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「老後破産」を防ぐ 若者が実践すべき4つのこと

JIJICO 2014年10月9日 10時0分

「破産」寸前の状況に追い込まれている高齢者が数百万人も

先日、NHKスペシャルで「老人漂流社会“老後破産”の現実」が放送されました。超高齢社会となった日本において、深刻なのが独り暮らしの高齢者の問題です。その数は、6,000万人を超えようとしており、その半数が生活保護水準以下の年金収入しかないとのこと。マイホームを持ち、退職金をもらい、生活できる程度の年金がある高齢者もいる一方で、「破産」寸前の状況に追い込まれている高齢者が数百万人いる現実は衝撃です。

もちろん、年金・医療・介護の社会保障の充実による改善を望みたいところですが、若者世代は、老後に備え、自らの力で将来の不安を軽減させるため、できることから取り組みましょう。

私は日頃から、「こころ、からだ、お金、時間、キャリア」のバランス改善が、将来の不安軽減や充実した老後生活に必要と考えています。

若い頃のお金とのつきあい方は一生を左右する

では、具体的に何をすれば良いのでしょう。4つのことを紹介します。

1、家計管理
学校や会社ではお金とのつきあい方を教えてはくれませんが、若い頃のお金とのつきあい方は一生を左右します。計画的にお金を使い、計画的にお金を貯める習慣を身につけましょう。例えば「いつまでに」「いくら」「何のために貯蓄したい」という目標を立て、「貯蓄をした後、余ったお金」を使うようにしましょう。

年収の20%を貯蓄すれば5年で、10%を貯蓄すれば10年で年収分のお金が貯まります。当然、早く始めるほど、早く貯まります。また、目標を達成すると自信もつき、精神的な余裕も生まれます。

「浪費」の時間を「自己投資」に変えるだけで人生は大きく変わる

2、自己投資
家計管理と同様に重要なのが自己投資。「自分がやりたいこと」と「ニーズがあり、お金を払ってもらえる仕事」の接点を見つけましょう(これを見つけるためには「時間」が必要です)。そのスキルを学び、育てることで、楽しく働くことができる場所が得られます。

また、資産運用も大切な自己投資。向き不向き、好き嫌いがありますので、無理には勧めません。損失を被る可能性もありますが、働く以外の収入を得られる可能性を高めることで安心感は高まるのではないでしょうか。

そして、健康作りも自己投資です。自分が得意でやりたい仕事で長く働ければ、楽しいですし、不安はさらに小さくなるでしょう。

3、時間の有効活用
高齢者には少なく、若者が多く持つのが「時間」と「可能性」でしょう。「稼ぐスキルを習得する」「人との交流を広め深める」「さまざまな場に身を置き見聞を広める」「自分の進みたい道を見つける」「体を鍛える、体を休める」など、自身の可能性を広げることに時間を使いましょう。

そのためには、まず「浪費」している時間を書き出すことが大切。その時間の一部を「自己投資」の時間に変えるだけで、人生は大きく変わります。

若いうちから健康診断・人間ドックは定期的に受診を

4、健康診断・人間ドック受診
「禁煙・禁酒」「早寝、早起き」「定期的な運動」「バランスの良い食事」と言っても、若い人にはあまり響かないかもしれません(私も10年前の33歳、体重95キロ、体脂肪33%の頃はそうでした)。

しかし、健康診断・人間ドックは定期的に受診しましょう。そうすれば、大病を煩う前に発見でき、早く治り、治療費の負担も軽く済みます。また、仕事への影響も小さく抑えられます。そして、定期的に体調・体質の変化を知ることで、何かをしなければ、という「気づき」が得られます。悪い生活習慣を変えるのは、自分だけでは難しいものがあります。他人から気づきをもらうのが一番です。

ただ、人生は一度きり。楽しむことが最も大切です。今を楽しみつつ、「将来の不安」と「現在の楽しみ」を天秤にかけて、「今、やった方が良い」と思うことを、一つでも始めてみませんか?

(益山 真一/ファイナンシャルプランナー)

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