【今日のにゃんこタイム~○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.148】
「何をしていてもかわいい。存在全てが愛おしいです」そんな言葉を愛猫にゃんちゅーくんに贈るのは、飼い主のNyanchu_1011(@Nyanchu_1011)さん。
にゃんちゅーくんには左の手足がありませんが、器用にバランスをとりつつ、猫らしい日常を楽しんでいます。
◆排水溝でうずくまっていた茶トラ猫を救出
出会いは、2021年10月。飼い主さんは愛犬の散歩中、排水溝でうずくまっているにゃんちゅーくんを発見しました。
足が挟まって動けないのだろうか。そう思って救出すると、前足は骨が折れており、少しの皮だけで繋がっている状態。右の後ろ足は、根本付近からありませんでした。
「足以外の外傷は全くなかったので、故意に怪我を負わされたという可能性も否定できないと思っています」
保護後は、すぐに動物病院へ。入院し、体力が回復してから手足の手術をすることになりました。
入院当初は重度の貧血で、自力ではご飯を食べられないほどだった、にゃんちゅーくん。しかし、獣医師たちの懸命なサポートを受け、徐々に自分で食事を摂れるように。手術も無事に受けることができました。
「手術後は後ろ足が化膿してきたので縫合の糸を外し、朝晩にガーゼ交換をしながら自然に傷が塞がるのを待ちました。退院後は朝に動物病院へ預け、夜お迎えに行く日がしばらく続きました」
◆遺った左の手足をフル活用して“ニャン生”を謳歌
自力では歩けないかもしれない。獣医師からはそう告げられていましたが、退院2日後、驚かされる光景が。なんと、猫じゃらしで遊んでいたところ、にゃんちゅーくんはヒョコヒョコと歩いてくれたのです。
「動画を撮っていたのですが、ビックリして思わず撮影を中断してしまいました」
ただし、スムーズに歩くことはまだ難しかったため、飼い主さんは常に抱っこをして移動したり、膝の上でご飯をあげたりしてサポート。バランスが取れないトイレ時には、体を支えました。
「愛犬の隣に連れていくと毛づくろいをしたり、片手でちょっかいをかけて甘えたりしていました。愛犬も優しい性格だったので、ふたりはいつも一緒に寝ていました」
◆飼い主さんの愛情をたっぷり注がれ家猫生活を満喫
家猫生活を楽しみ始めたにゃんちゅーくんはやがて、上手くバランスを取りながら歩けるように。おもちゃで元気に遊び、顔のお手入れは右の手足を器用に使って行います。
「トイレもひとりでできるようになりましたが、足の負担が大きいかもしれないと感じたので、手伝える時は支えています」
なお、飼い主さんはにゃんちゅーくんが走りやすいように部屋にはラグを敷いたり、滑り止めワックスを使用したりと配慮。キャットタワーは低めのものを選び、横にソファーなどを置いて段差が出ないようにしています。
「登る時より降りる時のほうが危ないので、気づいたら降ろしてあげています。あと唯一、よじ登りができないので、高いところから部屋を見渡せるよう、一日一回は抱っこして室内をグルグル歩きます。興味津々にキョロキョロしてくれて、かわいいです」
◆同居猫に「構ってアピール」を仕掛ける日々
実は「にゃんちゅー」という個性的な名前は、NHKのEテレに登場するパペット人形のキャラクターから取ったそう。
「私がよく通る道の駐車場には、ダッシュボードにニャンちゅうのぬいぐるみが置かれている車がありました。かわいいなと思って見ていたので、そこから取りました。不思議なことに、にゃんちゃんと出会ってから、その車を見なくなったので、ぬいぐるみが本物になったのだと思っています(笑)」
にゃんちゅーくんを迎えた約1年半後、飼い主さん宅には新入り猫れんにゅーくんも仲間入り。
にゃんちゅーくんは当初、れんにゅーくんを威嚇していましたが、日が経つにつれ、気になる存在に。今では「遊ぼう」と追いかけることも多々あるのだとか。
「でも、れんちゃんはあまり乗ってくれません。遊びの誘い方が激しいから、ちょっと嫌なのかも(笑)お互いに適度な距離が必要みたいで一緒に眠りはしませんが、すごく仲がいいです」
遺った大切な右足で歩き、ニャン生を謳歌するにゃんちゅーくん。その姿からは、元気とパワーを貰えます。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
