大学受験の合否の分かれ道は、「直前期」からの対策にある
大学受験生にとって、今の時期は「直前期」にあたります。センター試験まで1か月を切り、私大受験・国立2次試験も残り2か月程度となりました。
今の時期は、多くの受験生が不安を抱えながら毎日を過ごしていることでしょう。中には不安が大きく、本来やるべきことが手についていない受験生も少なくないのではないでしょうか。
しかし、実は合否の分かれ道は、この時期からの対策にあります。
「過去問」を通して実力を図り、足りていない点を特定し戦略を
大学受験という試験は、大学ごと・学部ごとに試験傾向が異なります。そのため、しっかりと自分が目指す大学・志望学部に合わせて試験対策をしなければ合格はできません。もちろん、これはセンター試験であっても同じ。傾向が特殊な試験のため、きちんとした対策をしないと時間が足りなくなるのは、すでに取り組んだことがある受験生であれば実感していることでしょう。
では、これからの時期、合格に結びつく勉強をするための重要なポイントは何でしょうか?それは、「自分の志望大学合格のためには、あと何が足りないのか?」を特定するということ。先ほど言ったように、大学受験は志望大学・学部別に内容が異なる試験であるため、それに合わせた対策が必須です。そのために使用するのは、「過去問」です。過去問を通して自分の実力を図り、その傾向に対して自分が足りていない点を特定しましょう。
そして、自分が合格のために足りない点が特定できたら、きちんと戦略を立ててみてください。残りの日数でどのようにその溝を埋めるのか。使用するのは、これまで取り組んできた参考書たちです。やり直すことで一度目よりも格段に身につきやすく、また、一度解いたことがある分、それほど時間がかからず取り組めると思います。
合格ラインを超えることが目標で、すべての問題を解く必要はない
ただし、ここで注意すべき点がいくつかあります。まず、過去問を解いた際、決して一喜一憂しないこと。今の時期、解けた・解けないで、どうしても一喜一憂してしまいがちです。しかし、合格するために何が必要なのかを見極めるために解いているということを、決して忘れないようにしてください。
次に、入試は「落とすための試験」であると自覚すること。これまで取り組んできた参考書などの確認問題とは違い、入試は落とすための試験です。つまり、解けるところを解き、合格ラインを超えることが目標で、すべての問題を解くことは必要ではありません。多くの受験生が参考書と同じ感覚で「すべてが解けないと落ちる」と考えてしまいがちですが、決してそうではないのです。
自分を信じて、最後の最後までやりぬく
最後に、もう一つ、とても重要な合否の鍵を。それは、「自分を信じて、最後の最後までやりぬく」という気持ちです。
勝負はどこで決まるかわかりません。本当に最後の最後までわからないものなのです。そんな中、自分で自分の合格を信じて必死にやれない人が、その試験を採点する採点官や大学側に合格を認めてもらえるでしょうか?「自分はこんなに頑張っているのだから、合格してもおかしくないはずだ」。そう思えるくらい最後までやりきること。それが大切です。
この時期、不安にならない人は誰一人いません。人には未来が見えないから当然のことなのです。でも、だからこそ、「今やれること」を精一杯やる。最後の最後まで、自分を信じて進んでみましょう。きっと、精一杯やったその先に、合格が待っています。GOOD LUCK!
(熊谷 修平/塾講師)