親が普段子どもにかけている言葉の大半は注意・命令・禁止・叱責
親が普段、子どもにかけている言葉ってどんな言葉でしょう?
「早くしなさい」
「もう宿題したの」
「何べん言ったらわかるの」
「いい加減にしなさい」
実は親が子どもにかけている言葉の8割以上は、注意・命令・禁止・叱責です。
もし職場でこんな言葉ばかり掛けられたとしたら・・。
仕事に対する自信やモチベーションは下がりますし、人間関係も悪化するでしょう。
それは家庭でも同じこと。
子どもの自信や学習意欲は低下し、親子関係も悪くなってしまいます。
「注意・命令・禁止・叱責」が何故良くないのかというと、
これらの言葉は上からの一方通行で『対話』になっていかないからなのです。
子どもにしろ、従業員にしろ、自信を持たせやる気を引き出すためには、彼らの思いや意見をじっくりと聴き、理解し、尊重することが重要です。
そしてその機会として、日常的に対等で自由な『対話』が交わされる必要があるのです。
ではどのようにすればそのような対話の機会が増えるのでしょうか?
それは親からの言葉がけを「注意・命令・禁止・叱責」から「プラスの問いかけ」に変えればいいのです。
親が子どもに投げかける「プラスの問いかけ」
・ どうしたらいいと思う?
・ どうしたら出来るかな?
・ どうしたい?
・ どうして欲しい?
・ 何か手伝えることある?
これらは子どもの考えや気持ちを聞こうとする「問いかけ」です。
そうすると対話が成立して、そういう対話の中で子どもが自分で答えを見つけていく。
それは親が押し付けた意見ではなくて子ども自身が自分で考えて自分で出した結論ですから、実際に子どもの行動が変わる可能性も大です。
普段からそういう風に子どもの意見を聞こうとして問いかけていると子どもは自分で考えるようになり、自分で出した結論に責任を持つようになります。
つまり子どもの主体性や責任感を育むことにもなっているわけです。
また頭ごなしに叱らずに子どもの気持ちや考えを理解しようとして問いかけることによって、その子に対する愛情やその子を尊重する姿勢を示すことになります。
それが親子の信頼関係を築くことにもつながり、そのような良好な関係が子どもの自信ややる気を引き出すのです。
でも、その反対に子どものやる気をなくさせ関係を悪化させてしまう「マイナスの問いかけ」もあります。
マイナスの問いかけとは?
・ なんで~するの?
・ なんで~しないの?
・ なんで怒らすの?
・ (悪い予想)になったら、どうするの?
・ 誰が悪いの?
これらの言葉を普段何気なく子どもたちに言ってはいないでしょうか。
まずはそこを意識化して自分が子どもにかけている言葉をマイナスのものから「プラスの問いかけ」に変えていきます。
そうすることで親の意識も子どもの意識も、家庭内の雰囲気も親子関係も全部変わっていきます。
子どもの自信ややる気は『関係』によって引き出されるといっても過言ではないでしょう。
そこを改善する上で最も有効なコミュニケーション手段が「プラスの問いかけ」なのです。
(長谷川 満/家庭教師派遣)