3月の離婚はお正月が原因
3月に離婚が多い要因の一つは、日本の慣例的な部分において3月に生活環境が変わる人が多いということが関係しています。
しかし、離婚を決意して話し合いをして実行するには時間がかかるはずです。
つまり、3月に離婚が多いということは、その前に離婚を決意するタイミングがあるはずです。
日本人のもっとも大きな慣習と言えば、お正月です。
大晦日には除夜の鐘と共に、108つの煩悩を消し去り、新年を迎えるのです。
身に付いた垢を落とし、新しい自分になりたいと人は思うものです。
初詣では、今年こそ、自分の願いを成就させたいと神頼みというか神様に誓いを立てます。
では、離婚を考えている人の離婚の決意はお正月のタイミングで行うのでしょうか?
ほとんどの人は、離婚の決意を、年末より、もっと前に決めています。
それまでにパートナーと話し合いをし、離婚の合意を取り、新年を新たな自分で迎えたいというのが日本人的考えです。
それを実行に移し、現実的に子供の学校の事やら、勤務先への届けやらと、手続きに入るのが3月という事なのです。
家族のイベントは離婚を考えている人にとって苦痛
最近は、仰々しい正月行事はしなくなり平日との差は少なくなったとは言え、日本人にとって正月はピリッとするものです。年末は来年に向けて年賀状を書いたり、実家へ帰省したり、家族のイベントは目白押しです。
もし離婚を考えている夫婦がいたとしたら、正月イコール家族一緒というのは気が進まずとても苦痛です。
帰省をしないなら、その理由も親に告げなくてはいけませんが、もうそういう誤魔化しも疲れます。離婚の理由に、浮気問題があったとしたらクリスマスや、正月休みは家族よりも浮気相手と過ごしたくなるものです。
人間、問題は持ち越したくないので、年末の内に、全部けりをつけておいて、堂々と、すっきりした思いで新年を迎えたいというのが本音でしょう。
離婚の兆候は家族で過ごす休みの日の変化
3月の次に離婚の多いのはお盆過ぎと言われていますが、そのきっかけはゴールデンウィークのようです。
3月は手続きにベストな時期であるからとしたら、お盆過ぎが多いのはなぜでしょうか? 問題の原因から考えると家族一緒の行事や家族団らんがかなり関係していると思われます。
これはちょっと昔の話でその真偽はわかりませんが、昔、ホステスさんの一番自殺が多いのが盆と正月と言われた事もありました。
お気に入りのお客さんはたいてい、妻子がいて、自分との関係は不倫です。その彼氏が家族の元に帰っていく盆と正月は、孤独感を一番感じる時期という事から、きている説で、浮気相手を擁護するつもりはありませんが、逆に言うと浮気相手が一番孤独を深める盆休みに、家族の方を向かず、浮気相手と一緒に旅行に行ったりする夫のケースは離婚に繋がる確率も高いと言えるのです。
問題が表面化する時期が、バレンタインデーやクリスマス。盆と正月そしてゴールデンウィーク、細かい事を言えば祭日や連休。毎年,恒例の休みに用事を作って家族団らんを避ける兆候が見えたら、危険信号です。
そして、本当に一番解りやすいのが、休みの日に休日出勤が増えたら、それは家に居たくないということですから、休みを家で過ごさなくなったら、それが一番のシグナルです。
離婚回避に必要なアンテナを持つことが重要
だから逆にこの時期に敏感になることは当然ですが、もっと大事なのは、こういうシグナルを感じるアンテナを持っておくことが、離婚を回避することにもなるという事です。
では、サラリーマンじゃない人はどうするの?日曜祭日が休みじゃないサービス業の方などはどうなの?
元々不定期な休みの人ってどうなの?と考え始めたら、要は離婚を意識し、表面化するのは人それぞれ。要はパートナーの職業に応じた観点を持つことが必要です。
つまり「普段と違う」から怪しい、という感覚と観察力が大事で、アンテナはその異変に対して立てておくのが一番と言えます。
1年の中で、離婚が多いのはいつか?という事を考えると同時に、何が離婚の原因になっているのかと考えていく事により、事前に離婚を避ける対策を取ることもできる、ということが言えると思います。
(村越 真里子/夫婦問題カウンセラー)