ストレスで体調を崩してしまったら、まずは就業規則の確認を
働いている上で、ストレスを感じることは避けることができません。しかし、ストレスの結果、悲しいことですが、体調を崩してしまうことがあります。そのような時、会社員としては、どのように対処すべきでしょうか?事前にとるべき方法を知っておくことで、適切にふるまうことができ、結果として周囲への悪影響を最小限にすることができます。
■会社の規程を確認する
・会社の規程(特に就業規則)を確認することが大切です。多くの会社の就業規則で「休職」という項目が設定されていると思います。その内容を確認することで、自分がどの程度まで休むことができるのか確認できます。
・手続きについて確認しましょう。多くの就業規則で休職時の手続きについて書いてあります(例えば、診断書を●か月ごとに提出する、など)。
決められた手続きに従って粛々と。休職中は徹底的に療養する
■手続きに従って粛々と休職する
・うつになっている状態でも「会社に迷惑をかけるかも」と遠慮して、ずるずるとつらいまま出社する人が多くいます。気持ちはわかりますが、生産性も低く、本人はもちろん、会社にとっても不幸な状態に陥ってしまいます。
・定められた書類をそろえて提出します。このタイミングで会社の休職担当者とコミュニケーションを取っておくと後々良いでしょう。
■休職中は「きちんと休むことが仕事」と思って徹底的に療養する
・療養中にも会社にあれこれメールする人がいますが、そのような状態だときちんと療養できません。また、引き継ぎを受けた人も仕事がやりづらくなってしまいます。療養中は、会社との仕事の連絡は断つぐらいの覚悟が必要でしょう。
・会社のルールとして、定期的に産業医との面談を義務づけている場合があります。その場合は、それに従いましょう。
復職後は、周囲への感謝を言葉に出しスロースタートを心がける
■復職時にやるべきこと
・復職可の診断書を提出する
・会社で定められている復職基準に合致していることを伝える
・産業医には自分の状態を伝える
■復職後にやるべきこと
・まずは二度と休職を繰り返さないよう、スロースタートを心がける
・周囲への感謝を言葉に出す
・すぐに休職中の分を取り戻そうと焦らない(徐々に恩返ししていくぐらいの心構えが大切)
いずれにせよ、休職に至るほど頑張っていたわけなので、次はそうならない程度に全力を尽くせるようになると、ちょうど良い力の入れ方がわかるのではないでしょうか?休職というとマイナスなイメージを持つ人が多いように思いますが、仕事だけの人間から、より厚みのある人間への変換のチャンスと前向きにとらえていただければと思います。
(植田 健太/臨床心理士・社会保険労務士)