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ヨガ的思考で、寒さの二次的ストレスをつくらない3つの方法 

JIJICO 2022年10月26日 7時30分

布団から出たくないなぁ、そう感じる朝になってきましたね。これから寒さが増して本格的に冷え込んでいきます。今回は、寒さとうまく付き合う心を養う、古典ヨガの智慧を紹介します。

心と身体は、どんなふうに繋がっている?

「なんで寒さに古典ヨガなの?」と、思われる方もいるかもしれませんね。古典ヨガは、身体はもちろん、練習や座学を通して心にも気づきをもたらす修習法です。

古典ヨガは、数千年に渡り、ヨガスートラや経典、また、師から師へと継承され続けており、人類に共通する普遍的な智慧といっても過言ではありません。2016年には、国際連合の専門機関の一つであるUNESCO(国連教育科学文化機関)により、無形文化遺産に登録されました。

心的にイライラや恐怖などが起きると、身体的に血行不良や肩こりなどの不調をひきおこすことは、一般的にも知られています。人にストレスを与えるものをストレッサーと言いますが、寒さは外的ストレッサーの代表です。脳が五感を通してストレスを感知すると、身体のもつ恒常性(ホメオスタシス)を保つために、ホルモン分泌、免疫による防御、自律神経(交感神経と副交感神経)により均衡を取り戻そうとします。 身体が寒さを調整対応している間に、心は寒さに反応して、辛い、嫌だ、などの新たな心的ストレスを作り出します。これが、心による二次的なストレスです。

寒さは、なぜストレスなのか?

まず、寒さはなぜ人間にとってストレスとなるのでしょうか? 人間は常に体温を維持しながら生きています。主に筋肉で熱を作り出し、皮膚や汗による放熱で体温の調整がなされています。つまり、寒さによる体温の低下は、身体の危機として脳がストレスと受け止めるのです。すると交感神経が優位になり、血管を収縮させ、体を縮こませたり震えたりして、体温の維持を図ります。温かいものを触ったり飲んだり、衣類や環境など温度調整しながら対処すれば、身体機能は寒さという脅威から守られます。

でもやっぱり寒い!そんな時、寒さをストレスにしない3つの思考法とは?

心を健康に保ち、二次的なストレスをつくらない強い味方、それは思考法です。古典ヨガの座学でお話していることを紹介します。

1. 「反応しないで対応する」 人は物事に反応してしまいがちです。寒さだけでなく、人に言われた嫌なこと、思いがけないトラブルが起きた時などに、反応でなく対応することを意識してみてください。自分はどうしたいのかという正常な思考に戻り、落ち着いて考え行動することで心が安定します。

2. 「嫌なこと=辛いことではない」 寒さとは、肌で感じた低温を脳が危険と感じ、ストレスと受け止める現象です。サンスクリット語で「パンチャニャーナエンドリア」と言われ、外界を感知するための5つの感覚器官を五感といいます。その感覚と同時に「アンタカラナ」という4つの思考器官が瞬時に働いています。禅でいう「眼耳鼻舌身意(げんにびぜっしんい」の意にあたるものです。 寒いは、寒いということ、寒いことに心を動かす必要はないと気づきを持ちます。 ×「寒い(>_

(中里 えみこ/ヨガインストラクター)

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