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英語を「話す」と「書く」の溝をどう埋めるか?

JIJICO 2017年1月29日 9時0分

グローバル化が進み一層高まる英語の重要性

新しい年も幕を開け、また一歩2020年に近付きました。
唱え続けられるグローバル化、英語の重要性はますます増し、それに伴い英語教育への期待、そして、日本国民の英語力向上への期待は加速を増しています。 
英語習得において求められる「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能については、バランスよく習得すべきと、各種試験や学習方法にもそれを意識した内容が、多く見受けられるようになりました。

日本の民族性や教育のあり方が英語の習熟を妨げる原因の一つに

「聞く」というインプットがあり「話す」というアウトプットが成立し、「読む」というインプットがあり「書く」というアウトプットが成立します。
ヨーロッパや他のアジアの国々から、かなりの遅れをとってしまった日本の英語教育ではありますが、リスニング力向上に始まり、現在は、スピーキング、ディベート、プレゼンテーション、ライティング等、どれをとっても、自ら発信をするという動きに注目が寄せられています。
それは、ただ「話せる」というだけではなく、独自の意見を、積極的に、しかも相手に納得してもらえるように伝える事であり、どうも日本人が得意とするフィールドではなさそうです。
失敗を恐れてしまう我々日本人の民族性や、一方通行的な日本の教育の在り方がそうさせてしまっているのかもしれません。 

英語を「話す」と「書く」 身につけるためには何をすれば良い?

「話す」「書く」どちらも、人に伝える為の表現法です。
まずは大人向け学習法におけるそれらの違いを見てみましょう。
共に基礎レベルの英語知識は前提です。

「話す」には、発音の壁が立ちはだかります。
発音に関しては、正しい音、正しいリズムは大変重要で丁寧なトレーニングを積む必要があります。
その場での一本勝負なので、積極性、度胸が欠かせません。
さらに相手に伝わるスムーズなコミュニケーション英語を育てるには、英語を英語で理解できるような力もほしいですね。
自動化と言われますが、まるでかけ算九九のようにすっかり脳の長期記憶に入れてしまう事を言います。
かなりの反復練習で実現可能です。

「書く」には、文法の壁が立ちはだかります。
しかし、日本人にとって文法は得意分野であり、決してその場での一本勝負ではありません。
時間さえ許せば、何度も取り組み可能です。
簡単な文章で構いません。
気になる事を見つけては書き留める事を心がけてみましょう。
書いたものは添削をしてもらう必要がありますが、それで何が不足しているのか、どのように補えばよいかなど、そこで更に力を磨くことになります。
大量に書くことで、英語で考える癖をつける事も期待できます。

「音読」は「話す」「書く」2技能の溝を埋めてくれる

この2技能、違いはありますが、共通の基礎知識としては、「中学英語」で充分です。
まず、しっかり復習し身に付いているか否かの確認、現在の自分の英語力を知りましょう。
反復練習や実践はスキル向上には欠かせません。

簡単なものでかまわないので正確に自分が書き出したものをどんどん「音読」していきましょう。
「音読」は「話す」「書く」2技能の溝を埋めてくれるトレーニング法のひとつです。
そして「音読」は、英語脳を作る為にとても有効なトレーニング法でもあります。
自動化に導いてくれるわけですね。

私の経験からではありますが、英語で独り言、置かれている状況について英語実況中継、声に出せなければ、頭の中で巡らせます。
その日の終わりに、それらを文字にする、例えば日記をつける、このような反復練習は、文法や語彙力の復習、更には強化練習にもなり、文法などが自然に定着することが期待できます。
このように「話す」と「書く」の相互的なトレーニングを意識しながら実践を重ね、楽しく体得へと導きたいですね。
継続は力なり。

(ゴーン 恵美/英会話講師)

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