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ストレス対策やリフレッシュ効果だけでないアロマの力

JIJICO 2016年6月14日 9時0分

ストレス軽減やリフレッシュ効果だけでないアロマ

最近、店舗や医療施設、仕事場などにアロマテラピーを導入する事例が増えてきました。
目的はアロマ(正しくはエッセンシャルオイル・精油)によるストレス軽減やリフレッシュ効果などですが、実はアロマの効果はそれだけではありません。

人間にとって大切な免疫力を強化し早い段階で病気を察知したり、免疫力の促進、認知症予防、空間そのものの浄化や、楽しい妊婦ライフ、そして香育など、まさに人間の一生を共にするナチュラルライフのパートナーとして期待されているのです。

現在「アロマ」と呼ばれる植物の香り・芳香成分ですが、歴史は古く、紀元前から聖なるものとして宗教儀式などに使われてきました。
特に11世紀に誕生した、植物から芳香成分を抽出した「アロマ」は中世に伝染病が大流行した際に、その薬効が注目されるようになり、主にヨーロッパで生活に根差した家庭の常備薬的なものとして使用されてきました。

現在では、人間の身体の不調を緩和するだけではなく、菌や真菌=カビ類を抑制する働きや、精神・感情に作用して高揚・鎮静させたりセクシャリティを促す働きなどもあることがわかっています。

自分にあったアロマ選びは?

このように多くの働きのあるアロマですが、一体どのように選べばいいのでしょうか。
アロマセミナーなどで一番多い質問が「自分にあう香りはどれなのか」「それによって自分がどう変わるのか」。

それにはひとつひとつのアロマの心身に与える働きを様々な角度からみていかなければなりません。
が、一つ言えるのは「その時嗅ぎたいと思う香り」「自分の好きな香り」が自分の本来持って生まれた気質やその時の健康状態を表わしていることが実に多いということです。

私のアロマスクールを例にとると、例えば、風邪をひきかけている時、疲れがたまっている時は「免疫力を上げるアロマ」ティートリーやラベンダー、ゼラニウムなどを、自分の好みに関係なく無意識に選んでいる方が多かったりします。

またアロマには相反する作用が介在する場合も多く、たとえば「ブラックペッパーの香りが気になる」時は「胃腸が弱っている」場合と、「食欲旺盛過ぎてダイエットが必要」な場合の両方に効果があります。
「オレンジ」にはリフレッシュさせ、気持ちを明るくする働きと同時に、リラックスさせ眠りをさそう働きもあります。
選ぶアロマで初めて自分の体調に気づき、未病の発見につながる場合も少なくないのです。

なぜこのように人間の心身にアロマが影響を与えるのか。
それは「香り」というものが「大脳辺縁系」という原始脳に直接伝達されると、すぐ下にある視床下部が反応し、自律神経や呼吸など体内環境のバランスを保つように動くからなのです。

アロマの選び方次第で体にとってマイナスに働く可能性がある

そのため「アロマの選び方」「使用の仕方」には事前の知識が必要です。
使い方によってはマイナスに働く可能性があり、特に、妊婦さんや幼児、高齢者、療養中の人のアロマの使用には制限があります。

たとえば妊婦さんは、安定するまでは子宮を収縮する働きのあるラベンダーやローズなどは避け、柑橘系(リラックス&リフレッシュ、食欲コントロール) ティートリー・ユーカリ(呼吸器系・免疫系・空気清浄効果)をお勧めします。
一説にはお母さんが嗅いだ香りはお腹の赤ちゃんにも伝わっていて、生まれてから「お母さんの香り」として認識している例もあるそうですよ。
「ゆりかごから墓場まで」寄り添ってくれるアロマを有効に使うためにも、事前に専門家などに確認することをお勧めします。

(福岡里紗/キャンドル、アロマ、カラー、フラワーアレンジメント教室主宰・講師)

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