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ビバヒル女優の早すぎる死に広がる悲しみ。“不仲説”の元共演者も沈痛「受け止めきれない」

女子SPA! 2024年7月19日 15時44分

 アメリカの伝説的ドラマ『ビバリーヒルズ高校/青春白書(通称ビバヒル)』のブレンダ役で親しまれたシャナン・ドハーティーが、今月13日(現地時間)死去した。まだ53歳だった。かつては「問題児」「ゴシップ女優」などと言われたシャナンだが、2015年に乳がんと診断されて以降、自身の病気についてオープンに語り、SNSなどで闘病の様子を積極的に発信してきた。

 早すぎる別れに、世界中のファンや俳優仲間、そして過去に確執がささやかれた元共演者たちからも悲痛な声があがっている。

◆子役でデビューし、ビバヒルで大ブレイク

 シャナンは80年代に米国民的ドラマ『大草原の小さな家』に出演し、子役としてキャリアをスタート。1990年からは伝説の米大ヒットドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』で高級住宅街に住む高校生ブレンダ・ウォルシュ役を演じ、大ブレイクした。

 シャナン演じるブレンダは、登場人物の中でも特に絶大な支持を集めていたが、シーズン4で降板。メインキャラクターながら、早々に姿を消した。ただ、その後もブレンダ人気が衰えることはなく、シーズン10まで続いた本作(日本ではシーズン4より『ビバリーヒルズ青春白書』として放送)のなかでも、シャナンがレギュラー出演していた1~4シーズンまでを好むファンが多いといわれている。

 1998年に放送開始された米ドラマ『チャームド〜魔女3姉妹〜』では、魔法が使える3姉妹の長女を演じ人気スターの座を不動のものとしたシャナン。ドラマ自体はロングランのヒット作となったが、再び途中で降板することに……。

 またいつしか、共演者との軋轢や遅刻、離婚や飲酒運転など、私生活上のトラブルがたびたび報じられるようになった。

◆乳がんが再発し、骨と脳に転移。最後の投稿では「怖い」と本音も

 そうしたなか、シャナンは2015年に乳がんと診断されたことを公表。2017年には一時的に寛解したが、その3年後に再発し、ステージ4の乳がんであることを明らかにした。さらに、2023年にはがんが骨と脳にまで転移し、脳腫瘍を摘出するために手術を受けたことを告白していた。

 自身の病気をオープンにした彼女は、恐怖のあまり治療中に涙ぐむ姿など、闘病の様子をSNSで積極的に発信。啓蒙活動にも取り組み検診の大切さを訴えてきた。

 一方で演じることも諦めなかった。2019年には、ビバヒルで恋人ディラン役を演じたルーク・ペリーが脳卒中で死去したことを受け、彼が生前出演していたドラマ『リバーデイル』の追悼エピソードに出演。さらに、当初出演予定ではなかった新シリーズ『ビバリーヒルズ再会白書』にも登場した。

 治療を受けながら出演することを決めたのは、「親しかったルークに敬意を表すため」、そして「ステージ4のガン患者であってもやりたいことを諦めず、活気に満ちた生活を送れることを示すため」だったという。

 昨年11月のインタビューで「物事を良く変えられると信じている。まだ何も終わっていない」と生きる希望を語っていた彼女。ただ、生前最後のポストとなった6月26日のインスタ投稿では、「抗がん剤治療を再開したが、とてもつらい」「この治療がどれだけ続くか、私にも主治医にも予想ができない。この先どうなるかわからず怖い」と動画で不安を語っていた。

◆「途方もない悲しみ」かつて対立した元共演者たちも追悼

 シャナンの広報担当は14日、米ピープル誌をはじめメディアに声明を発表し、死去を伝えた。

「大きな悲しみをもって、シャナン・ドハーティーが旅立ったことをお知らせします。7月13日土曜日、長年の闘病生活の末、彼女のがんとの闘いは終わりを迎えました」

 訃報を受け、『ビバヒル』や『チャームド』の共演者たちが追悼コメントを続々発表。ブレンダの双子の兄ブランドン役を演じたジェイソン・プリーストリー、親友のドナ役を演じたトリ・スペリング、デビッド役のブライアン・オースティン・グリーン、ブレンダ&ブランドンの母親役を演じたキャロル・ポッターなど、多数の著名人からお悔やみの言葉が寄せられた。

 一時期、確執が噂されたケリー役のジェニー・ガースも自身のSNSに長文を投稿し、シャナンへの思いを綴った。

「私はまだ、長年の友人であるシャナンを失った途方もない悲しみを受け止めきれていません。彼女は私がこれまで出会った中で最も強いと感じた女性でした。私たちの関係はリアルで、正直なものでした。対立させられることも多かったですが、それは私たちの本当の仲を表すものではありませんでした。私たちの関係は、お互いへの尊敬と敬愛のもとに築かれていたのです」

『チャームド』で姉妹役を演じたアリッサ・ミラノもコメントを発表し、「シャナンと私の関係が複雑だったことは、知られていた通りです。けれども私は、根本的なところで、彼女に対して深い敬意と畏敬の念を抱いていました。彼女は才能ある女優で、多くの人たちに愛されていました。彼女がいない世界はさみしい」と哀悼の意をささげた。

 ジェニーとアリッサは、シャナンがドラマを途中降板するきっかけを作ったとされ、しばらく不仲が噂されていたが、近年は関係を修復したと伝えられている。

◆天国でもディランと仲良く

 突然の悲報に、世界中のビバヒルファンからも悲しみの声が上がった。

 ネット上には「若い時にドラマをみて影響を受けた」「ビバヒルの登場人物や世界観に憧れた」「ブレンダが1番好きだった」「青春をありがとう!」など、シャナンを偲ぶ言葉とともにドラマを懐かしむコメントであふれかえった。

 2019年に他界したディラン役のルークとの再会を願うファンも多く、「ルークとはあちらで再会したかな?」「天国でもディランと仲良くね」といったメッセージも。なかには、「今ごろディランと『ピーチピット』で会っているかも」と綴り、ビバヒルに頻繁に登場したカフェ『ピーチピット』と、店長のナット役を演じたジョー・E・タタ(2022年に他界)に思いをはせるファンも……。

 放送が終了してから長い時間を経た今でも、“永遠の憧れカップル”として人々の心に記憶されているブレンダ&ディラン。

 そんなファンの気持ちに寄り添うかのように、シャナンの訃報が伝えられた後ほどなくして、ルークの娘ソフィーさんがSNSを更新。在りし日のブレンダ&ディランの白黒写真にハートマークだけ添えてインスタ・ストーリーズに投稿し、自身の父とともに青春ドラマの伝説を築いた名女優を静かに悼んだ。

<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>

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