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40代から要注意!白内障、目の疲れに立ち向かう栄養素

JIJICO 2015年9月29日 13時0分

現代人の「目」をサポートする栄養素とは

人類の歴史上、現代ほど目を酷使する時代はなかったことでしょう。仕事ではほとんどの人が日常的にパソコンを使用し、電車の中でも多くの人がスマートフォンの画面を見つめています。そんな中、ドライアイなどの目の疲れに慢性的に悩まされる人が増加しているようです。また、そこに加齢が加わると、黄斑変性症や白内障という視力の低下や、ひどい場合は失明につながる恐ろしい病気に発展するケースもあります。

その原因として、太陽から降り注ぐ紫外線のほかに、パソコンやスマートフォンのディスプレーから発せられる「ブルーライト」と呼ばれる、紫外線に近い目に負担をかける波長の光が挙げられます。目を疲れさせないようにするためには、姿勢を意識したり、適度に休憩をして目を休めたり、ブルーライトをカットする専用のメガネなどが有効ですが、同時に体の内側からも防御力を上げる、すなわち栄養の力を借りるのも忘れてはなりません。今回は、現代人の目をサポートする栄養素を二つ紹介します。

「天然のサングラス」とも呼ばれるルテイン

「ルテイン」とは、カロテノイドというファイトケミカルの一種で、体の細胞にダメージを与える活性酸素を除去する働きを持った栄養素です。目の中の水晶体や網膜の一部の黄斑部という場所は外から入ってくる紫外線やブルーライトを含む光が集まる場所で、活性酸素の影響を受けやすいところ。ルテインはそんなデリケートな場所を守るため、目の黄斑部や水晶体に多く存在し、発生した活性酸素を除去して目を守っています。これが、ルテインが「天然のサングラス」と呼ばれる所以です。

ルテインは体内では合成できないため、外から取り入れる必要があります。ルテインは色素成分の一つで、にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれています。緑黄色野菜には同じく抗酸化作用を示すβカロテンも豊富なため、相乗効果で活性酸素を撃退してくれます。ルテインもβカロテンも、油と一緒にとることで吸収が高まるため、サラダで食べる時はノンオイルタイプのドレッシングよりもオリーブオイルなどで取ることが理想的です。また、サプリメントも市販されているので、中年以降で加齢による目の衰えが心配な人は、病気予防のためにも活用してみてください。

ブルーベリーで有名な「アントシアニン」

「目に効く」栄養素として有名なのが、アントシアニンではないでしょうか。アントシアニンはポリフェノールという、こちらもファイトケミカルの一種で、ルテインと同じく抗酸化作用を有しています。また、アントシアニンにはもう一つ目の働きをサポートする働きがあります。目の網膜には「ロドプシン」というたんぱく質があり、このロドプシンが脳に信号を伝えることにより、私たちは物を見ることができます。このロドプシンは光の刺激を受けると分解されてしまいますが、それを再合成してリサイクルできるようにしているのがアントシアニンです。この再合成がスムーズにいかなくなると目がかすんだり、ピントがぼけたりなどの疲れを感じるようになります。

アントシアニンはブルーベリーだけでなく、黒豆やシソ、ナスなどにも含まれています。アントシアニンは長時間体内にとどめておくことができず、尿の中に排泄されてしまうので、できれば毎日継続して摂取したい成分です。こちらもサプリメントがたくさん販売されているので、手軽に補うには方法としてオススメです。

目の疲れが慢性化すると、眼精疲労といって頭痛や肩こりなどの症状にもつながります。また、年を重ねると黄斑変性症や白内障などの病気も起きやすくなるので、普段から目の疲れを感じている人は特に早めの対策をとりたいものです。

(圓尾 和紀/管理栄養士)

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