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高齢者施設や交流サロンで実践できるレクリエーション集

JIJICO 2019年11月4日 7時0分

高齢社会の進展に伴い、高齢者施設の需要は高まっています。また、最近では地域住民の介護予防を目的とした交流サロンを運営する自治体も増えてきました。レクリエーションは高齢者施設や交流サロンに彩りを与えます。このコラムでは、様々なジャンルの高齢者レクリエーションを紹介します。

なぜレクリエーションは役に立つのか

高齢者向けのレクリエーションには、以下のような効用があります。

・コミュニケーションの促進 ・脳の活性化 ・手先や全身の感覚の刺激 ・運動

レクリエーションはコミュニケーションを促進します。初対面の人同士でも、レクリエーションを通じて自然な会話が生まれます。パズルなどの知的なレクリエーションは脳を活性化します。創作活動では手先を始め様々な部位を使います。体操やゲームには運動の効果も期待できます。様々な効用を意識して取り入れることで、よりイキイキとしたレクリエーション活動が可能になります。

レクリエーションの主要4ジャンル

レクリエーションを大別すると以下の4つのジャンルがあります。

・脳トレや知的なゲーム ・創作活動 ・音楽や芸術の鑑賞 ・運動を伴う活動

定期的にレクリエーションを実施する場合、まず4つのジャンルを思い出し、参加者の好みも考慮しながら、なるべく1つのジャンルに偏らないように内容を決めるとよいでしょう。以下、4つのジャンルごとに、代表的なレクリエーションを詳しく紹介します。

脳トレや知的なゲーム クイズやパズルなどの脳トレはレクリエーションの定番です。健康麻雀、囲碁、将棋などの伝統的な対戦ゲームも脳の活性化を期待できます。連珠(競技用五目並べ)は初心者でもルールを覚えやすいため、高齢者施設内に趣味サークルができるほど人気の高い知的ゲームです。トランプも定番のレクリエーションです。高齢者施設では特に7並べの人気が高いようです。多くの人が楽しく参加できるよう、優劣を競う雰囲気を煽ることは避けた方がよいでしょう。

創作活動 折り紙やクラフトは定番です。高齢者の中には手先の力が入りにくくなっている人もいますので、細かい作業には補助をつけるような配慮も必要です。川柳や短歌も非常に人気があります。毎年発表されるシルバー川柳は傑作ぞろいですが、日々の嘆きや悲しみも川柳や短歌にするとユーモアを交えて表現できます。自分史を作るのもおすすめです。参加する個々人のことを深く知り、さらなるコミュニケーションが生まれるきっかけにもなりますし、回想法としての効果も期待できます。

音楽や芸術の鑑賞 高齢者施設や交流サロンには様々な音楽家や芸術家が訪問しています。皆で集まって生の音楽や芸術を鑑賞するのは、テレビとは違う楽しみがあります。最近ではマジックや大道芸も人気です。鑑賞会の出演者を探す際には、地元の公民館や生涯学習センターで趣味の同好会がないか尋ねてみるのが確実です。また、地元に大学がある場合は、出演の依頼を引き受けるサークルもありますので、インターネットなどで検索してみてください。

運動を伴う活動 高齢者施設で定番のバルーンやお手玉を用いたレクリエーションには様々なバリエーションがあります。書籍も多数発売されていますので、お気に入りの内容を見つけてください。運動と言えば最初に思いつくのが体操ですが、最近では各自治体が介護予防のために趣向を凝らした楽しい体操を考案しています。地元自治体、あるいは参加者の故郷の自治体の体操を取り入れても楽しいです。屋外での園芸もおすすめの活動です。畑で自然と触れ合いながら体を動かすと大きな充実感が得られます。ウォーキングやコーラスも人気があります。

 気の合う人と楽しい時間を過ごすのが、何よりの元気の秘訣です。レクリエーションの力を活用して、一人でも多くの人の元気を生み出していただければと思います。

(田久 朋寛/ヨガ・ピラティスインストラクター)

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