車を持つ人が減っていると聞きますが、やはり子どもの送迎や重い荷物になる買い物があるときなど、車はあると便利。
最近はコンパクトカーやワンボックスなど、女性の「足」としてだったり、子どもや高齢者でも乗り心地が良い車がたくさん出ています。けれど車の好みは人それぞれ。「見た目のカッコよさ」で車を選ぶ人も多数います。
今回は、そんな「クルマ選び」でのトラブルを紹介します。
◆ファミリーカーが欲しい40歳主婦
沢田あやかさん(仮名・40歳)一家は、車に乗る頻度は少ないものの、10年落ちの車に故障も多くなってきたため、車を買い替えようということになりました。
どんな車を買うか夫婦で話し合いましたが、そこで食い違いが。沢田さんは、子どもはまだ小学生で、これから習い事や塾の送迎など増えてきそうな時期。買い物や子どもを遊びに連れて行くにも便利そうなワンボックスか、ドアがスライドするような家族が乗りやすいファミリーカーを希望していました。
けれど、沢田さんの夫はそれに大反対したそうです。
◆一回り上の夫に唖然
「夫は一回り年上。ときどきゴルフなどの誘いもあるため『そんなチャラチャラしたファミリーカーなんて恥ずかしくて乗れない』というのです」
確かに夫と同年代の男性は子どもがもう大きくなり、レジャーに連れて行くなどの目的で車を使わないでしょうし、ゴルフは格式高いスポーツなので可愛らしい車で行くのは良くないのかもしれませんが、ミニバンなど少しスポーティーな車でもよいような気がしたのですが…夫がダメ、の一点張りで車種選びから難航してしまいました。
夫の意見は『セダン一択』。確かにセダンは「おじさまの車」として長年愛されてはいますし、ゴルフ場にはそれが馴染むのかもしれません。だけど夫はゴルフが趣味ではなく、誘われたら付き合いで行く程度、年に1度あるかないかです。年に一度のゴルフのため、という理由での夫の選択にモヤモヤした沢田さんはこう言います。
「セダンは見た目はスマートですが、ずっと乗っていると腰が痛くなるし、乗りこむときも車高が低くて大変だし荷物もあまりたくさん乗りません。今やタクシーだって乗りやすい車高が高い車に変わっているのに、何も今セダンに買い替えなくても…と思いましたが、夫がお金を出すので反対できず…仕方なくセダンで話を進めることにしました」
沢田さん自身にこだわりはなかったので、とりあえず家族が乗れれば良いと車種選択に妥協しましたが、次は車の色選びでもぶつかります。
◆黒一択!その理由は?
「夫の意見は『ブラック』。よりによって汚れが一番目立つ色です。わたしだったら汚れが目立たないシルバーや、少しパールがかった色を選ぶと思いますが、夫はパールもない漆黒のブラックがいいというのです」
実際の使い道は家族の足として、送迎や買い物に使われることが多いのに、完全に「自分の車」としての意見を主張してくる夫にゲンナリしつつ、妥協しないことには話が進まないと、結局ブラックのセダンを新車で購入することになりました。
希望の車が納車されて、夫はウキウキ。けれどお気に入りの車なので「傷がつくから洗車マシーンはダメ、手洗いしなくては」とか「絶対にぶつけるな」など制約が多く、とても大変だったとか。
沢田さんはため息をつきながら言います。
◆昭和的価値観にドン引き
「夫の選択は『家族が使う車』だという視点が入っておらず、私たちには使いにくい車です。ワンボックスで、子どもが寝てしまっても広々と寝られる車を持っているママ友を見ると少しうらやましいです。まぁ、車があるだけありがたいんですけどね」
そんな沢田さん、子どもが大きくなったら、自分用の車を持ちたいと仕事を頑張っているそうです。
「夫に気を使いながら車に乗るのは疲れるなぁと。中古でいいので、自分の気に入った車を買って好きに乗りたいなぁと思っています」
車に限らず、家族で使うものは、お互いの意見が一致しないとなかなか難しいですね。
<文/塩辛いか乃>
【塩辛いか乃】
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako
