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彼のスマホにしつこい着信が…出てみると「パパ!すぐに来て!」の絶叫が。その理由は…

女子SPA! 2024年3月18日 8時47分

 熱烈な恋愛をして「運命の相手かもしれない」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。

 今回お話を聞いたミサキさん(仮名)も、運命だと思った相手がいたそうですが、彼が忘れていったスマホがきっかけで“人違い”だったことに気づいたそうです。

◆同業者の男性を知り合う

 Webデザインの会社に勤めているミサキさんは、複数社のクライアントを担当する人気のWebデザイナー。スキルアップのために参加した講習で、同じくWebデザイナーとして働いているタツオさん(仮名)と知り合いました。

「タツオさんは私よりも10歳上で、出会った当時は35歳でした。10年前にフリーランスとして独立したと話していて『今の私の年齢で独立したなんてすごい!』と思ったことを覚えています」

 最初は情報交換のために連絡先を交換した2人ですが、たまに時間が合えば仕事の合間にランチをする間柄に。ミサキさんは仕事の愚痴や相談をするうちに、タツオさんの包容力に惹かれていき「運命の相手ではないか」と思うようになったそうです。

◆初めて2人で過ごす誕生日

 2人は初対面から3カ月ほどで深い関係になり、週1くらいの頻度でタツオさんがミサキさんの家に泊まりに来るようになりました。

 そんな折、ミサキさんが26歳の誕生日を迎えます。初めてタツオさんと過ごす誕生日を楽しみにしていたミサキさんは、自分の誕生日は有給休暇を取得したそう。タツオさんも、ミサキさんの誕生日は一緒に過ごせるように、前日から泊まりに来てくれました。

「日付が変わって私の誕生日になった瞬間、タツオさんから『おめでとう』の言葉とネックレスをプレゼントされました。初めてタツオさんからもらったプレゼントだったので、とても嬉しかったです」

◆自宅に忘れていった彼のスマホ

 誕生日当日はデートをする約束をしていたのですが、急遽タツオさんが仕事のトラブルでクライアントのところへ訪問しなければならなくなりました。

 残念で落ち込んでいたミサキさんですが「なるべく早く帰るから、あとでデートしよう」というタツオさんの言葉を信じて待つことに。

「待っているから、仕事がんばってね」とタツオさんにLINEを送ると、近くで通知音が聞こえました。タツオさんは急ぐあまり、ミサキさんの家にスマホを忘れていってしまったようです。

◆鬼電に出てみると……!?

 タツオさんは仕事でトラブルが起きたと話していたため、スマホを忘れていったけれど大丈夫だろうかと心配になったミサキさん。しかし、タツオさんに届けることはできないため、どうすることもできませんでした。

 すると、タツオさんのスマホに着信が。最初は無視していましたが何度もかかってくるため、スマホを見るのは申し訳ないと感じながらも、ミサキさんはタツオさんのスマホを見ることにしました。

「着信画面を見てみると、女性の名前が表示されていました。でも出るわけにはいかないので無視していると電話は切れたのですが、すぐにまた同じ人からかかってきて。

 その後も、何度も切れてはかかってくる繰り返しだったので『もしかして仕事の急用で、相手が怒っているのかも』と思い出てみたんです」

 恐る恐るミサキさんが電話に出てみると、大声で「パパ、どこにいるの!? もうすぐ生まれるから、早く病院に来て!!」と話す女性の声が聞こえてきました。

 驚いたミサキさんは、そのまま電話を切ってしまったそう。

◆鬼電の相手は彼の奥さん!

 その後も何度も同じ女性から電話がかかってきましたが、ミサキさんはこわくなり出られませんでした。

 10分ほど電話が鳴り続けていましたが静かになったところで、タツオさんが帰宅しました。

「帰宅早々『俺、スマホ忘れていったよね?』と言うので、電話が何度もかかってくるから出てしまったことと、相手が話していたことを伝えたんです。

 そしたら、ケロッとした顔で『あれ? 言ってなかったっけ? 嫁さんだよ』と言われました。しかも『そろそろ2人目が生まれる頃だったんだけど、ちょっと早まっちゃったみたいだな~』と……」

 なんと、先ほどタツオさんのスマホに鬼電してきていた相手はタツオさんの奥さんで、しかも2人目を出産中だったのです。

◆運命の相手ではなかった

 あまりの衝撃に言葉が出ないミサキさんに、「ごめんね、今から病院に行くから今日のデートはできなさそう」と言うタツオさん。

 タツオさんは玄関で靴を履きながら「ミサキちゃんの誕生日に、俺の子どもが生まれるなんて、俺たちって運命だよね」とミサキさんに言ってきたそう。

 奥さんがいることを伝えずに半年間も付き合っていたこと、子どももいること、さらに奥さんは2人目を妊娠中だったこと、などなど、情報量が多すぎてパニックになるミサキさん。しかし、ふと冷静に「運命の相手ではない」と悟り、すぐに別れる決断をしました。

 その後、タツオさんが「別れたくない」とゴネましたが、なんとか別れることができたミサキさん。

 それからすぐに友だちの紹介で知り合った人と付き合うことになり、いろいろな共通点があることに運命を感じて結婚し、今では幸せに暮らしているそうです。

 本当の運命の相手に巡り合えてよかったですね。

<取材・文/nami イラスト/ズズズ@zzz_illust>

【nami】
3人の子をもつママライター

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