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親の心子知らず?話題の「代理婚活」に小さくないメリット

JIJICO 2015年7月29日 18時0分

話題を集める注目の「代理婚活」とは

婚活には婚活パーティー、インターネットでの婚活サイト、結婚相談所での活動など、さまざまな方法があります。そんな中、最近になって注目されているのが「代理婚活」です。代理婚活とはその名の通り、「結婚する本人に代わり、家族が婚活をする」もの全てを指します。現状は、主にパーティー形式で本人の親が参加するものをそう呼ぶことが一般的です。

代理お見合い当日は、親が子どものプロフィールを持ち合い、それぞれ相手の親と自分の子どもを紹介し合います。紹介時のルールや時間制限などは運営者によって異なるものの、基本的には当日の最後か後日にマッチング結果が伝えられ、あらためて本人同士がお見合いをする方式が多いようです。筆者の団体でも昨年度、新宿区の助成事業として実施し、それなりの結果を出すことに成功しています。

それでは何故、現在、代理婚活が話題を集めているのでしょうか。それは、ほかの婚活方法では得られないメリットが存在するからです。

代理婚活に存在する3つのメリット

婚活者の中で、自己PRに自信を持っている人もいますが、自己評価と他人による評価はかなり違います。そうした点で、代理婚活の最も大きなメリットは、一番身近な家族が、本人のアピールをしてくれることです。私は代理お見合いの現場で多数の家族による代理アピールを聞く機会に恵まれましたが、年の功もあるのでしょうか、話の上手い下手では測れない真剣度からくる熱量にいつも心を打たれていました。本人ではアピールし難い、長所や短所を長年の付き合いを通した視点で明確に相手に伝えています。

2つ目のメリットは、ほかの婚活方法では最終段階になりがちな親同士の紹介を、先に済ませることができる点です。実はこの親同士の紹介は、婚活最終段階における最大のリスク要因となり得ます。私は親から相談を受ける際に必ず、「お子様の婚活の足を引っ張らないで下さい」とお願いしていますが、これが難しいらしく、最終段階で破談となってしまうケースをたまに耳にします。本人同士は困難な現代の婚活を乗り越えて結婚を希望しているにも関わらず、このような前時代的な出来事が起こるのは仲人として非常に残念ですが、それもまた事実です。3つ目のメリットについては、一般的な婚活パーティーと異なり、サクラの存在が恐らく無いことだと考えられます。

一方、デメリットはないのかという疑問も浮かびますが、実は代理お見合いにデメリットらしいデメリットは見当たりません。敢えて伝えるならば、将来の浮気を心配する親が、子どもの結婚相手として美男美女を避けがちという点でしょうか。相手にルックスを求める人は、予め方針を共有する必要があるでしょう。

子どもは親の行動をお節介だと思わず、受け入れることが重要

そんな中、親に求められるのは、現代の婚活の難しさを理解すること、援助を申し出ること、本人の意思に口出しをしないこと、可能であれば同居を希望しないことだといえます。この四点が、個人的には親が心掛けるべき代理婚活のポイントです。とはいえ、同居を希望する人が多いのは事実で、その場合は完全にプライベートが仕切られた二世帯住宅の建築を申し出るなど、親側からの提案が鍵になるかもしれません。

また、代理お見合いに参加する家族様には、共通点があります。それは、真剣に子どものことを心配しているという点です。筆者が代理お見合いを実施する際に、「必ずお子様の許可を得て参加してください」とお願いしていますが、たまに「子供に話すと怒られるため、相談せずに来てしまいました。申し訳ございません」と現地でカミングアウトする親もいます。

確かに余計なお世話だと感じる人はいるかもしれませんが、自分のことで他人に対して頭を下げることをいとわない親の姿を想像してみてください。親はほかでもない、自分のために慣れない代理お見合いに参加しているのです。本人には親の行動をお節介だと否定せず、受け入れることが求められます。

玉石混交の代理婚活業者をどう選ぶか?

一方で、運営者側にも悩みはあります。それは、多くの代理婚活業者が悩んでいることですが、毎回同じ人が参加してしまうことです。実際に参加すれば理解できますが、前回断りを入れた相手と再会するのは、とてもバツの悪いものです。現在、代理婚活業者は玉石混合。良い業者の話も悪い業者の話も耳に入ってきますが、私は同一業者に集中せず、複数の業者のイベントに参加することをおすすめします。

幸いにも、代理婚活業者は増加傾向にあると思いますので、信頼できそうなイベントには積極的に参加してみてください。

(影山 頼央/結婚コンサルタント)

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