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一人で悩むのはNG!出産後の母親が陥る「思考の癖」

JIJICO 2015年6月2日 10時0分

出産後は慣れない育児に焦りが先立つ

出産とは、待望の赤ん坊との初顔合わせの瞬間です。しかし、「無事に生まれて来てくれてありがとう」と感謝してほっとするのも束の間、慌ただしく時間に追われる毎日が始まります。入院中は医師や助産師、看護師に見守られて手厚いケアを受けるため、安心して過ごすことができます。

ところが、退院した途端、自宅での生活が始まれば、慣れない育児に焦りが先立ちます。事実、私もそうでした。特に里帰り出産でもなく、実母にも来てもらえない場合、夫が仕事に出掛けてしまうと新米の母親は赤ん坊と二人きりになってしまいます。大きな元気のいい泣き声に敏感に反応するも、頭は真っ白。2~3時間おきの授乳、オムツ交換、さらに洗濯や掃除、炊事などの家事もこなすとなれば、産後ホルモンバランスの崩れた体には大きな負担がかかります。

マイナス思考に陥る「思考の癖」とは

中でも、感受性の敏感な母親、もともと不安の強い女性、コミュニケーションに苦手さを感じている人は、「こんなこと聞いたら恥かしら、わからないのは恥ずかしいことだ」「みんなできるのに私はできない」。子どもが泣き止まないと「私はダメな母親」「母親になれない」などと自分を批判し、自己否定して自虐的に陥ってしまうケースがあります。また、「私が完璧にうまくこなせないのは、夫がなにも手伝ってくれないから」あるいは、「私の母親がなにも教えてくれなかったから」と、夫や実母に責任転嫁するケースもあります。

このように捉えてしまうのは、生まれ持つ気質と育ってきた環境によることが多いとされています。しかし、成長期のどこかで、事象を「これってこういうことね」と、一人で勝手に悪く思い込み、判断基準をつくりあげてしまうこともあります。それが、マイナス思考に陥る「思考の癖」です。そのような傾向のある母親は、気がついたときからでも決して遅くはないので、早めに周りの専門家を頼ってください。自分と子どもを守るために、一時的に人に頼ることは悪いことではありません。

「聞ける勇気」は素晴らしい

勝手な思い込み、決めつけ(固定観念)で判断して行動してしまうことこそ、リスクを高めます。知らないことを知らないままに、わからないままにしてしまうことほど、恐ろしいことはありません。聞くことは恥でも何でもなく、むしろ、どんなことでも「聞ける勇気」は素晴らしいものです。

自分で素晴らしい母親になれると考え、あなたの力を信じましょう。あなたには、その能力があります。そして、自分で望む幸せな家庭を築いてください。

(きくち みよこ/心理カウンセラー)

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