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女性配達員の“恐怖セクハラ体験”。パンイチ男が「ねえ、そろそろ…」

女子SPA! 2024年7月14日 15時47分

 雨の日も暑い日も荷物を配達してくれる配達員さんに感謝している人は多いですが、カスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」まがいのことをする人もいるようです。

 今回は、某配送会社に勤めているユウジさん(仮名・40歳)から、ユウジさん本人や仕事仲間が遭遇したカスハラ被害を紹介します。

◆指定の時間内に行ったはずなのに!

 指定した時間内に荷物を届けてくれる時間指定配達サービス。荷物を受け取る側にとっても、その時間内に自宅にいれば荷物を受け取れるため助かりますよね。

 必ずその時間内に配達することを約束するものではありませんが、配達員さんが努力してくれているおかげで大抵の荷物は指定時間内に配達されています。

 ユウジさんも、日々多くの時間指定配達をこなしていますが、先日の配達先で思いもよらないことを言われたそうです。

「その荷物は、12時から14時の時間指定でした。同じ時間帯を指定している荷物や、配達のルートなどの兼ね合いもあり、そのお宅には13時50分頃に配達しました。

 中年男性が出てきたのですが、明らかに不機嫌そうな顔をして、ため息をつきながら印鑑を押してくれました。今までも不機嫌そうなお客様はたくさん見てきていたので特に気にも留めず、『ありがとうございました』と言って立ち去ろうとすると『おい』と呼び止められたんです」

◆「おい」と呼び止められて振り返ると…

 振り返ると、男性が「謝ることはないのか?」とすごんできました。荷物を間違えてしまったのか、言葉遣いが気に入らなかったのか、などと焦ったユウジさんは「何か不手際がございましたか?」と尋ねたそうです。すると男性は「指定した時間ギリギリじゃないか!」と激怒。

「時間内にお届けしているとお伝えしても『12時台に持ってくるのが普通だ。遅すぎる』などと苦情を言われました。ひとまず、お待たせしたことについて真摯に謝ると男性も落ち着きを取り戻したようで『息子に、荷物を受け取るように頼まれて待っていた』とおっしゃっていました」

 それからというもの、ユウジさんはそのお宅に時間指定の荷物を配達するときには、なるべく早く行くように心がけているそうです。

◆門を開けると「不法侵入!」

 ユウジさんの仕事仲間であるサイトウさん(仮名・45歳)の体験談です。

 普段はほとんど荷物を届けたことのない一軒家に、ある日珍しく荷物が。社内の仲間に聞いても「あの家は荷物が届くことがないから、どんな人が住んでいるのかわからない」ということだったそうです。

「これを機に、どんな人が住んでいるのか知ろう」と思いながら配達先の一軒家に行ったところ、門にはインターホンが設置されていません。門は施錠されていなかったため、門から中に入り玄関先のインターホンを鳴らしました。すると、中から白髪の女性が険しい表情で出てきたのです。

「玄関を開けてすぐに『不法侵入だ!』と叫ばれました。荷物を届けに来ただけだと説明しても『不法侵入だ! 出ていけ!』と騒がれて、どうしようもありませんでした。すると中から50代くらいの女性が出てきて、『お母さん、やめて』となだめながら白髪の女性を奥へ連れていきましたが、僕は呆然としていました」

 その後、50代くらいの女性が出てきて、サイトウさんに「独り暮らしをしていた母が認知症になってしまい、今は一緒に住んでいる」と説明をしてくれて、合点がいったそう。驚いたものの、いわゆる理不尽な“カスハラ”ではないとわかりサイトウさんは胸を撫で下ろしました。

 その後、その家には荷物が届くことがないため、サイトウさんはあの母娘がどうしているのか少し気になっているのだとか。

◆女性配達員の恐怖体験

 最後は、ユウジさんの仕事仲間の女性、カワダさん(仮名・33歳)の体験談です。

 女性の配達員はあまりいない業界のため目立つ存在でしたが、もともと柔道をしていて体力もあり、男勝りな性格のためそつなく仕事をこなしていたカワダさん。

 ある日、男性のお宅に荷物を届けに行くことに。その男性は20代くらいで、よくネットショッピングの荷物を届けていたため配達のたびに「お疲れさまです」「今日も暑いですね」などと話しかけてくれていたそうです。

 その日もいつも通りに荷物を届けると、玄関から出てきたのは上半身裸でパンツだけ履いた男性の姿。

「最初はびっくりしましたが、暑い日だったので『そんなこともあるか』程度に思いながら荷物を渡しました。すると、グイッと近寄ってきて『ねえ、そろそろ連絡先教えてよ』『お姉さん、俺のことどう思ってるの?』とセクハラのようなことを言われました。

 普段はおとなしい感じの男性だったので急に人が変わったようで驚きましたが、冷静に『次の配達があるので』と振りほどいて必死に逃げましたよ」

 その後、カワダさんは上司に相談して配達担当の地区を変えてもらったそうです。ドラマやマンガでは「配達員と……」なんてシチュエーションもありますが、現実にそんなことあるわけないですよね……。

<取材・文/nami イラスト/ズズズ@zzz_illust>

【nami】
3人の子をもつママライター

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