野菜ばかり食べることで必要な栄養素が不足することに
栄養が不足して病気になることがほとんど無くなった現代社会ですが、飽食の時代だからこそ生まれる栄養失調もあります。
そうです、バランスの悪い食生活です。
バランスの悪い食生活、と聞くと多くの方は『肉ばかり食べている』『ジャンクフードが多い』『菓子類が多い』などを思い浮かべるかもしれませんが、実は健康的なイメージが強い『野菜ばかり食べる』ということも注意しないと栄養素が不足して体調を崩してしまうことがあります。
体重や体型を気にする余り、太りやすい肉や炭水化物を抜く方が増えていますが、ある特定の野菜ばかり食べすぎたり、タンパク質、脂質、炭水化物が体内で不足し過ぎると体調を崩してしまったり、思わぬ病気の原因となるので注意が必要です。
月並みですがバランスの良い食生活を送ることが一番の健康管理法です。ベジタリアンの方は肉などを口にしない代わりに大豆系の食品をしっかりと取るなどのバランスがより求められるので、注意が必要です。
野菜系、タンパク質系、脂質系、炭水化物系、それぞれの食品の体内での役割を改めて見てみることで、野菜だけに偏らない食事の大切さがわかると思います。
野菜系に含まれている栄養素
野菜や海藻、キノコなどは基本的に味付けの物に注意すればカロリーも殆ど無く、食べすぎても太らない食品と言えるでしょう。
体内での働きは食物繊維やビタミン、ミネラルなどのカラダの栄養素を豊富に含んでいることから、お通じを良くしたり、髪の毛や肌、爪などにハリ・ツヤを与えてくれます。
カラダの様々な場所の質を良くしてくれるものと考えると良いでしょう。
不足すると逆に便秘、肌荒れ、貧血などになりやすくなります。
タンパク質系に含まれている栄養素
通常の野菜だけでは補うことができない栄養素がこのタンパク質系です。
太りやすいなどの理由で目の敵にされやすい成分ですが、これらがなければ血液や筋肉が作られません。
さらには髪の毛や肌、爪などを作る材料になりますからしっかりと摂取しないとこのような場所が弱り、メリハリのないカラダなり、体力
が低下します。
脂質系に含まれている栄養素
脂質に関しては健康に気をつかっている人からはもっとも目の敵にされていますが、これも人体を構成する上では必要不可欠な栄養素です。
脂質とは脂肪酸とコレステロールを合わせたものですが、当然摂り過ぎると様々な害を体内で及ぼすと言うことはご存知だと思いますが、その悪いところばかりが近年はクローズアップされすぎており、カラダにとって不可欠なものということが忘れられがちです。
脂肪酸はカラダに蓄えられカラダを動かすエネルギー、車に例えるならガソリンのような役割をします。そしてコレステロールはホルモンや細胞の材料になったりするので脂肪というものは我々のカラダにとっては必要不可欠なものなのです。
これが体内で不足していると考えるとちょっと恐ろしいですよね。無理なダイエットをした方の結末を見れば一目りょう然です。
炭水化物に含まれている栄養素
そして最後に主食となる炭水化物。これは脳や筋肉のエネルギーとなる糖質を補えるとても大切な栄養素です。
不足すると低血糖状態になり、疲れやすくなったり思考力が低下します。
全ての栄養素をバランス良く取ることが重要
このように近年は摂り過ぎる余り、そのマイナス面ばかりが強調されれる栄養素(特に脂質系や炭水化物など)もありますが、上記のようにそれぞれしっかりと摂取することが必要です。
ベジタリアンの方も大豆製品などを中心にタンパク質や脂質を取ることができる食品もあるので、野菜中心の方こそ、中身をよく考えて食事を取って欲しいと思います。
毎日野菜ばかり食べているから健康、ではありません。
その中身をぜひ考えてみて、食事はおいしく、楽しく、健康に、が重要です。
人間は食べたものでカラダが作られます。
その人を見れば、その人が何を食べているかわかる、という格言もあるぐらいなので、日頃の食生活にはぜひご注意ください。
(早川 弘太/健康コンサルタント)