コンビニ食でもメタボにならないためのヒント
「健康を考えれば自炊が一番」とは分かっていても、忙しい現代人、そうは言っていられません。日ごろからコンビニのお世話になっているという人も多いことでしょう。しかし、コンビニといえば、「不健康そう」「太りそう」というイメージから「不健康でも仕方ない」と考えがちになります。そこで、今回はコンビニ食でもメタボにならないためのヒントをご紹介します。
糖質に偏った食事には要注意
世の中の健康志向が高まり、コンビニで売られている食品もここ数年で随分と様子が変わりました。惣菜が充実し、焼き魚や煮魚、そして野菜の煮物やカット野菜が並んでいます。おにぎりやパンの主食類、玄米や雑穀の入ったおにぎりや低糖質のパンなども登場しています。コンビニ業界全体が「健康」を意識した製品を開発する流れが起きているのです。
そんな中、コンビニで食事を選ぶ時に陥りがちなのが、糖質に偏った食事です。例えば、おにぎり、パン、麺などの主食のみを組み合わせてしまうと、糖質以外の栄養素が不足しやすくなります。そして、余った糖質は体の中で脂肪に変わるため、肥満の原因となります。
血糖値の急な上昇が防げる
意識してほしいのが、たんぱく質の摂取です。たんぱく質は肌、髪、内蔵、筋肉、ホルモンなど体のあらゆる部分をつくるもとになります。これが不足すれば、筋肉が減少して代謝が低下し、肌の細胞の入れ替わりに支障が出て見た目も容姿にも影響を及ぼします。肉、魚、卵、大豆製品などでしっかり補いたいところですが、難しい時はゆで卵やチーズ、豆乳などで手軽に補うこともできます。
そして、最も重要なのがやはり野菜や海藻、きのこ類です。これらはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。特にコンビニ以外の食事でこれらをあまり食べていないという人は、コンビニの食事で意識して補うようにしましょう。特にメタボを防ぐためには、野菜類から先に食べて糖質を後にすることで、血糖値の急な上昇が防げるので有効です。時間のない時はせめて、野菜ジュースをプラスしましょう。野菜ジュースを食前に飲むだけでも、効果のあることがわかっています。
食べるものを自分で選択し、健康をキープできるように
また、おかずを選ぶ時の簡単なポイントは、「カタカナ食」ではなく「ひらがな食」を選ぶことです。パンよりおにぎり、ラーメンよりそば、スープより味噌汁、フライドチキンより焼き鳥、ポテトサラダよりひじきの煮物といったように、ひらがなで書けるおかずを選ぶだけで、自然と脂質が少なくなり、カロリーダウンにつなげることができます。
今回、紹介したポイントに注意しながら選ぶ基準を変えていけば、結果が変わってきます。「コンビニ食だから不健康でも仕方ない」と考えるのでなく、食べるものを自分で選択し、健康をキープできるようになりましょう。
(圓尾 和紀/管理栄養士)