英語の重要性がますます高まるこれからの日本
2020東京オリンピックを機に、あらゆる場で英語の必要性、その習得への期待は増し、当然ながら日本の英語教育の在り方も問われ続けています。どの年齢で何をすべきなのか、何ができるのか、子育て中のご家庭においても、大きな話題のひとつとなり、やや不安を感じている親御さんも多いのかもしれません。
ついつい慌てて、英語を教えよう、誰かに教わろうとは思わず、是非、親であるあなた自身も同じスタートラインに一緒に立ってみてください。親が子に教えたい事、教えなければならない事はたくさんありますが、我が子と一緒に、何かをスタートするなんて、とても魅力的な事ですよ。
子どもと一緒に家庭で英語を学ぶ「おうち英語」とは?
言語習得においては、良質なターゲット言語を、少なくとも2000時間以上は耳にする必要があると言われる通り、言葉を聴く力と言葉を話す力との間には、密接な関係が存在しています。「聴く」という行動をなくして「話す」ことは期待できないわけですね。
私達日本人が日本語を習得した姿を見直してみましょう。
何も特別な形ではなく、ただただ、日本語環境の中に居た、つまり、どこに居ようが日本語が耳に入り、それは母語として確立すべく脳の言語中枢を刺激してきたのです。家庭の中で学べるものは、無理もなく不安もなく自然な事で、特に小さい頃は、その学び方が最も理想的だと考えます。そこに私の伝え続けている「おうち英語」が存在しています。
それでは、具体的にどのように「おうち英語」を進めたらよいのでしょう。日本語と英語の最も大きな違いは、日本語は高低言語、英語は強弱言語であるという事でしょう。リズムのあるなしと言ったらわかりやすいかもしれませんね。
英語の歌やチャンツ(日常的な場面での話し言葉をリズムに乗せて表現した言葉遊び)は、まず触れておいてほしいものです。
リズムが強烈でない日本語という言語に慣れている私達日本人には、英語のリズム、イントネーションになかなか馴染めないのですが、乳幼児期から歌に合わせて手拍子を打ってみたり、身体を動かし楽しんだりすることで、発音のみならず、文章の構成、その後に学ぶ読み書きに関しての基礎さえも得ることが可能だと言われます。本格的な英語習得の前に、その下地を作る事が「おうち英語」の狙いです。
今は、本当に便利な世の中になりました。CDやDVD等の音声教材はもちろん、Youtube等、お金をかけずに、多種多様な情報を手に入れる事、お教室に通わなくても、ご家庭内で英語を手に入れる事などが可能な、画期的な時代になりました。是非、それぞれの家庭のスタイルで楽しめる事、できる事を見つけ、良質な英語のインプットに心がけましょう。
子供達は常に興味津々!そして真似も得意なそんな時期こそ、チャンスです。歌いながら、指で数を表現する、名前を我が子の名前に置き換えるなどパーソナライズする事で子供達はもっと興味を示し喜びます。ちょっと難しいなと感じてもカタカナに置き換えたりする事は避けてください。難しく考えず楽しみながら英語のリズムを獲得することで、音感が育ち、通じる英語へとつながります。
聴覚だけでなく視覚からも英語を学ぶ
可能な限り多くの感覚を使って学ぶことは更に有効です。聴覚だけではなく視覚も使う英語絵本やビデオなどを英語だけで楽しむ事、国際交流イベント等に参加し異文化に触れる事も学びある「おうち英語」と言えます。
絵本はよく知られている日本のお話の英語版など、すでにお話を知っているので理解しやすいでしょう。ビデオは、初めから英語でしか観られない環境を作れたら望ましいですね。途中、決して日本語に切り替えないようにしましょう。子供向けのビデオなど、ある程度は、中学英語で間に合います。
親御さんは、中学英語の復習などで、ご自身の英語に磨きをかけるのも良いですね。
学ぶ姿勢を見せる事も好ましい教育環境づくりとなります。
全てがご家庭で取り組む事の出来る英語のインプットです。この便利な時代を賢く有意義に、子供達が英語大好きになる下地を、ご家庭で作り育てて行きましょう。
(ゴーン 恵美/英会話講師)