Infoseek 楽天

品のある微笑みの表情を習慣化することで新しい自分をつくる

JIJICO 2016年12月15日 9時0分

人間の本質の評価は外見だけでは判断されない

外見でパッと見た上品な印象をつくることはある意味簡単です。
確かに第一印象はその人に対する評価を左右します。
しかし、その人と長く接していると、その行動から本当の印象が作られるもの。
脳は他人の「行動」をインプットしてその「人となり」を判断します。

さらに、注意しないといけないのは最初の印象が良くても、そのあとの行動とのギャップが大きければ、その「人となり」のマイナス評価が大きくなること。
「外見」をはがして出てくる「本質」はその人そのもの。
人間の本質である内面とそこから導き出される顔の表情との関係について、心理学と脳科学をベースにまとめてみます。

脳内にある顔認識に特化したネットワーク

それではなぜ顔の表情は人の内面と関わりあいがあるのでしょうか? 
脳の中には顔を認識するのに特化したネットワークがあります。
葉の重なりや石の陰に見える「心霊写真か?」といわれるもののほとんどが「顔」であることもこのネットワークが働くからです。
なぜ顔に特化しているのか、これは言葉がまだコミュニケーションの道具でなかった大昔、顔の表情で相手の意志や意図を読み取っていたためで、実は相手を読む道具として、表情は今でも重要な役割をもっています。

微笑は余裕を相手に感じさせる表情

 
ポジティブ(快)な表情(笑い)でポジティブ(快)な感情を作るということ、これは表情がもたらす効果としてはすでによく言われている基本であり、ここではその応用バージョンである「微笑み」の表情がもたらす効果について解説していきます。

上品な人たちや教養の有る人たちが日常会話をするときの表情にどんな表情をイメージしますか。
おそらく、多くの人は「微笑み」をイメージされるのではないでしょうか。
実際、著名な人たちのインタビューをビデオで撮って調べてみるとシリアスな話題でない限り、9割以上の人が微笑み表情を何度も表しながら会話していました。

微笑は快の表情ですが、これをつくるベースは快の感情、微笑みは「軽い」快の表情。この「軽い」がポイントです。
他人と接するとき、当然快の表情が相手に対しても快の感情を起こさせるのですが、意味なく大笑いだと…ちょっと引いてしまいますね。
コミュニケーションをとるときの「微笑み」メッセージの原型は「私は攻撃しませんよ。」、今日のテーマに合わせてもう少し応用して考えると、「私は攻撃しない余裕がありますよ。」。
そう、「微笑み」は余裕を表す一つの表情でもあるのです。
余裕のない人ほど、態度が横柄で、できる人ほど腰が低い、これは社会に出てよく目にするところです。
できる人が腰の低い態度の時、その表情を観察してください。
必ず微笑の表情をされています。

微笑みがもたらす効果

 
本題に戻って、人と話すとき、絶えずちょっと微笑んで話してみてください。
それは上品で優雅を醸し出す余裕の表情。
営業の技術とかではなく、振る舞いとして、友人とも店員さんとも子どもとも誰と話すときでも微笑で。
ポイントは目じりも下げて目も笑うこと。
表情は顔全体として感じられるので口だけで笑うと、アルカイック・スマイルになってしまいます。
鏡をみて練習してくださいね。

さらに微笑み表情にはおまけの効果があります。
口角をあげる表情なので、ほうれい線が「しわ」ではなく「表情線」になってしまうこと。
加えて、マリオネットラインといわれる皺が口角をあげることで消えてしまうこと。
笑みの表情が顔を若く見せる理由はこういうこところにもあるのですね。
色々とおいしいこと満載の微笑み効果、今日から是非実行してください。
 
品のある振る舞いは、一朝一夕で身につくものではありません。
例えば、微笑表情で接することを習慣化すると、脳の中で上品振る舞いをつくるネットワークが強化されていきます。
そうすれば、接する人たちの態度も変わってくるもの。
それによってますます自分が洗練化され、また周りの人たちの態度もますます変わって・・・・。
微笑みのマジック、小さな一歩から上品で優雅な振る舞いのステップを一段一段登ってみませんか。

(水戸 くみる/心理カウンセラー)

この記事の関連ニュース