女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2018年8月22日 記事は取材時の状況)
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いまどき恋人と泊まりがけで旅行するのは珍しいことではないですが、それを両親に報告するかは別問題。昔に比べれば寛容になってきたとはいえ、男性と2人きりで行くとは言いにくいものです。
「就職を機に一人暮らしを始めたこともあり、彼氏との旅行も両親に事前報告とかは一切しませんでした。反対する親ではないですが一緒に住んでいませんし、いちいち伝えるのも面倒だったので(笑)」
そう話す宮里真紀さん(仮名・30歳/団体職員)のように社会人であれば、旅行のことを両親に言わない人が多いのではないでしょうか。
しかし、5年前の夏休み、彼女が当時交際中だった現在の夫と2泊3日の温泉旅行に出かけたとき、旅先でアクシデントに襲われました。
◆夏休みに彼氏と訪れた温泉旅館で両親とバッタリ!
「旅行2日目、予約していた温泉旅館でチェックインしようとしたその時、後ろから聞き覚えのある声で『真紀?』と呼ぶ声がしたんです。振り向いたら母と旅行かばんを持った父が立っていたんです」
実は、真紀さんの両親も夏休みを利用して旅行に来ており、なんと同じ日に同じ旅館を予約していたのです。
「彼氏はこのときが初対面。チェックイン後すぐに部屋には入らず、ロビーにあるラウンジで彼氏はウチの両親に挨拶。
ただ、お父さんも厳格という言葉から程遠いキャラで、『彼氏がいるなら教えてくれよ。そういう話をしないからモテないと思って心配したじゃないか』と言い出すくらい。
彼氏の手を握って『娘をよろしく頼む!』とか頭を下げて、お母さんも『ママもお父さんと結婚する前、おじいちゃんに内緒でよく旅行していたのよ。やっぱり私たちの娘ねぇ』って言われました。
受け入れてくれるのは嬉しいけど、ほかのお客さんも周りにいたのでちょっと恥ずかしかったです……」
◆父親と彼氏父はなんと小学校の同級生だった!
夕食は両親の提案で4人で取ることになったが、フレンドリーな態度に彼氏の緊張も解け、お酒が少し入っていたこともあって会話も弾んだそう。しかも、ここで予想外の事実が明らかになります。
なんと真紀さんの父親と彼氏父が同じ小学校の同級生だったのです。
「少年野球のチームメートで互いの家を行き来するほど仲が良かったと聞いてビックリしました。
途中で引っ越してしまい、それっきりになってしまったそうですが、お父さんは『で、向こうの家との顔合わせはいつにしようか』と勝手に結婚を進めようとする始末。
昔の親友に会いたいという一心で、私たちカップルよりも結婚に前向きでした(笑)」
◆本人の意向を無視して結納式をセッティングする父親たち
旅行後、この話を息子から聞いた彼氏父も「俺も会いたい!」と超ノリ気に。そこで旅行の翌週、さっそく両家の顔合わせがあったそうです。
「彼とはお互い結婚を意識していましたが、この時点ではプロポーズもありませんでした。でも、父親2人はこの再会に喜んじゃって、気づいたら両家の陰謀によってこの日が結納式ということにされちゃった。
彼には後日プロポーズしてもらいましたが、順番が逆になってしまったので複雑な気分でした(苦笑)」
結局、2人は両親たちに押し切られる形で翌年に挙式。現在は1歳半の男の子の子育てに奔走される日々ですが、父親コンビはオモチャのグローブやバットを買い与え、野球をさせる気マンマンのようです。
「お父さんは『3人でキャッチボールをやりたい!』と言うけど、ウチの子ともう1人はお義父さんで、父親である彼が入っていない(笑)。本当はサッカーをさせたかったみたいだけど、この様子じゃ却下されちゃうでしょうね」
結婚する当人にしてみたら実家と義実家の仲がいいのは喜ばしいことですが、夫婦そっちのけで仲が良すぎるのも困りもの。とはいえ、これだけ愛情を注いでもらえるわけですからお子さんにとっては幸せなことなのかもしれませんね。
<文/トシタカマサ イラスト/鈴木詩子>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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いまどき恋人と泊まりがけで旅行するのは珍しいことではないですが、それを両親に報告するかは別問題。昔に比べれば寛容になってきたとはいえ、男性と2人きりで行くとは言いにくいものです。
「就職を機に一人暮らしを始めたこともあり、彼氏との旅行も両親に事前報告とかは一切しませんでした。反対する親ではないですが一緒に住んでいませんし、いちいち伝えるのも面倒だったので(笑)」
そう話す宮里真紀さん(仮名・30歳/団体職員)のように社会人であれば、旅行のことを両親に言わない人が多いのではないでしょうか。
しかし、5年前の夏休み、彼女が当時交際中だった現在の夫と2泊3日の温泉旅行に出かけたとき、旅先でアクシデントに襲われました。
◆夏休みに彼氏と訪れた温泉旅館で両親とバッタリ!
