オフィスワーカーに多いドライアイとは?
ドライアイとは涙の分泌量が減ったり、量は十分でも涙の質が低下することによって、目の表面を潤す力が低下した状態です。
ドライアイは、オフィスワーカーの約3人に一人、コンタクトレンズ装着者の約40%に見られたとの報告があるくらい多いです。
ドライアイは、目を酷使する場面の多い現代社会で急増しているのです。
あなたはドライアイ?自分でできる症状チェック
・次の項目で該当する症状はいくつあるでしょうか?
□目が疲れる
□目が乾いた感じがする
□ものがかすんで見える
□目に不快感がある
□目が痛い
□目が赤い
□目が重たい感じがする
□涙が出る
□目がかゆい
□光を見るとまぶしい
□目がごろごろする
□めやにがでる
10秒間チェック
10秒間瞬きをせずに目を開けていられますか?
あなたがドライアイかどうかの診断結果はこのコラムの最後にお知らせします。
ドライアイを改善する治療方法について
ドライアイを改善するさまざまな方法
(1)点眼薬
症状が軽い場合は、潤いを持たせる点眼薬で緩和することができます。
人工涙液、ヒアルロン酸製剤、ムチンや水分の分泌を促進する点眼薬(ジクアホソルナトリウム)、ムチンを産生する点眼薬(レパミピド)が用いられます。
(2)涙点プラグ
涙の出口である涙点に栓(涙点プラグ)をして、涙の生理的な排出を人為的に遮断するような治療を行うこともあります。
プラグの大きさや材質など、さまざまなものが開発されています。
(3)悪化要因の除去
長時間のVDT作業などでは、瞬きの回数が減るのでドライアイ症状を悪化させます。
適度の休みを取ることが目の健康に重要です。
また、涙の状態を悪くさせる内服薬、コンタクトレンズ装用などを減らすことも一つの方法です。
コンタクトレンズ装用を避けるため、近視をレーシック手術で治す場合もあります。
しかし、レーシック後しばらくドライアイが悪化する人もいるので、事前の診察などできちんと説明を受けて考えましょう。
その他にも、目の保湿を図るために加湿器を用いるほか、エアコンの設定を変えるなども有効です。
市販のドライアイ専用メガネの使用や、メガネの周りに覆いを付けることも目の周りの湿度を上げるのに良いでしょう。
また、目を温めることも目の疲れをとることに良いといわれています。
【あなたの診断結果】
自覚症状で5項目以上チェックがあった、もしくは10秒間まばたきを我慢できなかった方はドライアイの可能性があります。一度、お近くの眼科医にご相談ください。
(田川 考作/眼科医)