「何をしていてもかわいい。存在全てが愛おしいです」そんな言葉を愛猫にゃんちゅーくんに贈るのは、飼い主のNyanchu_1011(@Nyanchu_1011)さん。
にゃんちゅーくんには左の手足がありませんが、器用にバランスをとりつつ、猫らしい日常を楽しんでいます。
◆排水溝でうずくまっていた茶トラ猫を救出
出会いは、2021年10月。飼い主さんは愛犬の散歩中、排水溝でうずくまっているにゃんちゅーくんを発見しました。
足が挟まって動けないのだろうか。そう思って救出すると、前足は骨が折れており、少しの皮だけで繋がっている状態。右の後ろ足は、根本付近からありませんでした。
「足以外の外傷は全くなかったので、故意に怪我を負わされたという可能性も否定できないと思っています」
保護後は、すぐに動物病院へ。入院し、体力が回復してから手足の手術をすることになりました。
入院当初は重度の貧血で、自力ではご飯を食べられないほどだった、にゃんちゅーくん。しかし、獣医師たちの懸命なサポートを受け、徐々に自分で食事を摂れるように。手術も無事に受けることができました。
「手術後は後ろ足が化膿してきたので縫合の糸を外し、朝晩にガーゼ交換をしながら自然に傷が塞がるのを待ちました。退院後は朝に動物病院へ預け、夜お迎えに行く日がしばらく続きました」
◆遺った左の手足をフル活用して“ニャン生”を謳歌
自力では歩けないかもしれない。獣医師からはそう告げられていましたが、退院2日後、驚かされる光景が。なんと、猫じゃらしで遊んでいたところ、にゃんちゅーくんはヒョコヒョコと歩いてくれたのです。
「動画を撮っていたのですが、ビックリして思わず撮影を中断してしまいました」
ただし、スムーズに歩くことはまだ難しかったため、飼い主さんは常に抱っこをして移動したり、膝の上でご飯をあげたりしてサポート。バランスが取れないトイレ時には、体を支えました。
「愛犬の隣に連れていくと毛づくろいをしたり、片手でちょっかいをかけて甘えたりしていました。愛犬も優しい性格だったので、ふたりはいつも一緒に寝ていました」
◆飼い主さんの愛情をたっぷり注がれ家猫生活を満喫
家猫生活を楽しみ始めたにゃんちゅーくんはやがて、上手くバランスを取りながら歩けるように。おもちゃで元気に遊び、顔のお手入れは右の手足を器用に使って行います。
「トイレもひとりでできるようになりましたが、足の負担が大きいかもしれないと感じたので、手伝える時は支えています」
なお、飼い主さんはにゃんちゅーくんが走りやすいように部屋にはラグを敷いたり、滑り止めワックスを使用したりと配慮。キャットタワーは低めのものを選び、横にソファーなどを置いて段差が出ないようにしています。
「登る時より降りる時のほうが危ないので、気づいたら降ろしてあげています。あと唯一、よじ登りができないので、高いところから部屋を見渡せるよう、一日一回は抱っこして室内をグルグル歩きます。興味津々にキョロキョロしてくれて、かわいいです」
◆同居猫に「構ってアピール」を仕掛ける日々
実は「にゃんちゅー」という個性的な名前は、NHKのEテレに登場するパペット人形のキャラクターから取ったそう。
「私がよく通る道の駐車場には、ダッシュボードにニャンちゅうのぬいぐるみが置かれている車がありました。かわいいなと思って見ていたので、そこから取りました。不思議なことに、にゃんちゃんと出会ってから、その車を見なくなったので、ぬいぐるみが本物になったのだと思っています(笑)」
にゃんちゅーくんを迎えた約1年半後、飼い主さん宅には新入り猫れんにゅーくんも仲間入り。
にゃんちゅーくんは当初、れんにゅーくんを威嚇していましたが、日が経つにつれ、気になる存在に。今では「遊ぼう」と追いかけることも多々あるのだとか。
「でも、れんちゃんはあまり乗ってくれません。遊びの誘い方が激しいから、ちょっと嫌なのかも(笑)お互いに適度な距離が必要みたいで一緒に眠りはしませんが、すごく仲がいいです」
遺った大切な右足で歩き、ニャン生を謳歌するにゃんちゅーくん。その姿からは、元気とパワーを貰えます。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291