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職場内で“3股不倫”していた女性の言い分「既婚者3人で1人分」/恋愛人気記事BEST

女子SPA! 2024年7月5日 15時45分

 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年7月11日 記事は取材時の状況)

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 7月24日、高知県警で、20代から30代の既婚男性巡査長3人と、20代の女性巡査がそれぞれ個別に、2017年12月から1年半の間に不倫をしていた、というニュースが駆けめぐった。

 次々と不倫をしたのか、同時期にしていたのか定かではないが、「交際していた」とあるからには、一度限りの関係ではなさそうだ。この3人の男性のうちのひとりと女性巡査は、以前にも不倫をしていて注意を受けていたという。

 男性たちは彼女を「シェア」していたことを知っているのか、あるいは知らずに自分とだけつきあっていると思っていたのか。同じ職場でそれは可能なのか、彼女は何を考えていたのか。想像が想像を呼ぶできごとではある。

 だが、3人の男性と不倫関係を結んだことがある女性は実際にいる。

◆部長との関係が直属上司にバレて

「部長と不倫をしていたんですが、それが私の直属上司にバレたことがあるんです」

 そう言うのはユカコさん(34歳)だ。中肉中背、あっさりした薄化粧のごく普通の女性である。

 2年前のこと。40代後半の部長とはすでに2年つきあっていた。会社とはほとんど関係がない場所でデートし、ふたりで酔って路上でいちゃいちゃしているところを、直属の上司に見られ、あげくベタベタしながらタクシーに乗るところを写真に撮られた。

「直属上司に呼び出されて、携帯に映った写真と動画を見せられながら、『これを上層部に見せたら、部長は一発でアウトだよなあ』って。

 それだけはやめてほしかった。部長は仕事のできる人だから。人望もあった。部長がいなくなったらうちの部は崩壊する。そう思いました」

 彼女が懇願すると、40代前半の直属上司は「じゃあ、オレともデートしてくれる?」と言い出した。脅迫まがいだが、彼女が困惑していると、彼は「お願いだから」と下手に出てきた。

「もともと直属上司も悪い人じゃないんです。仕事の割り振りも公平だったし、私のことも買ってくれていた。それに何より部長のために断れなかったんです」

 直属上司と食事に行き、帰りに誘われるままにホテルへ。部長と別れろと言われたので、「別れます」と答えた。なにより部長を守りたかったからだ。

「直属上司は案外素直で、その後、私が本当に部長と別れたと思っていたようです。私は部長を守れてよかったとホッとしました。でもそれ以降、直属上司ともときどき会うしかなくなって……」

 人間的には部長が好きだったが、直属上司とは体が合った。

「脅されてデートして感じてしまう自分が恨めしかった」

 彼女はため息をついた。

◆色っぽさが男を呼ぶ?第3の男が…

 恋をするとそれが女性の色っぽさを増すことになるというのは、昔から言われている。恋人ができたら、今までまったく誰からも声をかけられなかったのに、急にあちこちで声をかけられるようになったという女性の話はよく聞く。

 ユカコさんもそういうタイプなのだろう。あるとき他部署の同期と話していたら、あとからそこの部署の部長Kさんから同期を通じて飲みに行こうと誘われた。

「同期が一緒だし、他にも社員が来るということだったので行きました。その部長さんもおもしろい人で、豪勢におごってくれたんです。同期に聞いたら、彼は奥さんの実家が超お金持ちで、彼の給料は全部お小遣いにしていいようなものなんだそうです」

 そのときみんなで連絡先を交換したのだが、帰りの電車に乗っているとKさんからユカコさんにメッセージが来た。今日は楽しかった、とあたりさわりのない文言だったが、すぐに同期からも連絡があった。Kさんがユカコさんに興味をもっているという話だった。

「既婚者とはつきあわない」と彼女は同期に連絡をしたが、Kさんには自分もとても楽しかったとメッセージを送っておいた。

◆ゆっくり甘えたような口調で話すユカコさん

「その時点ではKさんとつきあうことになるとは思ってもいませんでした。だけど興味をもたれたのはうれしかったし、Kさんから来たメッセージの返事をしないのもおかしい。だけど、本音を言えば、私もKさんのことがイヤではなかったんです。というかむしろ興味があったかもしれない」

 ゆっくりした、少し甘えたような口調で話すのがユカコさんの特徴だ。こうやって話されたら、男性としては気を引かれるだろう。

 その後、ユカコさんはKさんとふたりきりで会った。

「確かに彼の奥さんの実家はとても裕福らしくて。だけど彼は決して家庭で満たされてはいない。そのときKさんがなにげなく、『オレと同期の、そうだきみのところの部長、ああいうふうに家庭がうまくいっているのが理想だなあ』と言ったんです。

 その言葉で私の心になんとなく火がついてしまった。Kさんの食事後の誘いを断りませんでした」

 大好きな部長だが、結局、あちらは家庭がうまくいっているのだ。自分などどうせ刺身のつまみたいなもの、彼の人生の彩りに過ぎない。そう思うと、目の前の孤独なKさんと自分が重なってしまったのだという。

◆「既婚者3人でちょうど1人分」

 その結果、3人とつきあうことになってしまったのだ。1年後、直属上司は家庭の事情で退職、Kさんは単身赴任で地方にいる。彼女は部長と関係を続けながら、ときおりKさんに旅行がてら会いに行くのだそう。

「今思えば、3人それぞれいいところがありました。だけど3人とつきあっている実感はあまりなかった。既婚者とつきあうのって寂しいんですよね。ひとりでいるのがイヤというとき、3人いれば誰かが助けてくれる。既婚者3人でちょうど1人分、というか……」

 それにしても、部長と直属上司、部長と同期という関係の3人。最初はいろいろあったが、結局、それぞれに「あなただけ」と思わせることができたのは同性としてすごいと思う。

「目の前の人しか見ていないから、疑惑をもたれなかったのかもしれません」

 女性は、未婚既婚問わず“女優”なのかもしれない。息をするように演技ができるのだ。男性はウソをつかれているとは思っていない。ユカコさんに悪意はない。無邪気に自然に演じ分けているのだろう。

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio

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