年賀状の文化が始まった由来
代々、受け継がれている年賀状の文化。そもそも、年賀状とは一体どんな意味をもって始まったのでしょうか?本来は、日頃お世話になっている人へ、年始のご挨拶に直接伺うべきところ、すべての人にお会いすることが難しいため、「せめて文書でご挨拶をしましょう」という昔の人の心遣いから始まったと言われています。
こういった思いが込められていることを改めて考えると、年々、年賀状を書く人数が減少しているという現実は、少し寂しい気持ちにもなります。
松の内を過ぎてしまう場合は、寒中見舞いを
もし、年賀状を出し忘れた相手から届いた場合は、松の内(1月7日まで)に届くように出すのが礼儀です。万が一、出した年賀状が宛先不明で戻ってきたり、長期旅行に出かけていたなどの理由で、松の内を過ぎてしまう場合は、寒中見舞いとして出しましょう。年賀ハガキは使えませんので、注意が必要です。
そして、必ず手書きで「新年の賀詞を賜りながらご挨拶が遅れましたことをお詫び致します」などの言葉を添えるのを忘れないようにしましょう。「旅行に出かけていた」「宛先不明で戻ってきていた」といった言い訳にとらえられるような内容は書かないようにします。
寒中見舞いは喪中の人への新年のご挨拶としても出せる
ちなみに、寒中見舞いの期間は、寒の入りの1月7日あたりから2月4日頃の立春の前までを指します。また、寒中見舞いは、年賀状を出すのが遅れてしまった場合以外にも、「喪中と知らずに年賀状を頂いた人への返礼として出すとき」「喪中の人への新年のご挨拶として出すとき」に出します。
年賀状を出し忘れてしまったとしても、心を込めて寒中見舞いを書いてみませんか?
(浪越 あゆみ/マナー講師)