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自殺数増加の9月1日、夏の終わりと気持ちの切り替え

JIJICO 2015年8月28日 10時0分

夏休み明けは、子どもの自殺数が最多

みなさん、今年の夏はどう過ごしましたか。日本には四季がありますが、夏を含め人生の年数だけしか経験できないかと思うと、切ない気持ちにもなります。子どもたちにとっても楽しかった夏休みが終わりを迎え、2学期が始まります。そんな中、18歳以下の自殺人数を日付別に分析したところ、なんと9月1日が突出して多いこと、また、夏休みなどの長期休暇が明けた時期に集中していることが内閣府の調査でわかりました。

先進国の中では唯一、日本は10代の死因で最も高いのが「自殺」です。文部科学省は、全国の都道府県教育委員会に見守りを強化するよう、重点的な対応を求める通知を出しました。このように環境の変化が人間に与える影響や、環境の変化を前向きに捉えるには一体、どうしたらいいのでしょうか。

環境というものが与える影響の大きさ

子どもにとって、自分が関わる人間環境というのは、人格形成にまで大きな影響を与えます。その中で最も影響が大きく、身近で小さなコミュニティーが「家庭」です。「育児放棄」「親の失業や貧困」「不適切な躾」「過干渉」「離婚や親の不在」などの家庭のあり方によって、子どもは母親と離れることが不安になったり、良い子を演じようと無理をします。

そうした環境が影響し、いじめという残忍な環境に戻らなければいけないのかと「学校」への思いも変わってきます。また、「能動的」であるのか、「受動的」であるのかということだけでも、人間を問わず動物の脳の発達のみならず、生命活動力までもが変わります。もちろん、能動的であるほうが発展的なのです。

意志で区切りに対応

自分の意志とは関係なく訪れる環境の変化ですが、新しい環境に対して「受動的」に迎える限り、そこに発展性はありません。子どもであるとか大人であるに関わらず、「能動的」に新しい環境を迎えましょう。

「新しい人間関係を一人でもいいので築く」「何か新しいことに興味を持つ」。たった、この2点を自分の中に持つだけで、人は変わっていきます。環境の変化に能動的な目的を見つけ、そこに自分の意志をもって向かっていきましょう。

(青柳 雅也/心理カウンセラー)

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