インターンシップのプログラムだけで会社を見極めるのは避けた方が良い
そろそろインターシップの事を考える時期になってきた。実は、ここ数年で、インターシップの時期が変化している。以前は2月が中心だったが、8月、9月の長期休暇中に行う傾向が強く、全体的に前倒しになっている模様。それなので、就職活動を行う学生は、そろそろ準備をしておく必要がある。
学生はインターシップに参加して満足が高かった会社にエントリーする傾向があるため、最近、人材と取りたいと考えている会社はインターシップに力を入れている。
ただし、インターシップは半数以上が1日以下で、内容としても、「講義・座学」「グループワーク」が約80%をしているため、学生にとって、会社の本当の状態をみきわめる事が難しい。
プログラムが良いからといって、その会社が本当に良いか?答えはNOだ。インターシップのプログラムは、実際の業務とは関係ない内容で構成されている場合が多く、場合によっては外部の人事コンサルタントが作っているケースすらあるからだ。
そのため、学生にとって、その会社が“良い会社“かどうかをインターシップのプログラムだけで見極めることは避けた方が良い。
管理職が帰る時間を若手社員に聞く
ただ、会社との貴重な接点を持てるインターシップを、会社選びをする上で見逃す手はない。
短期間で会社を見極めるためにはどうすれば良いか。それは、管理職が早く帰れているかどうかを聞く事です。ただし、これは普通には聞く事ができないものだ。何も考えず質問しても、真の現状は得られないだろう。聞く相手を選ぶ必要がある。それは誰か?
インターシップを行う会社は、人事部だけでは人手が足りない事と、学生と気軽に会話ができるため若手の社員をインターシップの運営に当たらせている事が多い。この若手社員に「あなたの上司は普段何時ぐらいに帰ってますか?」と聞いてみよう。
良い組織は管理職が有能で早く帰ることができている
なぜこの質問をするのか?良い組織は現場の管理職が有能だ。では管理職の有能さはどこで判断するのか。有能さを判断するポイントはいくつかある、それは会社によって異なることも多い。学生がそれを判断する事は難しいと言える。ですが、1点だけ確実にわかる事がある。
それは、管理職が自分で仕事をかかえずに部下に振り分けているかどうか。管理職の最も重要なポイントです。それは、管理職が早く帰れているかどうかということ。一般社員は残業の規制等があり、早く帰れているはずですが管理職は使用者側であるので、その保護される対象から外れている場合があります。
管理職が早く帰れているということは制度的に強制されている事ではない。自分の業務を部下に振り分け、きちんと早い時間に帰ることができているという管理職は有能だと言える。インターシップの際は、管理職が何時に帰っているか、若手の社員に聞いてみよう。
(岡本 陽/経営コンサルタント)