Infoseek 楽天

「かけてくれる言葉が優しいんです」人気BLマンガの実写化に挑戦した2人の“知られざる絆”

女子SPA! 2024年6月22日 8時45分

 2.5次元舞台、ミュージカルなどで活躍中の赤澤遼太郎さんと高橋健介さんが、人気BL漫画の実写化映画の続編、『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目!』に出演しました。前作同様、料理担当のアキ役を赤澤さんが、片付け担当のハル役を高橋さんが魅力的に好演しています。

 周囲に“ゼロ距離”と言われるほど仲が良い大学生のアキとハル。ほのぼのとした日常と誰でも簡単に美味しく作れるレシピは今作でも健在ですが、就職活動に奔走するふたりにとって大学生活も残りわずか。

 新たなステージに向かうアキとハルの物語について話を聞きました。

◆ハルとアキは“正反対”のキャラクター

――前作の公開後、どういう声がおふたりの元に届いていましたか?

赤澤遼太郎(以下、赤澤):「癒されました」という声が多かったです。ほのぼのしていて平和なストーリーですし、「お腹が減りました」という声もいただきました。あとは実際に作中と同じ料理を作ってみましたという報告も多かったです。

高橋健介(以下、高橋):僕も「良かった!」「面白かった!」という全肯定の気分がよくなるコメントだけ見ていました(笑)。作中に出てくる料理とともに写真を上げてくれている投稿を見たときに、聖地巡礼に近いような感覚での料理の再現は、本当にありがたいなと思いました。

――おふたりが演じられたキャラクターについて教えてください。

赤澤:秋吉純太、通称アキは、明るくて天真爛漫でハルのことが大好きで、それが一番の特徴かも知れないです。本当に大好きな人のためには、いろいろなことを尽くしてあげたいキャラクターです。料理が上手ですし、ハルの胃袋もガッツリ掴んでいる。ただ、優しくて繊細で空気が読めるからこそ、感じすぎる部分もあるんです。ハルの目線ひとつ、一挙手一投足に心が揺れ動いてしまう様は、とても面白いなという印象でした。

高橋:僕が演じる藤城春継(ハル)は、今の太郎(赤澤さんのあだ名)のアキの説明にない部分をハルが持っていて、ハルが持っていない部分をアキが持っている。なので、アキとは正反対のキャラクターですね。ぶっきら棒のところもあるけれど、ただ、気持ちなどの向いている方向はアキと同じだとは思います。

あとハルは、学校でいう人気者。気付くと周囲に人がいる空気感の持ち主だと思うのですが、人間誰しも悩みがありますよね。それを一番近くにいるアキは気付いている。何でもひとりで解決するように見えるけれど、結局アキがいなければ何もできない面もあると思いました。

◆2人のお気に入りメニューは…

――そして美味しそうなごはんがたくさん出て来ますが、おふたりのお気に入りのメニューは何ですか?

赤澤:トマト塩ラーメンですかね。

高橋:前作のラストもトマト塩ラーメンだったんですよ。

赤澤:どれも美味しいのですが、安心するメニューなんです。しかもこれはハルが作ってくれるので、そこも“エモポイント”と言いますか。

高橋:あとはみんなで作ったたこ焼きパイは、楽しかったです。

赤澤:実際に美味しかったんですよね。あとはポスタービジュアルにもありますが、ナポリタンも美味しかった。こういう懐かしく、見ていて味が想像出来るメニューもいいですよね。お腹が減ります。

高橋:この間、喫茶店で朝活していてナポリタンを食べたのですが、ナポリタンって、いいよね(笑)。普段はナポリタンを選びません。たとえばパスタ屋さんに行ってナポリタンを頼むことはないけれど、喫茶店や洋食屋さんだと頼んでしまいます。でもそれがいいんですよ。

赤澤:ナポリタン、いいですよね。トマト塩ラーメンは殿堂入りみたいな感じなので。

◆「太郎からの連絡はないんです(笑)」

――劇中では息ピッタリの関係性でしたが、共演の感想はいかがですか? お互いの意外な一面に驚いたりなど?

高橋:太郎はこのまんまなんですよ。言い方があれですけれど、想像どおりの人間なので(笑)。意外な一面はなかったですかね。

赤澤:僕も健介君については同じ感想なんですよね。現場でも裏表なく、このままなんです。

高橋:ただ、これだけ人懐っこいのですが、作品終わるとまったく連絡よこさないところはありますね。共通の友人がいて「太郎も呼ぼうよ」みたいなとき、こっちも当日に連絡したりするから断わられても全然いいのですが、逆に太郎からの連絡はないです(笑)。

赤澤:返す言葉もないです(笑)。

高橋:もしかしたら僕が知らない赤澤遼太郎の一面があるのかも知れないですね。太郎との最後のLINE、いつだろう?

赤澤:調べるの止めてくださいよ(笑)。ただ、自分から誘わないのは、単純に忙しそうだなと思うからなんです。健介君のSNSを見ていると、常に何かやっていて。先日も舞台の公演前、8時に映画を観ていたりして、そんな多忙な人を誘っていいものかと。ただ、健介君は、めちゃくちゃ優しいです。ひょうひょうとあっけらかんとしているけれど、かけてくれる行動や言葉が優しいんです。直接的に励ますのではなく、遠回しにやっていることがそのまま励ましになっているような感じで。

高橋:素晴らしい!

赤澤:健介君の株が上がって僕のほうが(笑)。

高橋:ちょっとフォローすると、太郎の返信はとても丁寧です(笑)。

◆それぞれの抱負は……

――アキとハルは社会人を迎えるわけですが、新たなステージを目指すという意味では、おふたりの今後の抱負はいかがでしょうか?

高橋:僕は今年30歳になるので、いい意味で仕事の幅も30代に向けて変えていかなきゃなとは思っています。今までの20代と同じことをやっていてもお客さまも飽きてしまうのかなと。

かといって今、明確なことを言えるわけではないのですが、こういう映画もそうですし、バラエティーもそうですし、いろいろなことをやらせていただいた20代だったので、それを全部経験として、30代をどう走っていくのかを考えないといけない。お客さんのリアクション次第で僕の仕事の方向性も変わっていくと思うので、この映画でリアクションをください!

赤澤:もっともっとお芝居に関わって行きたいなと、率直に思います。最近、ボイスドラマやアニメやゲームの仕事、それこそ映像や舞台、朗読劇など、いろいろなアウトプットの場が多いので、そこでの表現の出力の塩梅がとても面白いんです。それぞれの住み分け、引き出しの使い方を、これからどんどん広げていきたいのですが、これって経験しないと分からないことなんですよね。

役として生きるという意味での根本は全然変わらないと思うのですが、それぞれのアウトプットの仕方を、どんどんここからいろいろな作品に出てやっていきたいと思います。演技については何でもやっていきたい所存ですので、僕にもリアクションください(笑)。

<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>

【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。

この記事の関連ニュース