最近はコンパクトカーやワンボックスなど、女性の「足」としてだったり、子どもや高齢者でも乗り心地が良い車がたくさん出ています。けれど車の好みは人それぞれ。「見た目のカッコよさ」で車を選ぶ人も多数います。
今回は、そんな「クルマ選び」でのトラブルを紹介します。
◆ファミリーカーが欲しい40歳主婦
沢田あやかさん(仮名・40歳)一家は、車に乗る頻度は少ないものの、10年落ちの車に故障も多くなってきたため、車を買い替えようということになりました。
どんな車を買うか夫婦で話し合いましたが、そこで食い違いが。沢田さんは、子どもはまだ小学生で、これから習い事や塾の送迎など増えてきそうな時期。買い物や子どもを遊びに連れて行くにも便利そうなワンボックスか、ドアがスライドするような家族が乗りやすいファミリーカーを希望していました。
けれど、沢田さんの夫はそれに大反対したそうです。
◆一回り上の夫に唖然
「夫は一回り年上。ときどきゴルフなどの誘いもあるため『そんなチャラチャラしたファミリーカーなんて恥ずかしくて乗れない』というのです」
確かに夫と同年代の男性は子どもがもう大きくなり、レジャーに連れて行くなどの目的で車を使わないでしょうし、ゴルフは格式高いスポーツなので可愛らしい車で行くのは良くないのかもしれませんが、ミニバンなど少しスポーティーな車でもよいような気がしたのですが…夫がダメ、の一点張りで車種選びから難航してしまいました。
夫の意見は『セダン一択』。確かにセダンは「おじさまの車」として長年愛されてはいますし、ゴルフ場にはそれが馴染むのかもしれません。だけど夫はゴルフが趣味ではなく、誘われたら付き合いで行く程度、年に1度あるかないかです。年に一度のゴルフのため、という理由での夫の選択にモヤモヤした沢田さんはこう言います。
「セダンは見た目はスマートですが、ずっと乗っていると腰が痛くなるし、乗りこむときも車高が低くて大変だし荷物もあまりたくさん乗りません。今やタクシーだって乗りやすい車高が高い車に変わっているのに、何も今セダンに買い替えなくても…と思いましたが、夫がお金を出すので反対できず…仕方なくセダンで話を進めることにしました」
沢田さん自身にこだわりはなかったので、とりあえず家族が乗れれば良いと車種選択に妥協しましたが、次は車の色選びでもぶつかります。
◆黒一択!その理由は?
「夫の意見は『ブラック』。よりによって汚れが一番目立つ色です。わたしだったら汚れが目立たないシルバーや、少しパールがかった色を選ぶと思いますが、夫はパールもない漆黒のブラックがいいというのです」
実際の使い道は家族の足として、送迎や買い物に使われることが多いのに、完全に「自分の車」としての意見を主張してくる夫にゲンナリしつつ、妥協しないことには話が進まないと、結局ブラックのセダンを新車で購入することになりました。
希望の車が納車されて、夫はウキウキ。けれどお気に入りの車なので「傷がつくから洗車マシーンはダメ、手洗いしなくては」とか「絶対にぶつけるな」など制約が多く、とても大変だったとか。
沢田さんはため息をつきながら言います。
◆昭和的価値観にドン引き
「夫の選択は『家族が使う車』だという視点が入っておらず、私たちには使いにくい車です。ワンボックスで、子どもが寝てしまっても広々と寝られる車を持っているママ友を見ると少しうらやましいです。まぁ、車があるだけありがたいんですけどね」
そんな沢田さん、子どもが大きくなったら、自分用の車を持ちたいと仕事を頑張っているそうです。
「夫に気を使いながら車に乗るのは疲れるなぁと。中古でいいので、自分の気に入った車を買って好きに乗りたいなぁと思っています」
車に限らず、家族で使うものは、お互いの意見が一致しないとなかなか難しいですね。
<文/塩辛いか乃>
【塩辛いか乃】
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako