視覚情報の中でも色情報が第一印象に大きな影響を与える
人は五感から得られる情報のうち、視覚からの情報が8割以上を占めています。
さらに視覚情報の中でも、特に「色情報」が大きな役割を担います。
初対面の相手の名前は、にわかに覚えられなくても、相手のスーツの色、ネクタイの色、眼鏡の色、鞄の色、名刺入れの色、あるいはスマフォケースの色など、色は記憶に残ります。
ですから、どんな色味を持っているのか?が、第一印象を大きく左右することになります。
また、似合う色を上手に使うことは、好印象に繋がりますので、その後の人間関係にも役立つものです。
自分にとって似合う色とはどういう色?
そもそも「似合う」とは、どういうことでしょうか?
服の色と自分の姿が調和していること、また違和感がないことでしょう。
ですから、似合う色診断(パーソナルカラー)とは、まず自分が生まれながらに持っているボディカラー(肌の色、瞳の色、髪の色)と調和している「色のグループ」を見つけることです。
そのためには、まず色についての理解が必要です。
全ての色を、「イエローベース」と「ブルーベース」に分けてみましょう。
イエローベースとは黄みの要素が加わった色、ブルーベースとは青みの要素が加わった色です。
つまり、イエローベースは、暖かみのある色、ブルーベースは冷たく感じる色と考えたら分かりやすいかもしれません。
誤解なきように追記しますが、暖色とか寒性色ということとは違います。
暖色の中にも青みの要素を含む色もありますし、寒性色の中にも黄みの要素を含む色もあります。
似合う色の見分け方
似合う色診断は、①肌の色 ②瞳の色 ③髪の色と、④顔の作りや全体のイメージという4つのグループに分けて行います。
これが似合う色診断の一般的な方法です。
本来なら専門家に似合う色診断を依頼することが一番良いのですが、全てを説明するとなると非常に長くなってしまうので、ここでは①の肌の色を手がかりに、自分で見分ける似合う色のコツをお話しましょう。
まず肌の色がイエローベース、あるいはブルーベースなのか?で分けてみましょう。
金色と銀色の色紙を用意してください。
自分の肌色にマッチする方はどちらでしょうか?
金色の色紙がしっくりくる場合は、イエローベースの肌、銀色の色紙がしっくりくる場合はブルーベースの肌ということになります。
似合う色診断では便宜上4つの「色のグループ」に、4シーズンの名前を付けています。
イエローベースは春タイプ(スプリング)と秋タイプ(オータム)、ブルーベースは夏タイプ(サマー)と冬タイプ(ウインター)です。ちなみに季節で分けていますが、その季節に合う色というわけではありません。
イエローベースの中の春タイプと秋タイプを見分けるには、イエローベースの方の得意な「緑色」を使うと良いでしょう。
黄緑とモスグリーンのストール、あるいはブラウスやシャツを顔の下にあててみてください。
黄緑がしっくりくる場合は春タイプ、モスグリーンの場合は秋タイプです。
また、ブルーベースの夏タイプと冬タイプを見分けるには、ライトブルーとロイヤルブルーのストール、あるいはブラウスやシャツを同様にしてみてください。
ライトブルーがしっくりくる場合は夏タイプ、ロイヤルブルーの場合は冬タイプになります。
それぞれのタイプの色は次のようなイメージのものになります。
春タイプ=「春のお花畑のように明るく可愛い色」
秋タイプは「秋の実りのように豊かな落ち着いた濁色系の色」
夏タイプは「初夏の紫陽花や夏の朝顔のような爽やかで明るくソフトな色」
冬タイプは「冬の雪景色の真っ白、そこに凛と立つ木の黒のように濁りのないはっきりとした無彩色、また鮮やかでコントラストの強い純色」
当然、実際のところは肌の色だけで診断するのではなく、瞳の色や髪の色の情報、顔の作りや全体のイメージも加えて診断するところですが、まずは肌の色と服の色のベースを揃えてみて、できれば自然光の中で鏡の前に立ち、肌に服をあててみてください。
似合っていれば、ぱっと顔色がよく映りますし、気分も上がることでしょう。
そして、皆さんの本来の良さが引き立ちますから、実年齢より若々しく、健康的で元気で魅力的な印象が残ります。
逆に、似合ってない場合は、肌のシミやシワが目立ったり、顔の輪郭がぼやけたり、あるいは、目の下が曇ります。
また、顔色がくすんで疲れた顔に見えますから、すぐに違和感を感じるはずです。
似合う色の効果は、ただお洒落をするということでなく、人間関係においても、好感度アップに繋がり、また会いたいと思って貰えるので効果抜群です。
さあ、コツを身につけて、似合う色の服を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(内田 朱美/カラーセラピー・コンサルタント)