離婚しても良い友達になる3つのポイント
私の友人には「離婚したからいい友達になれた」と、今でも別れたご主人を親友と呼び友人関係を続けている方がいます。また反対に「一生顔も見たくない」と、別れたご主人を記憶から抹消したいという方もいます。今回は離婚してもいい友達として付き合えるための3つのポイントをお伝えします。
1.離婚原因を引きずらない離婚の理由は様々です。でも離婚した時点でお互いの夫婦としての関係はそこで終わりました。ですから、いつまでもその原因を引きずっていても仕方ありません。過去は過去、今までのことはそこで終わりと思考を変え、それまであったことを恨んだり、引きずらない人が友達としていい関係を築くことができます。
別れたご主人も会うたびにいつまでも原因を責められていたら、元の奥さまに会うことを望みません。逢ったとしても、そしてまたそこで言い争いになってしまいますね。
また結婚することになるのでしたら、原因と今後の反省点はしっかりと考えてもらわないといけませんが、友達として付き合う分にはそこに焦点を当てなくても構いません。
離婚の原因を考えなければ、お互いをよく知ったいい友達になれます。お互いの性格も個性もわかりあっている元夫婦なのですから、今後の恋愛相談に異性として親身に答えてくれると思います。
2.子供のためにお互いの悪口を言わない夫婦は別れれば他人です。しかし子供にとっては両親が離婚しても、母親父親には変わりありません。離婚後も面会権があるので、離れて暮らしている父親や母親に逢うときはありますね。
その時に普段から「あなたの元お父さんはこんなに嫌な人だったの」「お前の元お母さんはどうしようもない人だったんだ」なんて子供に伝えていたら、子供は戸惑うだけです。あなたにとっては別れた他人の悪口ですが、子供にとっては自分の実の親の悪口なのです。
子供が普段あっていない親に会い、楽しい時間を過ごせるようにするのは親の務めです。そのためにも子供にはお互いの悪口は言わないでください。子供が素直に悩まずに育つためにも、「子供が大切」という共通の想いがあるのですから、子供にとってはいつまでも大好きな両親だと思えるようにしてください。
子供が元のご主人に会っている間、生きた心地がしないという方がいます。その方は子供に対していつも別れたご主人の悪口を言っていましたが、元ご主人は別れた奥さまの悪口は一切言わない人でした。そのお子さんは元ご主人が再婚したときに、元ご主人のほうに行きたいと訴えました。自分の父親の悪口を言っているお母さんが嫌いだったのです。
それからその方は、元ご主人の悪口を言わなくなり、元ご主人とその奥さまとも仲良くお付き合いをするように努力しました。その結果お子さんはお母さんの元で暮らしています。
子供にとって両親の悪口の言い合いは傷つきます。そして悪口を言っている自分も、過去を消化できないままなのです。悪口を言わないと決めることで、別れたご主人に対しての見方も変わり、離婚直後の相手への怒りも冷静になり「自分のこんなところも悪かったな」と思えるようになります。
3.感謝の気持ちを持つ結婚生活中は「~してくれない」という不満ばかりでしたが、離婚した後は「~してくれた」と相手のやってくれたことに感謝の気持ちが芽生えます。
恋愛中は本当に素敵な人だっから、結婚したのですよね。でも結婚という契約を結んだことで、すべて「すべき」と考えてしまいうものです。「すべき」という考え方では、感謝の気持ちは産まれません。
離婚後は「夕食の買い物に一緒に行ってくれた、ありがとう」となりますが結婚中は「夕食の買い物くらいたまにはすべき、いつも私ばかりやっている」と不満しかわかないので、その不満からは感謝の気持ちはまったく沸きません。
そして結婚中に一番の問題は金銭面です。「生活費を入れるべき」「稼いでくるべき」「家族を養うべき」という思いが奥さまにもあり、そのプレッシャーをご主人はひしひしと感じ、重圧感で押しつぶされそうになっていたかもしれません。その金銭面の不満や負担が減ることで、お互いを冷静に見つめなおすことができます。
夫婦としてはうまくいかなかったかもしれませんが、何でも話し合える友達としては大切な存在ですね。
いかがでしたか。離婚後に一生会いくないと思うほどのひどい原因の方もいますが、別れたことでいい友達になれたという方も少なくありません。いい友達関係でいるためには、今回紹介した3つのポイントをお試しください。
(麻野 祐香/心理カウンセラー)