「うろこ脚」は乾燥肌が原因?
足の肌が乾燥してうろこのような模様になり、粉を吹く「うろこ脚」は乾燥肌の代表格です。ミカンの皮をむいて時間がたつとカピカピになるように、急に冷えこみ空気内の水分が減る今、肌の乾燥が起こります。
肌が乾燥すると、きちんと生まれ変わるはずの古い角質が足の表面に残ってしまいます。それがうまくはがれずに足の表面に積もってうろこ模様となります。そのうろこ模様の古い角質が元気な角質の水分まで奪ってしまい、乾燥は進行します。その結果、「うろこ脚」と「乾燥肌」を同時に進行させてしまうのです。
うろこ脚の人は肌トラブルもできやすいって本当?
肌のベストなコンディションを「う・な・は・だ・け」と表現します。これは、「うるおい・なめらか・ハリ・弾力・血色」のことを言うのですが、先にお伝えしたようにその肌の主成分は油分で、そこに水分を保持した状態で肌が保たれています。
油分と水分のバランスを保持していると、肌トラブルに悩まされることはありません。細胞内には、水分を保持するヒアルロン酸が存在していて、その働きによって肌の生まれ変わり、つまりターンオーバーが正常に行われます。
水分が飛んで、油分が優勢になると一気に乾燥肌になります。そして、うろこ模様ができるほど乾燥していると、クリームを塗って油分を補給するお手入れをしてしまいがちです。
セオリー通りにケアしているつもりでも、お手入れ方法が誤っていることもありえます。また、女性用化粧品はたくさんありすぎて、どれを使ったら良いかわからないことも。正しいお手入れと習慣を取り込み、ツヤとうるおいのある美脚を目指しましょう。
「うろこ脚」になる3つの大きな要因
「うろこ脚」の大きな要因は3つあります。不規則な生活習慣、バランスの悪い食生活、乾燥を促してしまうスキンケアなどです。それぞれの要因を見てみましょう。
不規則な生活習慣
強いストレスも「うろこ脚」の原因になります。ストレス解消の1つとして睡眠があり、睡眠の質を上げるために良いアロマ、良い寝具、枕なども見直す必要があります。多くの美容家もアドバイスしているように肌のゴールデンタイム、夜10時から午前2時に睡眠をとると良いとされています。
「うろこ脚」が生まれ変わるために必要な時間は、眠る時間と関係しています。うまく寝付けない場合は、好きな音楽を流してみましょう。「寝なければ…」と緊張した心をほぐしてくれます。
ついついオンラインゲームに白熱してしまうと脳が覚醒されたまま眠ることにもなり、良い睡眠とは言えません。オンラインゲームは朝に楽しむことを提案します。脳が覚醒され、眠気も覚めて一石二鳥です。
バランスの悪い食生活
簡単に食事ができるレトルト、インスタント食品など食品添加物の多い食事で済ませてしまうと、ミネラルとビタミンが足りなくなり乾燥を進めてしまいます。血液をきれいにしてくれる肝臓を労わるためにも、アルコールはほどほどにしましょう。
「うろこ脚」を助長するスキンケア
これが絶対だと言うことはできませんが、スキンケアは人によってさまざまな方法があり、下記のような間違ったスキンケアは、「うろこ脚」を進行させてしまう可能性がありますので注意が必要です
◆クリームをたっぷり使う
先にお伝えしたように乾燥が進行すると、大量の油分を含んだクリームをたっぷり「うろこ脚」に塗ってしまう傾向にあります。クリームは肌表面に油性の強い被膜を作り、水分の蒸発を防ぐ役割があります。特に乾燥肌の保護や、油分補給に役立ちます。
しかし「うろこ脚」に、肌の生まれ変わりを助ける栄養を届けずに肌を密閉したら正常なターンオーバーができません。そして、古い角質がはがれずに厚みを増し、乾燥が進んでしまいます。クリームでも油量が違うので、慎重に選びましょう。
◆保湿したら良いわけではない
また、クリームでなく化粧水をたくさん「うろこ脚」に含ませたら良いわけでもありません。化粧水には必ず成分表というのが記載されており、化粧水の成分を確認せずに使用すると乾燥を進めてしまうものもあります。
温泉水とうたってスプレーするものもありますが、もしそれで保湿ができるとしたらお風呂に入るたびに水分を含んで大変なことになります。それを防ぐために、肌にはバリアゾーンというプラスとマイナス極の電気の帯があり、ある程度は水分を含んだとしてもそれ以上は保湿できません。
◆アルコールが主成分の化粧水を使う
化粧水の多くにアルコールが含まれています。しかし窓掃除の時などに、布にアルコールを含ませてふいた瞬間、表面が乾くのを見たことがありませんか? それと同じことが肌の表面でも起こっています。古い角質を拭き取るのには良いですが、「うろこ脚」をケアしたい場合は控えるようにしましょう。
◆自分にあった化粧水を選べない
自分の肌を実験台にするわけにはいきません。一生付き合う大切な体なので、肌のプロに良い商品を教えてもらうのもおすすめです。「みんなで同じものを使っている」というご家庭も多いと思いますが、肌のコンディションはそれぞれ違うので避けた方が良いでしょう。
「うろこ脚」をケアするための方法
「うろこ脚」の原因である肌の乾燥は、角質層で起こっています。角質層は、肌の最も外側にあり、外界に接しているために皮膚を保護する大切な働きをしています。
20~40の層が重なった平たい角質板から形成されていますが、厚さ00.2~0.04ミリと極めて薄い層です。その薄い細胞の中で乾燥が起こっています。では、乾燥を進めないために何をしたら良いのでしょうか?
