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女性SNEPから抜け出すために

JIJICO 2014年10月19日 15時0分

大人の引きこもり、10年で約2倍に増加

昨今、大きな社会問題として注目され始めているのが「SNEP(スネップ)」です。「SNEP」は(solitary non employed persons)」の略で、仕事を持たず、家族以外の人と交流を持たない20歳以上の「大人のひきこもり」。このSNEPは2011年の統計では162万人と言われていて、10年前と比べ約2倍に増えています。

下記の項目に当てはまっている場合、SNEPである可能性が高いので、注意が必要です。

□20~59歳である
□結婚をしていない
□仕事をしていない
□2日以上、ずっと1人か家族としか交流していない

女性のSNEPが社会問題に。主な原因は「介護」と「離婚」

もともと「ひきこもり」は男性に多いとされていましたが、今、女性のSNEPが問題視されています。SNEP化を引き起こす主な原因は「介護」と「離婚」。つまり、大人の女性なら、誰でもSNEPになってしまう可能性があると言えるでしょう。

介護というのは、エネルギーをかなり消耗します。さらに死別につながる場合は、大きな喪失感が後に残ります。離婚もまた、ストレスの強い大きなライフイベントです。離婚するとしないでは、「10年寿命が違う」とまで言われるほどです。

女性がこのようなライフイベントを迎えたとき、どうすればSNEPとならぬよう対処できるのでしょうか?

問題の渦中にいるときこそ、人生のタイムラインを計画してみる

私たち人間は、どのようなことに「不安」や「恐怖」を感じるのでしょうか?それは大きく以下の3つです。

(1)予測できないこと
(2)経験していないこと
(3)知らないこと

そして、人は問題の渦中にいると判断を誤りやすくなり、自分を客観視できなくなってしまいます。しかし、そんなときこそ、自分の人生のタイムラインを計画してみましょう。「不安」と「恐怖」による過度なストレスに押しつぶされぬよう、大雑把でも良いので、大きく計画を立ててみることです。計画がある程度でも立てば、先んじて動けることもありますし、行動も予測しやすいものです。

とことん泣く。立ち上がる前の大切な「儀式」

それでもやはり、苦しいものは苦しいものです。大きな苦しみや悲しみの際に、とても大切な「儀式」があります。「負けない!」「悲しんでちゃダメ!」と鼓舞することでしょうか?いえ、逆です。しっかり泣きましょう。とことん泣くことが人が立ち上がる前の大切な「儀式」なのです。

そして、泣いた後は、何でも良いから目標を立てることです。この場合の目標は「高さ」が重要ではなく、「できそうなこと」であることが重要です。「一週間に三度、近所の公園に行く」「一週間に映画を一本見る」「一週間に一度友人に電話する」など。

一見、自分の社会復帰に関係の無いような目標でも構いません。大切なのは自分の意志で立てた目標であることと、達成感を味わうことにあるのです。心のエネルギーの根っこは、自分の中にあるのですから。

(青柳 雅也/心理カウンセラー)

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