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3人の子を持つ“日本一忙しい美容家”神崎恵さん「料理は苦手。でも、毎日キッチンに立ちたい」と考えるワケ

女子SPA! 2024年8月16日 8時44分

 美容家・神崎恵さんが初の料理本『神崎 恵のおうちごはん―さあ、なに食べる?』を上梓。

 人気美容家として着実なキャリアを重ねる傍ら、3人の息子のためにキッチンに立ち続けてきた神崎さん。母親になって24年、本書はそんな毎日のリアル料理を紹介。時間はかけられないけど子どもに美味しいものを食べさせたいという想いは大きな共感を呼んでいます。

 本の中で実は料理が苦手だと明かした神崎さんが、それでも毎日キッチンに立ち続ける理由に迫りました。

◆料理初心者の息子でも作れる簡単レシピ

――発売から2ヶ月近く経ちますが、ご家族やファンの方からの反応はいかがですか?

神崎恵さん(以下、神崎):息子が本を見ながら料理を作ってくれるようになったのがすごく嬉しいです。料理初心者の息子でも作れるくらい分かりやすい本を作ることができて良かったです。次男が料理を作って私の帰りを待ってくれていたこともあります。

――今回の料理本がきっかけで息子さんのキッチンに立つ時間が増えたのですね。

神崎:息子はまったく料理をしなかったわけではないのですが、ちゃんとレシピを見ながら作るっていう経験は初めてだと思います。初めて手にする料理本が自分の本っていうのも嬉しいです。

◆鶏肉料理は調理前に砂糖とマヨネーズをよくもみ込むのがポイント

――神崎さんが料理本を出されることにファンの方は驚かれたのではないですか?

神崎:私のインスタグラムや書籍を読んでくださっている方にとっては、神崎恵と料理の関係は自然なものだと思います。学生の頃から好きですと言ってくださる方がたくさんいるのですが、私もみなさんとは長い時間を一緒に過ごしてきたという感覚があります。インスタグラムでも日常を共有しているので、料理をする私はそんなに珍しくないと思います。逆に『やっと料理本を出してくれるんですね!』という反応の方が多かったです。

――料理本を制作するにあたって、大変だったことはなんでしょうか?

神崎:全部大変でした……。お醤油をぐるっとかけたりとか、今までなんとなくでやっていたことをレシピ立てするのがすごく大変で、プロの料理家さんはすごいなって思いました。でもレシピにしたことで普段自分がどのくらい塩分をとっているのかが見えて、栄養面を見直すきっかけになりました。バターは無塩のものに変えてみようとか、アレンジの幅が広がりました。

◆いかに「ラクに美味しいもの作れるか」が大事

――神崎さんはいつ頃から料理を始めたのでしょうか?

神崎:小学生の頃から母と一緒によく作っていました。高校生ではある程度なんでも作れるようになっていましたね。ただ毎日作るって感じでもなかったのと、自分で食べるものを作るってそんなに負担はないじゃないですか。昔も今と変わらないものを作っていた気がするんですけど、今はいかにラクをして美味しいものを作れるかを大切にしています。

――食材の買い出しも神崎さんご自身でされるんですか?

神崎:毎日していますよ。どうしてもスーパーに行けない時は冷蔵庫のありもので作ります。お肉屋さんやお魚屋さんでは「今日のおすすめはなんですか?」「このお魚はどうやって調理したら美味しいですか?」と、コミュニケーションをとるのも楽しいです。

◆「実は料理が苦手」な神崎さんの本音

――本の中で、神崎さんが実は料理が苦手だというのを知って驚きました。料理のレパートリーを増やすコツを教えてください。

神崎:はい、苦手です。本当は気分のいい時だけ作りたいです(笑)。料理は母から教えてもらったのものも多いですし、撮影現場のお弁当やケータリングからヒントをもらっています。美味しいものを食べると息子たちにも食べさせたいなって思うので、家でよく再現しています。

――料理の再現に失敗することもありますか?

神崎:あまりないです。ただ私は美味しいだろうと思って出したのに、息子たちが残すこともたまーにあります。そういう時は次から作るのをやめます。兄弟間でも味覚が違っていて、長男は好きだけど次男はいまいちってことはよくあります。こないだも作り置きしている冷凍のハンバーグをパイ包みにしたんです。絶対美味しいはずなんですけど、次男にはハマらなかったみたいで……。息子3人から合格点をもらうのは結構難しいです。

◆キッチンを居心地よくするための一工夫

――料理本から垣間見える神崎さんの母の顔にとても親しみを感じました。キッチンには毎日立っているんですか?

神崎:家の中で一番時間を過ごしているのがキッチンです。寝てる時間より多いんじゃないかな。仕事をして帰ってきてもキッチンにしかいないかも。そのくらい私にとって落ち着く場所です。

――キッチンで快適に過ごすための工夫はありますか?

神崎:自分が一番過ごしている場所なのでそれだけで居心地がいいんですけど、お花やグリーンを飾ったり音楽をかけられるようにスピーカーを置いて、気持ちよく料理ができるように環境を整えています。あと一日の中で一番好きな西日の入る時間にワインや日本酒を飲みながら料理を作るのも楽しみの一つです。

◆長所でもあり短所は「力を抜けないこと」

――本の帯には「日本一忙しい人気美容家」というキャッチが入っていますが、仕事と家庭の両立に疲れることはありませんか?

神崎:家に帰ったら料理を作って掃除をするという習慣が身についてしまっていて、自然とそういうモードに切り替わります。でも私の長所でもあり短所でもあるんですけど、力を抜けないんですよ。“ほどよく”ってことができないんです。でも全力でやるのが私らしさでもあるので、仕事がある日でも出来る限り料理はしたいなって思います。やり終えたあと気持ちがいいんですよね。

 仕事で疲れて何にもしたくないって日もあるんですが、キッチンに立つと不思議と作れちゃいます。でもウーバーイーツに頼る日もいっぱいありますよ。

――いつでも全力を尽くされる神崎さんがリラックスできるのはどんな時ですか?

神崎:やっぱりキッチンにいる時ですね。家族が集まる場所だったり、私が私でいられる場所、何も考えないで素でいられるのですごくリラックスできます。切るとか煮るとか、そういうシンプルな行動はなにも考えずに済むから癒しになっています。いい意味で何にも考えないで、シンプルに何かに打ち込めるというか。昔はどうすれば自分に戻れる時間とかリセットする時間を作れるのか探していたんですけど、今はそれがキッチンや料理をすることだと気付きました。

【神崎恵】

美容家。1975年神奈川県生まれ。美容誌をはじめ、『ESSE』など多くの雑誌で連載を持つほか、企業のタイアップやイベントの出演も多数。また、コスメブランドのアドバイザー、アパレルブランドとの商品開発など活動の幅を広げている。3人の息子をもつ母として、日々の暮らしや美容情報満載のInstagramはフォロワー数80万人超え。現在は神崎美容塾の塾長として、後進の育成にも尽力している。書籍も数多く執筆し、著書累計発行部数は170万部を突破。料理本としては本書が初

Instagram:megumi_kanzaki

<取材・文/門田実夢>

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