正しく洗って角質ケア
泡洗顔のように、お肌を包み込むようなお手入れは適していません。ゴマージュやスクラブで丁寧に円を描くように古い角質を落とします。市販のものでも良いのですが、家にある素材でも代用ができます。
オリーブオイル、粗塩、砂糖、アロマオイルをよくかき混ぜます。ボディソープで洗った後、スペシャルケアとしてこの手作りのシュガーソルトスクラブを使います。はじめは肌にジャリジャリとした感触がありますが、何も感じなくなったらシャワーで優しく落とします。
そして、お湯で適度に溶いた「重曹」を使います。適量をとり、足に重曹パックをします。5分ほどしたら、古い角質を優しく洗い流します。
うろこ脚を保湿する
続いて肌の保湿です。よく「肌の奥に届くように保湿しましょう」といった声を耳にしますが、先に触れたように、角質のすぐ下にバリアゾーンという電気の層があります。
この電気の層にはじかれて保湿剤が入っていかないことが多いので、バリアゾーンをゆるめるために化粧水を手のひらにたくさんとり、パッティングしていきます。表面の水分がなくなったら繰り返してください。まるで「うろこ脚」がゴクゴクと水分を飲み込んでいるような感覚があります。
■美脚マエストラ式「うろこ脚」におすすめのローションパック方法
(1) 薬局で市販されているガーゼ(250mm×250mmの大きさがおすすめ)を用意し、化粧水をたっぷりと含ませ、「うろこ脚」にローションパックをします。
(2) 15分~20分くらいパックをします。
(3) 途中「うろこ脚」の部分が化粧水を含み、ローションパックが乾いてくる可能性もあるので、様子を見ながらガーゼに再度、化粧水をしっとりと含ませてください。
(4) 肌が潤ったら乳液、クリームの順番で肌の表面にフタをします。
(5) 回数を重ねることによって浸透効果が高まります。
規則正しい生活習慣
日々のケアとしては「血流を上げる」が何よりの方法です。サウナや半身浴もおすすめです。体を温めた後は、肌をぽんぽんとタッピングしながら化粧水を含ませます。そして適度な運動、ストレス解消も大切です。夜は何も考えずにお肌のために睡眠をたくさんとるようにしてください。
ストッキングやタイツも摩擦で乾燥を引き起こします。着用する前に化粧水・乳液・クリームの順で肌を保湿しましょう。紫外線も油断大敵で、肌をさびつかせる要因にもなります。日焼け止めはSPF値が高くても、効果は2時間のみとみて日焼け止めを塗りなおしましょう。
バランスの良い食生活
体のことを考えた食事は内側から「うろこ脚」の改善を促します。朝、バナナ1本でも良いので食事を抜かないようにしましょう。不規則な仕事の人でも、夜は寝る前の約2時間前までに食事を済ませてください。そして、タンパク質とミネラル、ビタミンは意識的にとるように心がけましょう。糖質の代謝、脂質の代謝にビタミンとミネラルが不可欠で、タンパク質はきれいな肌を作る材料となります。
まとめ
毎年、気づけばなっているのが「うろこ脚」。内側からのケアと外側からのケアが重要なことがおわかりいただけたでしょうか?時に、スパやエステサロンなどのスペシャルケアも自分へのがんばっているご褒美として利用してみるのもいいでしょう。
一人で抱え込まないで、スペシャリストにカウンセリングを受けることも、自分を大切にする良い機会だと思います。継続が大切なので、できることからはじめてコツコツ続けていきましょう。
(上野 由理/美脚マエストラ)