日本全国で頻発する地震
11月22日午前5時59分ごろ、福島県沖を震源とし、福島、茨城、栃木の3県で震度5弱の地震が発生しました。
この地震の影響で、仙台港では高さ140センチの津波が観測されました。
青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉の6県では、最大時51万人に避難指示・避難勧告の避難情報が発令されました。
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
3種類の避難情報
このような避難情報は地震や津波が発生した際だけでなく、台風、土砂災害、火山噴火、原子力災害など、災害の発生が差し迫り避難が必要になった場合にも発令されます。
ここに3種類の避難情報を紹介しましょう。
まず避難準備情報です。
この情報は、いつでも避難ができるように準備をするよう呼びかけるものです。
この情報が発令された時には、身の危険を感じる人、高齢者、障害のある方、乳幼児をお連れの方など避難に時間を要する人は、早目に避難を開始しましょう。
次に避難勧告です。
この情報は、避難場所へ避難するよう呼びかけるものです。
最後に避難指示です。
この情報は、まだ避難していない場合に、直ちにその場から避難するよう呼びかけるものです。
外出することによって命に危険が及ぶような状況では、建物内のより安全な場所で避難をしましょう。
発災時に私たちはどのような行動を取ればいいか?
私たちは発災時にこれらの情報を得て、自分がおかれている状況を把握した上で行動することが求められます。
行動する前に、テレビ、ラジオ、市町村防災行政無線、行政サイト、緊急速報メール、広報車などで情報を得ることが、命を守ることにつながるのです。
すなわち、情報を得るということは発災時において命綱となります。
では、これらの情報が発令された時に、私たちはどのように行動すればよいでしょう。
いざという時にすぐに対応するためには、あらかじめ市町村が指定している避難場所、避難ルートをハザードマップなどで確認し、避難場所までの移動手段、避難後の家族との連絡方法を決めておくことが重要です。
例えば、逃げる時に車を使おうとする方がいます。現に東日本大震災では、津波から逃げるために多くの方が車を利用して逃げようとしました。
しかしこの選択をすることによって、かえって渋滞に巻き込まれ身動きがとれなくなってしまったり、緊急車両の通行の妨げになるといった問題が生じました。
その一方で、避難所まで距離があったり、体が不自由で車を使わざるを得ない方もいらっしゃいます。
一人ひとりが状況にあわせて避難をするために、前もって家族や職場で話し合い、シミュレーションしておくことが肝要です。
言うまでもありませんが、避難する時にすぐに持ち出せるよう、日頃からリュックサックなどを使って非常持出品をまとめておきましょう。
あれもこれもといろいろなものを詰め込み過ぎると、重くなり避難する時の支障となります。
命を守ることを最優先とし、非常持出袋は身軽に避難できるよう、最小限のものと心がけましょう。
(仙波 誉子/防災士)