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恋愛経験ゼロの35歳女性が「結婚できない本当の理由」。“長所”を聞いて分かった“残念なカン違い”

女子SPA! 2024年7月20日 15時47分

こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。

◆「結婚願望がないのに婚活なんて……」という思い込み

婚活のご相談にいらっしゃったユキさん(仮名・35歳)は一度もお付き合い経験がありません。親が勧める中高一貫女子高に進学し、大学に進学します。新卒で就職した金融機関はもうすぐ勤続12年目。同期の男性はほぼ全員が既婚者になりました。

今年に入り久々に女子校時代の友人に会った際、食後に友達が薬を飲んだのが気になったユキさん。

「何か病気?」

「ううん、妊活してるから」

「そうなんだ」

そんな会話を交わした後、同じ35歳なのに仕事しかしていない自分と彼女を比べて、抱えていることの重みの差に愕然(がくぜん)とし、取り残されているような気持ちになりました。友人はマッチングアプリで出会った男性と結婚したのですが、その知らせを聞いた時にユキさんは「そこまで頑張って結婚したんだ」と感じたそうです。

そこで試しに私もと、マッチングアプリをやってみる方もいるでしょう。しかし、真面目なユキさんは「結婚願望があるわけじゃない私が、マッチングアプリをやってはいけないのかも。登録して同僚にバレたくもないし、アプリって犯罪に巻き込まれたニュースも聞くし」などと考え、婚活スタートはステイでした。

今も結婚願望があるわけではないものの、一生独身でいるつもりもなく、「このまま人生停滞しているまま時間が経つのが不安」と感じ、私のところへやってきました。

◆「相談所に登録さえすれば選べる」という妄想

ユキさんに限らず恋愛経験が乏しい人に多いのは、自分も相手も100%「恋愛したい」「結婚したい」と思っていないといけない、と考えてしまう傾向。デフォルトが“おひとりさま”で新しい人との出会いを求めない人が多いため、出会い探しをするのに大層な理由が必要なのです。

出会うためのサービスの登録に「思い切り」と「覚悟」が必要なのは確かですが、そもそも尊大な覚悟をもってマッチングアプリに登録する人などほとんどいません。もっと気軽に「暇だな」とか「流行ってるから」「広告で出てきたから」、そんな理由で登録します。そのため、マッチングアプリはGWや年末年始など長期休暇の最終日に登録者が多いのです。

その事実を伝えると、ユキさんは驚いた表情に。

「え! ヒマだからってマッチングアプリに登録する人がいるんですか! それって遊び?」

「試しにマッチングして素敵な相手って感じたら恋愛、結婚に進むケースもあると思いますよ。そもそも、マッチングアプリより本気度の高い人が利用する結婚相談所だって8割のユーザーはそこで出会って結婚できませんから」

「え! それだけしかいないんですね!」

「そうです。『登録』ってスタート地点に立った程度です」

◆「自分は結婚相手を選べる」という妄想

「ユキさんは結婚願望があんまり強くないのに婚活したら悪いって言うけど、登録さえしたら、結婚前提の申し込みがたくさん来て、自分の気持ち一つで結婚が決まる……って妄想持ってませんか? 自分が結婚するかどうか選ぶ側って思ってない?」

「そんなつもりはないと思うけど……そんなに婚活が大変って思ってませんでした」

「ニコニコしている女性、共通の趣味がある女性、きれいな女性も登録していて、相手の男性はその中で選ぶんです。自分は比較検討されるんです」

「そうですよね」

そして婚活市場にいる同性のライバルは、同年代だけではありません。

「ものすごく結婚したいって程じゃないけれど『40代になってから結婚したくなってその時に行動しても遅いから今婚活する』といって、20代の女性なんかも登録してるんですよ。そんな風に将来のことを考えて、若いうち・有利なうちに婚活開始する人って、結婚願望強くないのに登録する遊び人だと思います?」

「思いません。計画的でしっかりしてますね」

◆「真面目で優しいって言われる」が武器にならないワケ

婚活に抱いていた誤ったイメージに、ユキさんは気が付いてくれました。それでもアプリの出会いは危険が伴うから怖いとのことで、安心できる結婚相談所の登録を検討することになりました。

「ユキさんの魅力って、どんなところだと思いますか?」

「周りからは真面目とか優しいって言われます」

「社会人として真面目とか優しいって標準装備であって、もちろん欠落していたらよくないけれど、備わっているから魅力ってわけじゃないですよ。仕事ができる人やきれいな人に対して、真面目とか優しいって褒めます?」

「真面目さも褒めるかもしれないけど、キレイならキレイって褒められるし、仕事できるならそっち評価しますよね。私って褒めるところないってことですか」

“真面目で優しい”が一般的にどういう評価か、伝える必要がありそうです。

◆魅力的な女性を世間はどう褒めるか

「ないわけじゃないけど、優しいも真面目も婚活でいろんな女性と比較検討していたら売りにはならないですよ。ライバルと比較検討されたら特に選ぶポイントにはならないです。実際にプロフィールに『周りからは真面目って言われます』って書いている人はいるんだけれど、それより年齢と外見が見られますね。だから写真も気合を入れて撮った方がいいし、会ったら別人って思われないようにメイクや髪のセットも習った方がいいですよ」

「そこまでやらないとダメですか?」

「やらなくてもいいですよ。今すぐスタートするなら。頭で考えて検討ばかりして、行動しないで終わるループを抜け出しましょう。まず出会いの場に立つのでもいいけど、いきなり相手がいることに向き合うより、メイクを習う方が行動スタートしやすくないですか?」

「確かにそうかも」

ユキさんからはその後すぐに、メイクレッスンを予約したという報告がありました。彼女のように真面目すぎる人は、何でも失敗を恐れて検討中に妄想だけで不安になり、考えるだけで時間が過ぎるケースが多いのです。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。

<文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt

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