誰からも教わることのない子どものしつけ
北海道七飯町の山林で行方不明だった小学2年生の田野岡大和くん、見つかって本当にホッとしましたね。
大和君のお父さんもご自分で言われているように子どもを置き去りにする「しつけ」は行き過ぎであり、良くありません。
でも、こういうことってよくあるんですよね。
親の立場からすると、しつけとして、何はして良くって、何はしてはいけないのか、そんなの誰も教えてくれません。
だからこれは大和くんのお父さんだけではなくて、みんな子育てで「それはしてはいけない」ということを結構してしまっているんじゃないかと思います。
では、『しつけ』として何はしてはいけないのか?
具体的な行為を見ていきましょう。
しつけとしてやってはいけない10のこと
< 『しつけ』としてやってはいけない10のこと >
1、子どもが習い事、塾、部活動をやめたいと言っても辞めさせない。
2、宿題や勉強を終わらせてからでないと遊びに行かせない。
3、親が決めた約束を守らなかったら罰を与える。
4、子供の嘘を厳しく追及し責める。
5、しつけのために顔や頭を叩く。
6、しつけのために食事を与えない。
7、テストの点数や成績が悪かったという理由で罰を与える。
8、問答無用でゲームやスマホを取り上げる。
9、子どもが希望することにはいつも条件をつける。
10、子どもに恩を着せたり罪悪感を持たせて親の言うことを聞かせる。
1番は多くの方がしてしまっているのではないでしょうか。
本来、習い事も塾も部活動も子どもの希望や意志が最も尊重されるべきものです。
これを認めないのは「子どもの自由や権利」を認めないのと同じです。
2番も同様です。普段、子どもが遊べるのは夕方しかありません。
その貴重な遊び時間を奪うことは子どもから「遊ぶ権利」を奪うことです。
それは遊びを通して成長する機会を奪うことにもつながります。
子どもにとって遊びは精神衛生や健全育成の面からも不可欠なものです。
子どもの自由や権利を尊重しながらしつけをすることが大切
「しつけ」と称される行為のほとんどは、親の威厳を見せつけるためであったり、親の言うことを聞かせるために行われます。
それは強者が弱者に力を見せつけ「俺の言うことを聞け」というのと変わりありません。
恐怖や脅しで親に従わせるのは「しつけ」でも「教育」でもありません。
それは大人の横暴であり、支配欲の満足にしか過ぎません。
では、子どもに何度注意しても改善されない場合はどうすればいいのでしょうか。
学校現場でもこれはよくあることです。
教師は体罰を禁止されていますから、子どもと愛情を持って対話を重ねながら根気強く指導していく以外に方法はありません。
家庭においても同様です。
子どもと愛情を持って根気よく対話を重ねることが重要です。
そして、それが難しい子どもは小さい時から強権的なしつけを受けてきて親との間に信頼関係が出来ていないからなのです。
そういう意味では、子どもが小さい時から子どもの自由や権利を尊重した関わりをし、子どもとの間に信頼関係を築いていることが「しつけ」をしていく上で最も大切なことだと考えられます。
(長谷川 満/家庭教師派遣)