乾燥する冬に起こる爪割れの原因は水分不足
冬は乾燥の季節です。顔や手足はまめに保湿している人が多いかと思いますが、爪はどうでしょう?冬になると爪が割れて、セーターやタイツなどにひっかかり、ストレスを感じることが多いですよね。
人間の体の中で、一番水分を蒸散してしまう場所は唇、その次は意外にも爪です。唇にうるおいがなくなると、荒れて割れたりしますが、爪も同じことが言えます。
爪が乾燥すると表面のツヤがなくなり、縦線が出るなど見た目にも影響します。また爪の水分量が減ると硬くなって割れたり二枚爪になったりします。
みなさん、足のかかとを思いだしてくだい。かかともお手入れをしないままだと厚みが出て硬くなり、ガサガサになって割れてしまいますよね。 唇もそうですが、かかとも爪も肌に油分を供給する皮脂腺がないため、乾燥しやすい場所なのです。
そのため、ある程度水分があったほうが、爪は割れたりせず、健康で丈夫な状態になります。つまり、爪の水分量が多くなると柔軟性が上がり割れにくくなります。理想的な爪の水分量は12〜15%と言われています。
では、爪の水分量を保つにはどうすればいいでしょう?
爪の水分量を保つ甘皮のケア。栄養や水分維持に効果
爪の乾燥を予防するためには、甘皮ケアがおすすめです。甘皮は爪の根元と皮膚の境目にある薄い皮で、爪を作る部分、爪の生え際にばい菌が入るのを防ぐ役割を果たしています。 爪が生えてくる部分を守っている大切な甘皮ですが、この甘皮が爪の表面に張り付いたままだと、爪が伸びようとするのを妨げてしまいます。しかし、この爪の表面を覆う薄い甘皮を適切にケアすることで爪の成長が促されるようになります。
甘皮が必要以上に残っていると、爪にいきわたるべき栄養や水分を奪ってしまい、乾燥など爪の健康に影響してしまうのです。こういった理由から、甘皮をケアして取り除くことで爪の水分を保つことができるというわけです。
定期的にお手入れを続けていくことで甘皮も伸びなくなり、爪の表面にぴったりこびりつくこともなくなります。 また、爪の表面を薄く覆う甘皮をケアすると健康な爪を育てることができるほか、ネイルカラーが密着しやすくなり長持ちするメリットもあります。
日常的なオイルやクリームなどでの日頃のケアで指先美人に
甘皮を適切にケアすることは、爪の水分量を守るために有効です。ただ、あまり頻繁に行う必要はなく、2週間に1度ぐらいのペースでいいでしょう。カットするなど甘皮を取り過ぎるとかえって爪を傷める可能性があるので、お湯やハンドクリームで甘皮をやわらかくしてから、綿棒などでやさしく押し上げてふき取る程度にとどめておいてください。
日常的なお手入れとして、オイルやクリームを用いて爪と甘皮の保湿を行いましょう。
甘皮ケアはサロンでも受けることができます。ネイルをする際は、こういった事前のケアが大切でサロンでも丁寧に行う工程です。 実際に、ネイルオイルなどで爪や手肌をケアすることでうるおいを保てることもわかっています。
人間の体の中で、一番水分を蒸発するのは、唇、その次が、爪です。水分が少なくなると唇が荒れたり、割れたりするように、爪も同じことが言えます。爪の水分量が多くなると柔らかくなり、割れにくくなります。またかかとが厚くなると割れてしまうのと同じように爪も厚くなりすぎると割れやすくなります。 つまり、ある程度水分があったほうが、爪は割れたりせず丈夫で健康的です。肌や爪にとって、水分はとても大切なものです。 東京工科大学応用生物学部 教授 前田憲寿 『化粧品用オイルを配合したジェルネイルのヒト有用性試験』より
冬は湿度が低く乾燥しやすい季節なので、こまめにケアをして手をいたわってあげましょう。
(渡辺 幸子/フレグランスネイルアーティスト)