「旅行2日目、予約していた温泉旅館でチェックインしようとしたその時、後ろから聞き覚えのある声で『真紀?』と呼ぶ声がしたんです。振り向いたら母と旅行かばんを持った父が立っていたんです」
実は、真紀さんの両親も夏休みを利用して旅行に来ており、なんと同じ日に同じ旅館を予約していたのです。
「彼氏はこのときが初対面。チェックイン後すぐに部屋には入らず、ロビーにあるラウンジで彼氏はウチの両親に挨拶。
ただ、お父さんも厳格という言葉から程遠いキャラで、『彼氏がいるなら教えてくれよ。そういう話をしないからモテないと思って心配したじゃないか』と言い出すくらい。
彼氏の手を握って『娘をよろしく頼む!』とか頭を下げて、お母さんも『ママもお父さんと結婚する前、おじいちゃんに内緒でよく旅行していたのよ。やっぱり私たちの娘ねぇ』って言われました。
受け入れてくれるのは嬉しいけど、ほかのお客さんも周りにいたのでちょっと恥ずかしかったです……」
◆父親と彼氏父はなんと小学校の同級生だった!
夕食は両親の提案で4人で取ることになったが、フレンドリーな態度に彼氏の緊張も解け、お酒が少し入っていたこともあって会話も弾んだそう。しかも、ここで予想外の事実が明らかになります。
なんと真紀さんの父親と彼氏父が同じ小学校の同級生だったのです。
「少年野球のチームメートで互いの家を行き来するほど仲が良かったと聞いてビックリしました。
途中で引っ越してしまい、それっきりになってしまったそうですが、お父さんは『で、向こうの家との顔合わせはいつにしようか』と勝手に結婚を進めようとする始末。
昔の親友に会いたいという一心で、私たちカップルよりも結婚に前向きでした(笑)」
◆本人の意向を無視して結納式をセッティングする父親たち
旅行後、この話を息子から聞いた彼氏父も「俺も会いたい!」と超ノリ気に。そこで旅行の翌週、さっそく両家の顔合わせがあったそうです。
「彼とはお互い結婚を意識していましたが、この時点ではプロポーズもありませんでした。でも、父親2人はこの再会に喜んじゃって、気づいたら両家の陰謀によってこの日が結納式ということにされちゃった。
彼には後日プロポーズしてもらいましたが、順番が逆になってしまったので複雑な気分でした(苦笑)」
結局、2人は両親たちに押し切られる形で翌年に挙式。現在は1歳半の男の子の子育てに奔走される日々ですが、父親コンビはオモチャのグローブやバットを買い与え、野球をさせる気マンマンのようです。
「お父さんは『3人でキャッチボールをやりたい!』と言うけど、ウチの子ともう1人はお義父さんで、父親である彼が入っていない(笑)。本当はサッカーをさせたかったみたいだけど、この様子じゃ却下されちゃうでしょうね」
結婚する当人にしてみたら実家と義実家の仲がいいのは喜ばしいことですが、夫婦そっちのけで仲が良すぎるのも困りもの。とはいえ、これだけ愛情を注いでもらえるわけですからお子さんにとっては幸せなことなのかもしれませんね。
<文/トシタカマサ イラスト/鈴木詩子>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。