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タリーズの「スタバにはない圧倒的な強み」2つ。ブランド力はかなわないけど…

女子SPA! 2024年7月8日 8時45分

 最近のタリーズ、気になります。

 食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、食トレンド、スーパーマーケットやスタバ、ダイエットフード、食育などの情報を“食の専門家”として日々発信しています。

 みなさんがよく行くカフェチェーンはどこですか? スタバ一択という人もいれば、ドトールやサンマルクカフェをひっそり愛しているファンまで多様化が進んでいるものの、数字上の売上高や店舗数で見ていくと、スタバの勢いは止まらず。他店との実力差が生まれつつあることがわかります。

 そんなことを考えていたときに、ふと気になったのが「タリーズコーヒー」。そういえば、一時期はスタバに並ぶような人気があったような気も……。最近のタリーズ、いったいどうなっているのでしょうか?

 そこで今回は、スタバマニアの立場から冷静に、タリーズの魅力について公平に判定してみることに。コーヒー豆へのこだわりや有名映画とのコラボなどがありつつも、それ以上の圧倒的な魅力を2つ見つけましたので、ご紹介していきたいと思います。

◆タリーズは伊藤園の100%子会社

 そもそもタリーズは、“シアトル3大カフェチェーン”のひとつとして、スタバと同じシアトルで1992年に創業したコーヒーチェーン。

 日本では97年に上陸し、当初はスタバのライバル的存在として大きな注目を集めました。ところがアメリカでは2013年に倒産。日本のタリーズは2005年にライセンス権を完全取得し、現在は伊藤園の100%子会社として運営されています。

 店舗数をスタバと比較すると、スタバが1917店、タリーズは786店で、規模としては大きく差が出ている状況。人気ランキングなどではスタバが圧倒していますが、規模が小さいからこそ、スタバにはない魅力があるかもしれません。

 しばらくの間通い続けてじっくりリサーチしてみたところ、2つの強みを発見することができました。

◆ボトルやタンブラーがスタバの半額レベルだった!

 まず声を上げてお伝えしたいのが、グッズの価格について。スタバでは大人気グッズとして期間限定で登場するとすぐになくなることの多いタンブラーやボトル。タリーズではボトルタイプを中心に販売されています。

 これらの価格を見ていくと2000円台後半~3000円台前半となっており、スタバの価格と比べると安さが大きく際立つではないですか!

 私が特に気に入ったのが、タリーズオリジナルキャラクターであるベアフルがデザインされた「ワンプッシュステンレスボトル(バリスタベアフル)」。容量は400mlで価格は2600円です。

 スタバのワンプッシュタイプボトルの5350円(500mlで少々大きいものの、形状は同タイプ)と比較すると、半額というリーズナブルな価格に驚いてしまいました。

◆スタバのブランド力やデザイン性の良さは否定できない

 デザインやカラーは好みによりますが、私はこのほっこりかわいい雰囲気が気に入り購入してみることに。

 解体して各パーツをチェックしましたが、スタバと比較して明らかな落ち度はありませんでした。むしろこれが2600円だと知ると、スタバ価格に慣れてしまった立場としては大きな魅力を感じずにはいられません。

 この価格帯であれば、自分用はもちろん、友人や家族へのプレゼントする敷居も低くなりますよね。

 スタバのブランド力やデザインセンスのパワーは否定できません。しかし、いずれも海外製造であることや使い心地に差がでない中で、価格差が大きくなればタリーズに心が動くときがあってもおかしくはないと思いませんか?

◆日本上陸当初から発売されているアイスは、タリーズ名物

 もう一つ、スタバにないのが、「T’sアイス」というアイス商品があること。

 日本のタリーズがオープンしたときから存在するメニューで、私自身も20年以上前から大好きなメニューです。コーヒーとアイス(ソフトクリームではなくアイスなのがポイント)がこんなにも合うのかと、強く納得したことを今でも鮮明に覚えています。

 ポイントは、コーヒーに負けない濃厚な食べ心地と本格フレーバー、そしてリーズナブルな価格にあります。シングル(コーン・カップ)が300円、ダブルが380円で、ドリンクトッピングは165円。サーティワンアイスクリームなどのアイス専門店よりも手頃に楽しめるようになっています。

 アイスのオススメは、コーヒーフレーバーの「T’s カフェクラシコ」と、期間限定で登場している「T’s メロンメロン」。アイスドリンクにトッピングするだけでリッチな本格ドリンクに大変身しますし、スタバのフラペチーノと同類であるスワークルとシェイクするとクセになる味わいで、私はこのカスタマイズをたびたび注文するようになりました。

 スタバの陰に隠れやすいものの、タリーズにしかない魅力は確かに存在しています。気になる人は足を運んで、楽しんでみてくださいね!

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12

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