天に召されてしまいそうなほど具合が悪くて、なんでこんなことになっちゃったのかしら…。」
フェルナンダさんには胃炎や潰瘍などの持病があったため、家族はそのせいかと思ったが、彼女から占い師との出会いについて聞かされるとただ事ではないと察した。そしてフェルナンダさんは午後11時頃にサンタ・カーサ・ダ・ミゼリコルディア病院を訪れたが、到着した直後に鼻血まで出るようになった。
そのうち呼吸が苦しくなり、口から泡を吹き始め、フェルナンダさんは9歳のひとり娘を残したまま、翌4日の早朝に亡くなった。ブラジルのニュースメディア『Hugo Gloss』によると、家族はフェルナンダさんの遺体を納棺したものの、その死に納得がいかなかったため警察に検視を依頼したという。警察では検視の結果を踏まえて化学物質の出所を突き止めるべく、フェルナンダさんにチョコレートを手渡した占い師の行方を追うとともに、彼女が死亡する前に他に何を食べていたかなど調査する予定とのことだ。
フェルナンダさんの突然死は家族を困惑させたようで、彼女の従姉妹のルメニータ・ヴァロスさん(Lumenita Valoz)は「フェルナンダさんにこんなことをする動機を持つ人物を私は思い当たりませんが、人の心の中は誰にも分かりません。彼女を殺害するように誰かが命じたのか、それとも占い師が自分の欲求を満たすためにやったのか、真相は警察に突き止めてもらうしかありません」と語っている。
警察では、フェルナンダさんの死を殺人として捜査を続けているが、今も犯人の逮捕には至っていないようだ。
ちなみに今年8月にはアメリカで、同じアパートの住人宅の玄関内に毒性の物質を注射器で注入した男が逮捕された。男は化学の博士号を持っており、在籍していた大学から化学物質を盗んで調合し、同じアパートの住人家族を毒殺しようとした。幸いにも被害に遭った住人は異変に気づき、玄関前に監視カメラを設置したことで男の犯行を捉え、逮捕に繋がったという。
画像は『New York Post 2023年10月2日付「Woman killed by chocolate from palm reader who said she was going to die soon: reports」(Jam Press)、2023年8月25日付「Ex-chemistry student accused of injecting opioid under neighbor’s door used university lab to mix dangerous toxins」(News Chanel 8)、2019年3月5日付「Teen thought it would be ‘funny’ to spike stepfather’s drinks with tranquilizer」(Rock County Sheriff’s Office)』『news.com.au 2023年8月9日付「Ex-husband of mushroom chef Erin Patterson ‘almost died’ from sudden gut illness, was invited to doomed lunch」(Picture: Jason Edwards)』『The Sun 2021年9月11日付「FOOD ADDICTS Street food seller arrested for ‘adding OPIUM to his dishes’ to get ‘addicted’ customers coming back for more」(Credit: Lianyungang Haizhou Police)』『Heavy.com 2018年12月21日付「Yukai Yang: 5 Fast Facts You Need to Know」(Facebook)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)