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身体とココロの免疫力をアップしてコロナに備える

JIJICO 2020年4月17日 13時0分

免疫力を上げてコロナに備える

世界的に猛威を振るっている新型コロナウィルス感染症。日本のみならず、世界中で今年は思いがけない試練に直面していますね。私たちが置かれている現状を正しく捉えて、どういった行動をとればいいのか?心と身体の両面においてどのように備えたらよいのかを考えます。まず、最近よく耳にする免疫力について解説します。私たちは、常にウィルスなどによる感染の危険の中にあっても健康を維持しています。それは、体に備わっている「免疫」という仕組みがウィルスから身を守っているからです。毎日のように耳にする「免疫力」は、外から身体の内側に入ってきたものに対して対抗する力ということになりますが、ここで改めて免疫の仕組みについて掘り下げてみたいと思います。免疫の仕組みは、「自然免疫」と「獲得免疫」の二段階になっていることがわかっています。「自然免疫」では、常に体内を監視して侵入者(異物や細菌など)をいち早く攻撃する態勢を整えている防衛隊です。この自然免疫には、侵入した細菌などを捕食して消化する清掃屋の役割と、細胞の中の余計なものを細胞自体が取り除くシステムがあり、細胞内の「浄化」や「防御」の役割を担っています。また、「獲得免疫」では、強い破壊力を持ち、悪い細胞や強力な敵を攻撃します。まさしく実行部隊ですね。特定の病気に対して抗体を持つのもこの免疫システムのお蔭です。一般的によく知られている「NK細胞」(ナチュラルキラー細胞)は、全身に存在しウィルスに感染した細胞やがん細胞のような体にとっての異物を発見すると直ちに攻撃し、排除してくれます。NK細胞の攻撃の強さが、免疫力の一つの指標とされ、NK細胞の働き具合が私たちの健康維持を左右すると言われています。

免疫力を上げるには?

それでは、免疫力を上げるにはどうしたら良いのでしょうか?以下三つを提案したいと思います。 1.栄養バランス 健康を維持するには、まずはバランスの良い食事が重要ですが、マルチビタミン、マルチミネラルを摂ることで、血管内を通って細胞の工場へ運んでくれるのを助けます。 ここで免疫ということに関しての栄養素を追加すると、ビタミンAやC,亜鉛に加えて、ウィルスを殺すたんぱく質(カテリジン)を作らせる働きがあるビタミンDも免疫力アップには欠かせないことがわかってきています。ビタミンDを多く含む食品としては、きくらげや干しシイタケ、ししゃも、しらす干し、鮭が推奨されています。

2.腸内環境 腸には、約100兆個の腸内細菌が住んでいると言われています。この腸内細菌の善玉菌を優位に保つことで、免疫細胞の70%が腸で作ることができると言われています。腸内環境を整えること、これがつまりは免疫力を上げることに繋がっているのです。

3.自律神経と睡眠 自律神経は交感神経と副交感神経の調節によってバランスを保っています。交感神経は起きている(覚醒している)時に優位になり、副交感神経はリラックスしている時に優位になります。 コロナの心配や恐怖で、交感神経が常に優位にある状態やストレスや緊張状態が続くと、不眠の原因にもなります。この睡眠の問題が、免疫細胞の機能の低下も招きます。睡眠を促す方法としては、ぬるめのお風呂にゆっくり入るということも効果的です。人は体温が1℃上がると、免疫力が30%アップすると言われています。

ココロの免疫力もアップしていきましょう

先ほど、免疫細胞の70%は腸で作られるとお話しましたが、それでは残る30%はどこで作られると思いますか?私は、ココロで作られるのではと考えています。不安と恐怖を持ち続けると免疫力を下げてしまいます。色彩心理の世界では、心配や不安、恐怖という心理は、黄色で象徴されています。じつは本来、黄色は私たちの目で見ることのできる色(可視光)の中でも一番明るい色で、「希望」「期待」「向上心」という世界を光の色として役割を演じています。しかし、残念ながら、ネガティブに捉えると、心配や不安に繋がってしまいます。つまり、ココロの中で、目の前の出来事をどう受け止めるか? 捉え方次第でポジティブにもネガティブにもなり得るということです。ストレスフルな毎日ですが、そのストレス(緊張状態)を緩めて免疫細胞を活性化させてください。ストレスコーピング(対処法)は、深呼吸でも瞑想でも何でも構いませんが、頭の中を空っぽにして「余計なことを考えない」こと、そして今という時間をココロ乱されることなく集中して楽しめるものがよいでしょう。最後に、私事ですが・・・このコロナ感染拡大防止のための自粛の日々、全ての仕事は3月から中止となっています。当初はココロが働いてないような空っぽな感覚がありましたが、ゆっくり時間が流れるにしたがって、時間をかけてできることにフォーカスして、モチベーションが上がっています。収束後の活動をシミュレーションして過ごしていこうと思います。

(内田 朱美/講師)

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