新型コロナウイルスの影響によりさまざまなイベントが自粛になり、公民館や老人福祉センターの臨時休館も相次いでいます。外出機会が減ると、運動不足や社会的交流の減少が懸念されます。連日の報道で不安を感じている高齢者も多いのではないでしょうか。そこで、シニア世代におすすめの、自宅で手軽に楽しくできて脳や体にもよい習慣を3つ紹介します。
動画配信サイトや脳トレアプリなどで頭と体のトレーニング
自宅で手軽に楽しく始めることが可能で、シニア世代に特におすすめしたいのは、以下の3つです。
・健康体操(動画配信サイトを活用) ・脳トレアプリ(スマホやタブレットを活用) ・パズルやアナログゲーム
以下、1つずつ解説します。
YouTubeなどの動画配信サイトで自治体が開発した健康体操などが多数
全国の自治体が趣向を凝らした健康体操を開発しています。多くの体操は、室内の狭いスペースでいすに座ったままでもできるように工夫が施されています。外出機会が減っている今だからこそ、自宅で体操の習慣を作ってみてはいかがでしょうか。
自宅で体操を行う際には、YouTubeなどの動画配信サイトの活用がおすすめです。自治体の健康体操も動画でアップロードされているものも多いですし、最近では介護系ユーチューバーも出現し、目的に応じた体操の動画が多数存在します。また、笑いヨガや笑み筋体操のように、笑って楽しく実践する体操もあります。
なお、一人で行う際には、転倒の危険が伴う場合もありますので、無理な体勢を取り続けないよう注意してください。
スマホやタブレットを用いて楽しく脳トレを
パズルやドリルなどの脳トレもおすすめです。最近では、スマートフォンやタブレットの脳トレアプリも充実してきました。
反射神経を鍛えるミニゲームなど、書籍ではできない内容もあります。知的な活動を日常の中に取り入れることによって認知症の予防の効果も期待できます。
アプリの中には子どもも楽しめる内容がありますので、コミュニケーションのきっかけとして子どもと一緒に取り組んでもよいでしょう。スマートフォンやタブレット活用の練習も兼ねて、脳トレアプリをひとつ始めてみてはいかがでしょうか。
アナログゲームは手軽な知的トレーニング
インターネットを通じて行うデジタルゲームだけでなく、アナログゲームも自宅で楽しい時間を過ごすにはもってこいの内容です。アナログゲームというと囲碁や将棋、健康麻雀を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、トランプやオセロなど、より手軽にできるものもあります。
近年はボードゲームブームです。海外で考案されたボードゲームも今では簡単に入手できるようになりました。アナログゲームは子どもの遊びだと思われがちですが、知的トレーニングとしての側面もあります。
アナログゲームを通じて ・相手の考えを察知する能力 ・決断力 ・記憶力 ・計算力
などが自然に鍛えられるため、高齢者やシニア世代にこそおすすめです。家族とのコミュニケーションにも役立ちます。
先行きの見えない不安な日々が続きますが、楽しむことまで自粛する必要はありません。このコラムで紹介した自宅でできる楽しいことにぜひチャレンジしてみてください。
(田久 朋寛/ヨガ・ピラティスインストラクター)