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納豆を「最高に美味しく食べる」方法。混ぜる回数から保存方法まで“気になる疑問”をプロが解説

女子SPA! 2024年7月10日 8時44分

 食卓に彩りを添えてくれる「納豆」。ご飯のお供にはもちろん、アレンジ次第で主食や副菜、汁物、おつまみにもなってくれます。そんな頼りになる存在の納豆に関する疑問を、ミツカンで納豆の商品企画を担当する國島健さんに伺いました。

◆納豆を混ぜる回数や調味料を入れるタイミングに正解はない

 手軽に食べられる納豆で、日々の健康を促進できるのはうれしいですが、いざ食べるときに気になるのが、納豆をかき混ぜる回数と、しょうゆやからしなどの調味料を入れるタイミングではないでしょうか。ベストな回数やタイミングはあるのか、國島さんに聞いたところ意外な答えが返ってきました。

「納豆を混ぜる回数や調味料を入れるタイミングに正解はありません。納豆の栄養が変わることはありませんので、皆さまのお好みで大丈夫です。たとえば、納豆は混ぜれば混ぜるほど、納豆の糸が空気を含んでふんわりとした食感になりますし、混ぜてから調味料を入れたほうが全体に染み込みやすいと思います」

◆ミツカンが生み出す納豆の新たな魅力

 また、納豆は体にいいとわかっていても、においや粘り気が苦手な人は少なくないはず。ミツカンでは、納豆特有の気になるにおいを抑えた「におわなっとう」など、納豆が苦手な人でも楽しめる商品を展開してきました。

 近年、特にSNSなどで話題になったのが、焼肉やうな重、バターしょうゆといった「変わり種」です。

「もともとミツカンはお酢で創業した会社でして、ぽん酢や鍋つゆなど調味料に強みを持つ企業です。強みである調味料と、納豆を組み合わせて納豆に新しい価値を生み出したい。そして、お客様に新しい味の納豆を楽しんでいただきたいという思いから、フレーバー納豆を開発しています」

 とはいえ、國島さんたちは新商品のアイデア出しで頭を悩ませることに。

「新商品を考えるときは、どういう軸で作るのか、非常に悩みどころです。焼肉やうな重のようにこれまでにない新しいもの、豆つながりで大豆製品といった具合に、いろいろな軸でアイデアを出し合い、その中から試作品を作って商品化できそうなものを決めていきます。

 ちなみに、ボツ案は数え切れないほどあるのですが、私が印象に残っているのはうな重納豆です。うな重納豆を商品化するときに、実際に鰻の蒲焼自体をたれに入れたものも試作してみましたが、さすがにコストの折り合いがつきませんでした。何度も試作を重ね、たれをかけるだけでうなぎの脂の甘みと炭火で焼いた香ばしさを再現するように工夫して商品化に至りました」

◆味だけではなく、入れる容器にも「楽しさ」をプラス

 ミツカンは味だけではなく、納豆を入れる容器にもこだわっているそう。そのこだわりを体験しやすいのが、フィルムを除外し、納豆のたれ袋をフタに内包した「パキッ!とたれ」シリーズです。

「『パキッ!とたれ』は、お客様の不満を解決するために生み出された商品です。納豆のたれが入っている袋は小さいので、開けるときに手が汚れたり、こぼしてしまうことがあると思います。この問題を解決するために、より便利な容器を開発したいと考えて商品化したのが『パキッ!とたれ』です。

 容器を便利にするのはもちろん、たれをかける時の『パキッ!』という音でも、お客様に楽しんで頂けると思ったので、利便性だけではなく、音にもこだわった容器になっています。『パキッ!とたれ』シリーズなら、小さなお子さまでも自分でたれをかけることができるので、自分でもできたと思える成功体験のひとつになるとうれしいですね」

◆一工夫で納豆の美味しさがアップ

 また、國島さんによると、納豆は温めるとにおいが際立つので、においを楽しみたい人は、納豆チャーハンや納豆スパゲティなど、温かいメニューがオススメとのこと。においが苦手な人は、ひき割り納豆を使った納豆巻きなら食べやすいそうです。

「味変を楽しみたいなら、納豆にトッピングを加えるといいですよ。トッピングは、たまごやねぎが一般的ですが、私は柴漬けやキムチなどの漬物をいれるのがオススメです。味だけではなく、食感の変化も楽しめますよ」

 ついつい納豆を買いすぎてしまったときは、冷凍保存をするのも手。食感や風味が若干変化するものの、賞味期限切れで品質を損なう心配は少なくなります。

「冷凍保存をするときは、乾燥を防ぐために密封できる袋に入れて冷凍してください。食べる前日に冷蔵庫に移して自然解凍したあとにお召し上がりください、なお、電子レンジでの解凍はおやめください。容器が溶けたりたれが破裂したりする可能性があります」

 身近な食材である納豆。普段から食べていても知らなかった“豆知識”を知ると、さらに楽しく口にすることができそうです。

<取材・文/黒田知道>

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