ポロシャツやアロハ、スニーカーで取引先を訪問しても大丈夫?
「スーパークールビズ」の季節がやってきました。これは、2005年に環境省が推奨した「クールビズ」をさらに進化させたもので、5月~10月の「クールビズ」期間のうち、6月~9月は「スーパークールビズ」を推進しています。
「スーパークールビズ」の取り組みは次の5つです。
■「COOL FASHION」
かりゆし、ポロシャツなども活用し軽装を強化。うちわ、扇子、日傘で暑さをしのぐ。
■「COOL WORK」
勤務時間を涼しい朝型にシフトし残業は控える、長期の夏休みをとる。
■「COOL HOUSE」
ブラインド、すだれ、グリーンカーテンなどで強い日差しをカットする。
■「COOL IDEA」
打ち水、PCのスイッチオフ、冷静ジェルシートなどで冷やす工夫をする。
■「COOL SHARE」
使用するエアコンを決め、一つの部屋に集まる。公共施設の活用、水辺や木陰で過ごす。
この中で、営業職の人が気になるのが、「COOL FASHION」ではないでしょうか。「ノーネクタイ、ノージャケット、半そでシャツといった『クールビズ』でも大丈夫かな?」と思っていたのに、ポロシャツやアロハシャツ、チノパン、ジーンズ、スニーカーなどの「スーパークールビズ」で「取引先に伺って良いものか」といった質問が寄せられます。
TOYOTAも実践。スーパークールビズ導入を取引企業に伝える
ここで考えなければならないポイントが3つあります。1つ目は、自社の服務規程です。自社の「ブランドイメージ」を崩さないために、各社独自の規定があります。その中で「スーパークールビズ」で推奨されている服装が認められていない場合は、当然自社の服務規定に準ずることが最優先です。
2つ目は、他社の服務規程を理解することです。他社の規定を「見せてください」とは言えませんが、そこで勤務している人たちの服装をみれば、「スーパークールビズ」を取り入れているか分かります。特に訪問時は相手先の環境の中に伺うわけですから、先方に合わせることを意識すると良いでしょう。
3つ目が一番大切。「クールビズ」「スーパークールビズ」を導入している旨を、取引企業に伝えることです。TOYOTAの例は有名で、きちんと文書で「クールビズ」導入を各取引先に伝えています。
地球のことを考えて行動できる。視野の広いビジネスパーソンに
これと同じように、「弊社は、地球温暖化を防止するため『クールビズ(スーパークールビズ)』を採用しております」とアピールすることで、ポロシャツで伺っても素晴らしい取組みだと思ってもらえるのではないでしょうか。会社が文書を用意しないのなら、訪問時に真っ先に自分の口でその旨を伝えてみませんか?
「クールビズ」「スーパークールビズ」の目的は、「地球温暖化を防止するために、室温を28℃で過ごすこと」です。そのための軽装であって、服装をカジュアルにして、室温も冷房でキンキンに冷やしているようでは、全く本来の目的から外れてしまいます。服装だけではなく、トータルとして「地球のことを考えて行動できているかどうか」が大切なことではないでしょうか。そんな広い視野を持つビジネスパーソンとして、暑い夏も爽やかに乗り切りましょう。
(徳永 美佳/マナー講師)