今や「男の冷え症」は珍しいものではない
「男の冷え性」は一昔前なら珍しがられました。しかし、現在、「手先、足先が冷える」「お腹が冷たい」「しもやけができる」といった症状を訴える男性は少なくありません。
「冷え性=女性」というイメージが強いと思います。女性に冷え性が多いといわれる原因は以下の通りです。
■体内で熱を作り出す筋肉量が少ない
■夏野菜・果物などを冬に食べるなど、冷えやすい食事を好む
■ダイエットで食事量が減り栄養バランスが悪化
■ファッションで冷えやすい衣服を好むことが多い
■暖房の発達による体温調節機能の低下
■月経などの関係で貧血気味になることが多い
しかし、最後の「月経」のような女性特有のものを除けば、実は男性・女性で冷え性の原因が異なるわけではありません。
運動は最大の冷え対策
ここで、男性にオススメの冷え性対策を紹介します。
冷えを改善するには、体を動かすのが何よりの方法です。運動は、それ自体で血流を改善します。また、継続して行うことで筋肉量が増え、体に血液を送る力が増すため、隅々まで行き届きやすくなります。日頃から階段を使う、自転車に乗る、一駅歩くなどして、冷える時期こそ体を動かすことを意識的に行うと良いでしょう。
40℃前後ぐらいの微温浴でバスタイムをゆっくりと
気を張り過ぎたり、怒ったり、心配したり、テンションが高い状態にあり続けると、自律神経のひとつである「交感神経」が優位になります。交感神経は体を過緊張の状態にし、血行を悪くします。ストレスは、運動不足と双璧というぐらい冷え性の原因となります。
男性は入浴を簡単に済ませがちですが、40℃前後ぐらいの微温浴で、軽く汗をかく程度に、ゆっくりと浸かると良いでしょう。外側から温めるだけでなく、神経の緊張もゆるめてくれるので、ダブルの血行促進となります。入浴剤を使ったり、読書をしたり、バスタイムを楽しんでみてください。リラックス効果と相まって一石二鳥です。
冷え性の男性は「なぜ、こんなに冷えるのか?」という原因を考えて対策をしてみてください。お薬などを安易に服用しても効果は見込めません。原因から考えて「冷えない、ホットな男」を目指しましょう。
(早川 弘太/健康コンサルタント)