最近、巷で流行っているのが、個人の性格を16タイプに分類する「MBTI診断」。自身や身近な人が外向型であるかや直感型であるかなどが知れるこの性格診断は、話題の種になることも多いものです。
しかし、松本京子さん(仮名・32歳)はMBTI診断がきっかけで、彼氏にフラれてしまったそう。娯楽としてではなく、盲目的にMBTI診断を信じる彼にいら立ちもしました。
◆「MBTIの相性がいいから」との理由で“いいね”をくれた年下男性
婚活目的でマッチングアプリを利用していた、京子さん。普段は年上の人からの「いいね」が多く、年下好きとして歯がゆさを感じていました。
そんなある日、珍しく5歳下の男性・タケシさん(仮名)から「いいね」が! 嬉しくなった京子さんは即、マッチング。2人は毎日、アプリ内のトークで連絡を取り合うようになりました。
なぜ、20代の女の子がたくさんいる中で私に「いいね」をくれたんだろう……。ふと疑問に思った京子さんは、タケシさんに尋ねてみることに。すると、驚くべき返答が。
「平然とした顔で『MBTIの相性がいいからだよ!』と言われました。たしかに私も彼もプロフィールにMBTIを載せていたけれど、そこが重視されるなんて思ってもいなかったのでびっくりしました」
◆MBTI診断を盲信して彼女の性格を決めつける彼
2人はやがて、交際をスタート。ところが付き合いが長くなるにつれ、デート中にモヤモヤすることが増えていきました。なぜなら、タケシさんはMBTI診断を用いて京子さんの思考や行動を決めつけてきたからです。
「私はINFJ(提唱者型)というタイプで、自分より他人の利益を大切にする性格だとネットには書かれています。彼はそれを鵜呑みにして、困っている人がいると『ほら、INFJの出番だよ!』と言い、見て見ぬふりができない状況に追い込むんです」
また、タケシさんは「INFJは他人をサポートする仕事が適している」とのネット記事を見たようで、京子さんの職業を否定。
「私は人とあまり関わらずに淡々と事務仕事をこなすのが好きなので、今の職業に満足していたのですが、彼は『カウンセラーや介護士になったほうがいいよ! そっちのほうが適職!』とクソバイスしてきました」
◆理由に唖然……彼から告げられた「突然の別れ」
他にも、あらゆるシーンでMBTI診断を持ち出され、京子さんはうんざり。この人と結婚しても幸せになれないと感じ、別れを切り出そうと思うようになりました。
ところが、事態は意外な展開に。なんと、自身が別れを切り出す前にタケシさんから「別れてほしい」と告げられたのです。
これで別れられる……。そう安堵したものの、やっぱり別れの理由は気になった京子さん。
そこで、理由を尋ねてみると、タケシさんの口から出たのは信じられない言葉。「ネット記事だとMBTIの相性が最高って書いてあったのに、昨日見たYouTubeでは相性が最悪って言われてたから……」との、信じられない答えが返ってきたのです。
◆MBTIは娯楽として楽しむもの
「びっくりしました! そこもMBTI診断を盲信しちゃうのか……って。結局、最初から最後まで、彼は私の中身を何も見てくれてなかったんだなと思いました」
これを機に京子さんは、マッチングアプリのプロフィール欄にMBTIを記載するのをやめたそう。現在は、人をタイプ分けして判断しない彼と交際中です。
血液型や星座と同じように、MBTI診断は娯楽として楽しむもの。MBTI診断が流行っている今だからこそ、人の性格や思考は簡単にタイプ分けできないことを頭と心に刻んでおきたいものです。
<取材・文/古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
しかし、松本京子さん(仮名・32歳)はMBTI診断がきっかけで、彼氏にフラれてしまったそう。娯楽としてではなく、盲目的にMBTI診断を信じる彼にいら立ちもしました。
◆「MBTIの相性がいいから」との理由で“いいね”をくれた年下男性
婚活目的でマッチングアプリを利用していた、京子さん。普段は年上の人からの「いいね」が多く、年下好きとして歯がゆさを感じていました。
そんなある日、珍しく5歳下の男性・タケシさん(仮名)から「いいね」が! 嬉しくなった京子さんは即、マッチング。2人は毎日、アプリ内のトークで連絡を取り合うようになりました。
なぜ、20代の女の子がたくさんいる中で私に「いいね」をくれたんだろう……。ふと疑問に思った京子さんは、タケシさんに尋ねてみることに。すると、驚くべき返答が。
「平然とした顔で『MBTIの相性がいいからだよ!』と言われました。たしかに私も彼もプロフィールにMBTIを載せていたけれど、そこが重視されるなんて思ってもいなかったのでびっくりしました」
◆MBTI診断を盲信して彼女の性格を決めつける彼
2人はやがて、交際をスタート。ところが付き合いが長くなるにつれ、デート中にモヤモヤすることが増えていきました。なぜなら、タケシさんはMBTI診断を用いて京子さんの思考や行動を決めつけてきたからです。
「私はINFJ(提唱者型)というタイプで、自分より他人の利益を大切にする性格だとネットには書かれています。彼はそれを鵜呑みにして、困っている人がいると『ほら、INFJの出番だよ!』と言い、見て見ぬふりができない状況に追い込むんです」
また、タケシさんは「INFJは他人をサポートする仕事が適している」とのネット記事を見たようで、京子さんの職業を否定。
「私は人とあまり関わらずに淡々と事務仕事をこなすのが好きなので、今の職業に満足していたのですが、彼は『カウンセラーや介護士になったほうがいいよ! そっちのほうが適職!』とクソバイスしてきました」
◆理由に唖然……彼から告げられた「突然の別れ」
他にも、あらゆるシーンでMBTI診断を持ち出され、京子さんはうんざり。この人と結婚しても幸せになれないと感じ、別れを切り出そうと思うようになりました。
ところが、事態は意外な展開に。なんと、自身が別れを切り出す前にタケシさんから「別れてほしい」と告げられたのです。
これで別れられる……。そう安堵したものの、やっぱり別れの理由は気になった京子さん。
そこで、理由を尋ねてみると、タケシさんの口から出たのは信じられない言葉。「ネット記事だとMBTIの相性が最高って書いてあったのに、昨日見たYouTubeでは相性が最悪って言われてたから……」との、信じられない答えが返ってきたのです。
◆MBTIは娯楽として楽しむもの
「びっくりしました! そこもMBTI診断を盲信しちゃうのか……って。結局、最初から最後まで、彼は私の中身を何も見てくれてなかったんだなと思いました」
これを機に京子さんは、マッチングアプリのプロフィール欄にMBTIを記載するのをやめたそう。現在は、人をタイプ分けして判断しない彼と交際中です。
血液型や星座と同じように、MBTI診断は娯楽として楽しむもの。MBTI診断が流行っている今だからこそ、人の性格や思考は簡単にタイプ分けできないことを頭と心に刻んでおきたいものです。
<取材・文/古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291