Infoseek 楽天

借金100万円→一千万円貯蓄へ!汚部屋、家事嫌いのポンコツ4児母が「片付け」成功できたワケ

女子SPA! 2024年8月18日 8時44分

汚部屋、借金、家事嫌い。3拍子そろった主婦が、まさかの1000万円貯蓄を達成。その秘訣は「片付け」にありました。

◆家計管理と整理整頓の関係とは

『ポンコツ4児母ちゃん、家を片付けたら1000万円貯まった!』(KADOKAWA)は、4児の母であるなごみーさんの節約奮闘記。独身時代にはうまいビジネス話にのっかり、100万円の借金をつくったことも。

がむしゃらに借金を完済したタイミングで結婚するも、貯蓄はゼロ。翌年に長男を出産したのを機に、真剣に家計を見なおしたそうです。

家賃を抑えるために引っ越しを決意した時、「大量の使っていないものたち」を発見。買っておきながら使わずに溜め込み、やがてゴミ判定されるものたち。

お金をゴミ箱に捨てるというような虚しさは、私にも覚えがあります。なごみーさんは「お金と片付けは密接に関わっている」と痛感するのです。

◆部屋を片付けたら、心もすっきり

「徐々にすっきりしていく部屋を見ていくうちに、自分の気持ちもすっきりすることに気づいた」と本書にあるように、ものの多さと心の雑念は比例するのかもしれません。

また、いったん片付けたら今度は「もう荒らしたくない」と思うもの。さらにものの定位置やしまい場所を把握すれば、無駄な買い物も減るのです。

なごみーさん流の片付けの基本は、「手放す→住所を決める→しまう」の単純明快ステップ。しかも「要らないものを手放すだけで片付けは8割がた終了」するのです。同時に「手放すかどうか悩んでいた時間も手放せる」という、今後の生活のタイパにもつながります。

わかっちゃいるけど捨てられない、という人は、本書にならって基準を決めるといいでしょう。「1年以内に使うかどうか」「自分が管理しきれるかどうか」が判断基準です。

手始めは冷蔵庫がおススメと本書。期限が切れたものを手放していくことで、「捨てる」という抵抗感がなくなっていくそうです。

◆整理整頓でものの流れが見える

冷蔵庫や食器棚、クローゼットなどを片付けていると、山積みの備蓄品や用途不明に買ってしまった衣類などが発掘されるのではないでしょうか。乾物や缶詰の大量買い、バーゲン時期の衝動買いの結果です。

ものの流れや自分の買い方の癖があぶりだされるのも、片付けの利点かもしれません。

なごみーさん一家の洋服事情は、「一人あたり1シーズン3セットまで」。

なごみーさんにいたっては、私服の制服化を断行。自分に似合う服を吟味し、それをルーティン化すればタイパに次ぎコスパ、エネパにもなるのです。もちろん、洋服の無駄買いもなくなります。

◆片付けのNG行動を知っておこう

引越し、衣替え、環境の変化などをきっかけに「いざ、片付けるぞ!」と意気込んだあなた。やりがちなNG行動を、本書からいくつか抜粋してみました。

●小物収納を買い足す

片付けには収納が必要、という思い込みを捨て、まずは捨てることに専念。

●余白キラーになる

「何か入れられる」からといって、何かを入れる必要はなし。

●収納テクを追い求める

収納テクに固執して、不要な収納グッズを買わないように注意。

●他人のものを勝手に捨てる

一年以上も放置してあるものだとしても、必ず確認を取ってから捨てる。

意外にやりがちなのが、先に収納グッズをそろえてしまうこと。収納グッズがあるから、何かを入れなければという心理が働いてしまうのかもしれません。

とにかく「捨てる」にフォーカスしていけば、「捨てる→必要なかった→お金を無駄に使ってしまった」という、残酷ともいえる反省ループに陥るはず。この現実を自らに突きつければ、必然的にお金が貯まる思考になるのではないでしょうか。

けっこうつらい、過酷な道のりかもしれませんが、一度覚悟を決めてやってしまえば、あとは少しずつお金が貯まる方向に人生が動き出すはずです。

◆お金の流れを明確にする

片付けがひと段落したところで、実際のお金の流れを見ていきましょう。

節約や貯蓄に欠かせないのがポイ活ですよね。ポイ活アプリにクレカやポイントカードで貯まるポイント。この付加価値はけっこう大きいです。

ところが、なごみーさんはあえて「クレカ封印、現金払い」を自分に課せたのです。なぜなら「一旦すべてを現金払いに戻して家計の正常化を図る」ためでした。

クレカやQRコード決済など、いわゆるお札や小銭が発生しないやりとりは、お金が減る実感が曖昧(あいまい)になるんですよね。

なごみーさんは、お財布からお金が出ていく、という感覚を徹底的に身体に刷り込ませてから、少しずつクレカや口座引き落としに戻していったそうです。

このトレーニングは、節約や貯蓄への意識をグレードアップしてくれるに違いありません。

◆ズボラだからこそできた仕組みづくり

なごみーさんが目指すのは「無駄遣いがなくなる部屋」。

具体的には「持ち物すべてを把握していて、持っている目的が明確、行動動線に合った住所が決まっていて、妥協なく選んだお気に入りだけに囲まれていること」。家の中が居心地よくなれば、家族が円満で、ストレスを抱えることもありません。

ものをひとつ捨て、お金の大切さを胸に刻むだけで、将来の貯蓄と幸福につながっていくのです。

<文/森美樹>

【森美樹】
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx

この記事の関連ニュース