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人気居酒屋の「半生レバー」を食べた翌日…人生初の◯◯を経験した話

女子SPA! 2024年7月1日 8時47分

 ジメジメとした暑さで、心も体もなんだか本調子ではないと感じている人は多いのではないでしょうか。

 梅雨時期や夏は食中毒の発生件数がピークを迎える時期でもあります。コロナ禍以降は、手洗いの徹底や食毒などこれまで以上に衛生管理は厳しくなってきました。しかし、そのあたりが手薄な店はまだまだ残っているようです……。

◆仕事帰りの一杯が生きがい! 友人おすすめの店はレトロな居酒屋

 都内在住で会社員の古谷朱莉さん(仮名・29歳)は、仕事帰りに居酒屋での一杯が欠かせないお酒好き。「グルメサイトには出てこないような風情のある店が好きだったのです」と語る彼女のひと夏の失敗とは。

 朱莉さんは、地元のバーで知り合った友人たちと飲み屋街にある居酒屋へ。いくつも店が立ち並ぶ中で、友人が連れて行ってくれた居酒屋は年中無休で24時間営業というお酒好きにはたまらない店。翌日が日曜日だったのもあり、終電後も友人たちと飲み続けました。

「一軒目の店で食事は食べていたので、その居酒屋ではつまみ程度にするつもりでした。お店ができてから70年以上という歴史ある居酒屋で、よく言えばレトロ風な昭和居酒屋。椅子やテーブルなど全体的に古めかしい雰囲気でしたが、それがかっこよく見えたのです……」

 終電後にも関わらず、店内は20代から30代のお客さんで満員だったといいます。

「忙しいのか、ちょっと汚れた皿で料理が出てくることもありました。でも終電後も安く飲めるし、追い出されるような店ではないのでずっと飲み続けましたね。友人が、『この店のレバーは美味しいから食べてみて』って言うのです。口コミサイトでもレアな牛レバーの評判が良さそうだったので食べてみました。臭みもなくて美味しくて、レア気味だったけれど気にならなかったのです」

◆病院の待合室でアブラ汗! 激しい腹痛で脱水症状

 翌朝、朱莉さんは激しい腹痛に襲われます。

「お酒を飲み過ぎたのかなって、ただの腹痛だと思っていました。さすがに会社に行くには下痢が止まらなかったので、午前休にして病院へ行きました。会社にも『午前休なので、午後から出社します』と連絡していました」

 待合室でパソコンを出して仕事をしていたという朱莉さん。どんどん具合が悪くなっていきます。

「なんだかこれまでにない痛さで、数分置きにトイレに行きたくなるのです。お腹の奥からチクチクとする痛みを感じるというか。変なアブラ汗も止まらないし、診察に呼ばれるまでものすごく長く感じました」

 朱莉さんの体調はみるみるうちに悪化していきます。しかし、二日酔いで症状で具合が悪いだけと思っていたそう。

「診察の順番を待っている間に、脱水したようで足に力が入らずに歩けなくなっていました。ふらつきながら、診察を受けると熱も38度以上ありました。お腹の痛みもどんどん増していて、早くこの症状をどうにかして! と心の中で叫んでいました。

医者は『あなたをこのまま家に帰らせることはできません。プロレスラー並みの体力の人でなければ、このまま何もしなければ死にます』と言うのです。驚いていると、看護師から『入院の準備をします』と言って車いすに乗せられ、そのまま病室のベッドに運ばれました」

◆レバーは美味しかったけれど、大きすぎる代償が

「人生初の車いすでした」と語る朱莉さん。ほかの患者への感染症予防のために、個室に入院することになったそうです。

「ただの食あたりかと思ったら、急性大腸炎という診断で1週間ほど入院しました。はっきりとした原因はわからないのですが、どうやらあのレバーがよくなかったみたいです。入院中は、最初はずっと点滴をしたままで、食事ができない状態。食べられるようになっても、しばらくはおかゆだけでした。ものすごくツラかったので、これからはみんなが美味しいと言って食べていても、夏場の生ものは控えようと思いました」

 生の食肉やレバーには、O157などの腸管出血性大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ属菌などの食中毒菌が付着していることがあるそうです。

 夏場は開放感からつい暴飲暴食をしてしまいがち。夏バテで体力が落ちていることもあるので、生ものなどは控えたほうが安全です。朱莉さんにとっては安い居酒屋だったようですが、入院代はかなり高くついてしまったようです。

<文/池守りぜね>

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