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受験生の秋・冬の過ごし方、夏休み後の成績下降対処法

JIJICO 2015年10月7日 10時0分

夏休み明けの成績下降は現状の把握が大切

毎年、「夏休み明けに成績が下がってしまった」と悩んでいる子どもの姿を目にします。特に中学受験や高校受験を控える保護者にとっては、秋から冬にかけての成績不振は本当に深い悩みの種です。

そもそもなぜ、夏休み明けに成績が下がってしまうのでしょうか。理由は夏休みの過ごし方や勉強の取り組み方、体力の消耗など、個人によって異なりますが、まずは現状把握から始めてみてください。「成績ダウンは本当かどうか」を分析することで、気持ちの整理ができ、今後の指針がはっきりとしてきます。

まず、点数だけを見て「成績が下がった」と判断せず、子どもの点数が平均点と比べてどうなのかを確認することです。もし子どもの点数が平均と同じだけ下がっていれば、「相対的な成績は同じ」です。この場合、「成績が下がってしまった」と悩むのではなく、同級生の努力を認めつつ、さらなる自分の成績アップのために勉強方法と勉強時間を見直すことが必要です。現状を正確に把握することは、子どもがライバルを意識するきっかけに成り得るほか、力強いリスタートのためにも重要なことです。

受験生の秋・冬の過ごし方

中学・高校受験校の難易度によっても若干異なりますが、通常受験生の学習方法は、発展問題や過去問にチャレンジしていく時期にあります。はじめは歯が立たない問題も多いのですが、入試の傾向を確認しながら、解ける問題と解けない問題を吟味していきます。解けない問題については、基礎力が定着していない場合が多く、解けない単元を絞り込んでの振り返り学習が必要です。

入試までの時間的な制約を考慮すると、要領よくまとまった問題集を「1冊」に絞り込み、演習問題を繰り返し解くことが効果的です。問題集を数冊用意してつまみ食いのように解いていく方法は、単元の漏れがでてしまうのでよくありません。そして、間違えた問題にはチェックを入れ、数日置いた上でもう一度解いてみます。こうして間違えやすい問題は何度でも繰り返すことによって、基礎力は定着していきます。受験3カ月前には、受験する学校の5年間程度の過去問を何回も解いて傾向を把握し、解ける自信をつける総仕上げの時期になります。

夕食前の勉強でリズムを確立

さらに、アドバイスするのであれば、夕食前の時間を有効に活用しましょう。夕食の前に勉強する人はあまりいません。だからこそ、受験生で他人に差をつけたい人は、この時間を有効利用することに意味があります。30分でも構いません。夕食の前に勉強すると、リズムができます。夕食が終わって20時を過ぎれば面白そうなテレビ番組の誘惑が多いはず。特に受験生はこの誘惑に勝つための「けじめ」が、このリズムによって解決されます。

時々、学校から帰ってすぐに昼寝をして、21時ごろに起きて遅い夕食をとり、22時ごろから夜中の1時か2時まで勉強している人を見受けます。これは、絶対に良くない勉強方法です。昼寝をすると頭がボッーとして集中力が回復するまで時間がかかるだけでなく、夜中まで起きていれば、次の日の学校にまで影響が出ます。まさに悪循環です。受験生は早め早めに勉強時間をとって夜は睡眠をたっぷり取る。これも合格の秘訣です。

(田中 正徳/次世代教育プランナー)

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