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その頭痛、通勤中の姿勢が原因?長時間同じ姿勢は要注意!

JIJICO 2015年8月16日 18時0分

「通勤」中の姿勢も、頭痛など体に負の影響を与える可能性が

前回、長時間にわたるデスクワークが肩こりの代表的な原因として、仕事の合間にできる簡単なストレッチ方法を紹介しました(http://jijico.mbp-japan.com/2015/04/16/articles17324.html)。しかし、意識すべきは勤務中だけではありません。実は働く人なら誰もが続けている「通勤」中の姿勢も、頭痛など体に負の影響を与える可能性があります。

人間の頭部はだいたい体重の十分の一程の重さがあるといわれています。体が常にボーリングの玉を支えているとイメージしてもらえれば、分かりやすいかもしれません。それに加え、地球上には「重力」が存在します。頭部が背骨の真上にあれば骨格の支持が得られやすく、頭部を支える首、肩、背中、胸の筋肉や背骨や骨盤などの負担やストレスも分散でき、比較的疲れにくい状態といえるでしょう。

同じ姿勢を長時間、続けていないか注意が必要

しかし、頭部の位置が脊柱に対し前や横などに傾きが強くなるとどうなるでしょうか。重い頭部の傾きの変化により、支えている筋肉、骨格、関節などにかかる負担は分散できずに局所に集中し、ストレスが脳に作用して痛みへと変わり、姿勢はそれを補う形になります。それが長時間となればなおさら筋緊張は高まり、首回りの血管や神経は圧迫され、筋緊張性頭痛などを引き起こします。

通勤時、同じ姿勢を長時間、続けていないかを考えてみて下さい。車での通勤であれば、腰の掛け具合に注意しましょう。浅く腰掛けると骨盤が後傾し、背中がシートにもたれすぎるので頭部を前方にしてしまう傾向にあります。電車通勤なら、立っている時も座っている時もスマホや読書などで頭を長時間傾けていませんか?これも言わずもがな、姿勢が崩れ、首など1カ所にかかる負担が高まります。

負担やストレスを分散できる本来の良姿勢を

対策としては、車の場合、座席に深く腰掛け、シートとハンドルの距離を調整しましょう。遠すぎても、近すぎても、どうしても苦しい姿勢となります。そして、信号待ちの時などに座ったまま背伸びをしたり、首を軽く回したりしてリラックスし、発進する前にシート背面にお尻、背中、頭が密着しているか確認してみましょう。

電車などの場合、立っている時に足の裏全体が地面についているかチェックしてみましょう。特に爪先、踵に極端に体重がかかっていないかが重要です。膝は少し力を抜き、頭が足の裏の真上にくるようにすると肩周りの力が抜けやすくなります。本を読んだりスマホを眺めたりする場合、長時間にならないよう配慮するとともに、持ち手を変えてください。その際、持つ位置を目線の高さにするため、立っている時は脇の下に片手を台代わりに挟み、座っている時は膝の上に鞄などを立てて置き、高さを調整する方法もあります。

姿勢はあなたの生活習慣や身を置く環境によって、簡単に変化します。病院などに行っても原因が分からない頭痛が頻繁に起こる人は、頭の傾きや長時間、同じ姿勢になるのを避け、1カ所にかかる負担やストレスを分散できる本来の良姿勢を手に入れましょう。

(伊藤 勇矢/柔道整復師)

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